ソ・ジソブ インタビュー 年下共演男優と「キスはしてないけど愛し合ってた(笑)」
鬼才キム・ギドクの原案による『映画は映画だ』に、チャン・ツィイーと共演のラブコメディ『ソフィーの復讐』。さらには大病院を舞台に兄弟の愛憎を描いた連続ドラマ「カインとアベル」とここ数年、決して出演作の数は多くないものの、幅広い役柄を演じ存在感を示してきたソ・ジソブ。彼が今年、その身を投じたのが朝鮮戦争60年を迎えて企画された、激動の時代を生き抜こうとする男女3人の切ない愛を描いたドラマ「ロードナンバーワン」。愛する者のために軍人としての道を歩むジャンウを文字通り身を削って演じている。時代に翻弄されつつも貫かれる愛と友情の物語にどのような思いで臨んだのか? ジソブが語ってくれた。
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「まず、シナリオに力がありました」。数多くのオファーの中から何を感じて本作への出演を決意したのか? という問いに彼はこう語り、さらに続ける。
「ストーリー全体がすごく気に入ったんです。それとジャンウというキャラクターに強く惹かれたのも大きかったです。シナリオの完成度とキャラクターの魅力において、もう二度とこんな作品に出会えないかもしれない、そんな風に感じさせるようなものがありました。俳優という職業を長くやっていると、直感のようなものが働くんです。一方で、最初にオファーをいただいたときは心配にもなりました。『痛ましい朝鮮戦争を題材としているけれど、自分にそれが表現できるだろうか? 上手く演じられず迷惑になるのではないか?』と思って悩みました。でも、俳優なら常に新しい作品でレベルアップしたいという欲を持っているものです。それで、この作品に出演したら俳優としてもう少し成長できるのではないかと考えて挑戦しました。シナリオが最後まで出来上がっていたので、そういう意味で信頼感がありましたしね。ただ、撮影を終えたいまは別の思いも生まれました。この作品に関しては、シナリオや演じるキャラクターの魅力をお話するだけでは不足なんです。一緒にこのドラマを作ってきたスタッフや俳優たち、全てが僕にとっては魅力的でした」。
軍人役ということで肉体的にもかなりハードな役作りが要求された。
「肉体的には少し絞ったんですが、この時代の人が筋骨隆々というのもおかしいので、運動をするのではなく、食事制限をして筋肉をあまりつけないようにしました。ただ、撮影が始まったら自然に(体重が)落ちていきましたが…(苦笑)」。
ちなみに実際、どれくらいハードな撮影だったかというと…
「作戦の一つで絶壁を登るシーンがありましたが、きつかったです。高さは50メートルくらいかな…僕は大抵のことは怖くないけど、絶壁の一番上からぶら下がったときは肉体的にも精神的にも肉体的にも辛かったです。ほかにも危険なシーンはいくつかありましたが、ほとんど自分でやっています」。
戦争のシーンに加えてもちろん、キム・ハヌル演じるスヨンとのラブシーンが大きな見どころとなっている。戦争とラブシーンという両極端なシーンを行ったり来たりしながら演じていたというジソブ。
「どちらかといえばラブシーンの方が大変でした。というのは戦争シーンはスペクタクルで迫力もあります。そこからトーンがダウンしないようにラブシーンでも戦争のように迫力を出さなくてはいけなかったんです」。
ジソブによる“迫力ある”ラブシーン。いったいどのような場面に仕上がっているのか楽しみなところだが、加えてもうひとつ。ユン・ゲサン演じるテホとのやり取り、2人の関係性の変化も見逃せない。劇中のように2人の間で競争心が芽生えるようなことは?
「競争心はありませんでしたね。むしろ、愛する弟ができた感じです。僕は俳優になって10年以上経ちますが、これまで親しい年下の芸能人はいなかったんです。でも、この作品をきっかけに、ユン・ゲサンという弟ができました(笑)。男に対して“愛している”という表現はおかしいかもしれませんが、彼に対してとても親しみがわきました。キスこそしませんでしたが、愛し合っていたと思う(笑)。今後も長く付き合っていく関係になるんじゃないかな」。
時代を越えてジソブが表現する愛、そして友情を胸に焼きつけてほしい。
「ロードナンバーワン」DVD−BOX I
※1話〜10話収録
「ロードナンバーワン」DVD−BOX II
※11話〜20話収録
発売日:2011年1月1日(土・祝)
発売・販売元:エスピーオー
価格:各19,950円(税込)
公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/road1/
© LOGOS FILM/MBC
《シネマカフェ編集部》
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