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芥川賞受賞作「苦役列車」、山下敦弘監督×森山未來×高良健吾で早くも映画化

自身の波乱万丈な人生を基に私小説を書き続ける西村賢太の名を広めた、第144回芥川賞受賞作「苦役列車」が早くも映画化されることが決定! メガホンを取るのは『天然コケッコー』『マイ・バック・ページ』などで高い支持を集める山下敦弘監督。主演に森山未來、共演に高良健吾を迎え、「中卒」「風俗」「日雇い労働」という言葉が並ぶ話題の原作の映像化に挑む。

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映画『苦役列車』に抜擢された森山未來&高良健吾
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自身の波乱万丈な人生を基に私小説を書き続ける西村賢太の名を広めた、第144回芥川賞受賞作「苦役列車」が早くも映画化されることが決定! メガホンを取るのは『天然コケッコー』『マイ・バック・ページ』などで高い支持を集める山下敦弘監督。主演に森山未來、共演に高良健吾を迎え、「中卒」「風俗」「日雇い労働」という言葉が並ぶ話題の原作の映像化に挑む。

主人公は、中卒の北町貫多、19歳。日当5,500円の日雇い労働でその日暮らしをしている。港湾労働で知り合った専門学生・日下部正二に友情めいた感情が芽生えるも、将来の選択肢が豊富な彼に嫉妬を抱くようになり、さらに好意を寄せる桜井康子にも拒絶されてしまう。誰にも相手にされず、酒と風俗に溺れる貫多。その頃、唯一人生で興味を持ち始めた作家の作品を片手に、筆を執り始めたのだった——。

自身の素行の悪さと劣等ぶりに加え、父親の犯罪からくる引け目、中卒から日雇い労働の日々、酒と風俗に溺れる主人公を通して、満たされない毎日の息苦しさ、孤独、それを越える生命力を描き出す本作。主人公・貫多を演じるのは、大ヒットを記録した『モテキ』での演技が記憶に新しい森山未來。今回の出演について「台本を読んだときに、『モテキ』に続いてまたダメな男の役をやるんだと(笑)。山下さんとはぜひ一緒にやりたいけど、ストレートに“やります!”とは言えませんでしたね。考えながら飲み屋で飲んでいたら偶然、山下組常連の山本浩司さんと新井浩文くんが入ってきたんです。その瞬間、これは啓示かもと思い、2011年はこの“ダメ男”で締めくくることにしました」と本音を明かす。さらに、演じる貫多について「絶対友達にはなりたくないタイプかもしれませんが、生命力があって、たくましく感じます」と共感を寄せる。

一方、かねてより山下監督作品への出演を切望していた、共演の高良さんは「好きな監督だからって考えすぎず、自分のしたいことをしよう。監督に嫌われてもいいくらいのつもりで(笑)。森山さんのことは大好きなので、緊張してます。今回ガッツリ共演するのは初めてなので、足引っ張らないように、しょっぱい感じにならないように頑張ります」と意気込みを語る。

話題作のメガホンを託された山下監督は、「原作も映画も貫多のキャラクターが全てだと思います。貫多も実際、身近にいたら面倒な奴だと思います。でも、どこか人間味あふれる憎めない奴にしたいと思っています」とコメント。これに対して、原作者の西村さんは「この小説には、大向こう受けする要素が一切ない。多彩な登場人物もなければ、起伏に富んだストーリーもない。一人の落伍者の内面描写が眼目だから、いわば活字でしか成立し得ない世界。しかし、これを異能の山下敦弘氏が手がけられると聞き、その映像化への危惧は霧散した。全てを委ね、客観的に完成を待ちたい」と監督の手腕に期待を寄せる。

映画『苦役列車』は11月25日よりクランクインしており、和やかな雰囲気で撮影が進んでいるという。日本映画界を引っ張る山下組から生み出される“人間臭い”ドラマに期待したい。

《シネマカフェ編集部》

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