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江角マキコインタビュー 「大好きだけど大嫌い」女優業への思いを語る

女優の江角マキコが、ジャッキー・チェン出演100作目を記念する超大作『1911』の日本語吹き替え版で声優を務めることになり、アフレコの苦労や作品への思いを語ってくれた。中国近代化の礎となった1911年の「辛亥革命」を軸に、生と死の狭間で戦い抜いた男女のドラマを構想10年、総製作費30億円の壮大なスケールで描き出す本作。「尊い命が失われた過去を見つめ、未来に何かを残したいというジャッキーさんの思いに感銘を受けました」と語る江角さんが演じるのは、女性革命家・徐宗漢(じょそうかん)。ジャッキー演じる革命軍司令官・黄興(こうこう)と戦火の中で愛を育み、妻となる役どころだ。

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『1911』 江角マキコ photo:Ryo Uchida
『1911』 江角マキコ photo:Ryo Uchida 全 7 枚
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女優の江角マキコが、ジャッキー・チェン出演100作目を記念する超大作『1911』の日本語吹き替え版で声優を務めることになり、アフレコの苦労や作品への思いを語ってくれた。中国近代化の礎となった1911年の「辛亥革命」を軸に、生と死の狭間で戦い抜いた男女のドラマを構想10年、総製作費30億円の壮大なスケールで描き出す本作。「尊い命が失われた過去を見つめ、未来に何かを残したいというジャッキーさんの思いに感銘を受けました」と語る江角さんが演じるのは、女性革命家・徐宗漢(じょそうかん)。ジャッキー演じる革命軍司令官・黄興(こうこう)と戦火の中で愛を育み、妻となる役どころだ。

革命を生き抜く女性の本能的な強さに共感

江角さんにとって、実写映画の吹き替えは今回が初めて。劇中では中国の人気女優であるリー・ビンビンが徐宗漢を演じており「すでにビンビンさんの演技や感情がスクリーンの中にある状態なので、最初は私が白紙の状態で、それらをコピーするのが一番かなって。それはそれで大変ですが、(アフレコの)監督さんからもっと自分の感情を出してほしいとご指導いただきました」。求められたのは、徐宗漢の気持ちに寄り添うこと。それだけに「気持ちが動けば汗もかくし、いつの間にか体全体を使って役柄に入り込んでいた。終わる頃には汗だくで、まさかアフレコでこんなにエネルギーを使うなんて」と身も心も徐宗漢になりきった。

「私自身、映画やドラマでは“強い女性”を求められることが多い」と語る江角さんだが、常に死と隣り合わせにある戦火を生き抜き、愛と義を貫く徐宗漢の姿には、圧倒されたという。「革命という決して自分が望まない環境が、彼女を強くたくましくしている。いまを生きる私たちには想像もつかない忍耐強さですが、女性にはその力が本能的にあると思う」と江角さん。

「きっと、女性は目の前にあるものしか信じられないんですよ。だから環境にもすぐ適応できる。逆に男性は絆や忠誠といった目に見えないものを信じる傾向が強くないですか? 女性にそういう面が無いとは言いませんが、そばにいてくれたり、自分を頼りにしてくれる人を求める存在なんですよ、女性って」。そんな男女がお互いを補い合い、支え合う姿も『1911』をよりドラマティックにする要素になっている。

大好きだけど大嫌いな、女優という仕事

そんな江角さんのキャリアにとって、大きな転換期、すなわち“革命”的なターニングポイントはいつだったのだろうか? 「本音を言えばどんなお仕事であれ、いつも『これやったら女優を辞めよう』って思っているんです。『次がある』なんて考えたことないですし、そういう意味では毎回“革命”ですね。私にとって女優という仕事は大好きだけど、大嫌いという存在なんです」。そう語る江角さんにとって、劇中に登場する中国革命の父・孫文の「革命はどんなときでも誰の心にも起こる」という言葉に共鳴するものがあったという。

「他人を変えることは難しくても、自分自身を変えることはできる。20代ってある意味がむしゃらに『こういう自分でありたい』って願望が強かったんですけど、年齢やキャリアを重ねるうちに、そういうものも薄れてしまう。でもせっかく脂が乗ってきたいまだからこそ、変化を恐れちゃいけないとこの作品が教えてくれた。常に自分の中で小さな革命を起こしていきたいし、ご覧になる方にもそう感じてもらえれば」。

(text/photo:Ryo Uchida)

《シネマカフェ編集部》

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