フランソワ・トリュフォーら名監督が残した言葉 ヒッチコックは「すばらしい」
“サスペンスの神”と謳われた男アルフレッド・ヒッチコックと、その彼を支えた妻・アルマとの知られざる物語を描いた『ヒッチコック』…
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
すでにアンソニー・ホプキンス演じる、生き写しかのようなヒッチコックの“激似”ビジュアルが話題を集めており、まもなく発表となる第85回アカデミー賞でもメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされている本作。
物語は、作品の評価とは裏腹に、監督として“アカデミー賞に嫌われた男”でもあったヒッチコック、そんな無冠の帝王の心の葛藤と逆境を支え続け、同時に優れた映画編集者にして、ひらめきに満ちた脚本家であった妻・アルマの知られざる物語、そして彼が苦悩を抱えながら完成させた『サイコ』の成功に至るまでの道のりが描かれる。
今回届いたのは、映画界の巨匠たちが残した、最愛の妻と共に映画に生きた男・ヒッチコックを称えた貴重なコメントだ。
まず、ご紹介するのはフランス映画の革命期・ヌーヴェルヴァーグを代表するフランスの偉大な監督フランソワ・トリュフォーの言葉。「映画を監督していて、シーンに問題を見つけたときには、ヒッチコックのことを考えると常に解決法が見つかる」と称賛を贈っている。実は、トリュフォーはヒッチコックへのインタビューをまとめた書籍「定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー」を執筆するほどのヒッチコキアン。この書籍は映画製作に関する知識の詰まった“指南書”として、いまなお後世の監督たちに影響を与え続けている。
そんな彼の書籍を愛読する映画人の中でも、『レスラー』や『ブラック・スワン』の監督ダーレン・アロノフスキーは、映画界のダブルネームによって生み出された本書に、「あの本はボロボロになるまで何度も読んだ。まだ買い替えていない。テープでつぎはぎしたままだ」と、その愛読ぶりを語っている。
さらに、映画史に輝く名監督として、ヒッチコックと並んで必ず名前が挙がるオーソン・ウェルズからも。名作『市民ケーン』で鮮烈なデビューを飾った彼は、決して他人を褒めないことで知られたが、そんなウェルズをして「すばらしい才能」と言わしめているのだ。
そして2002年に亡くなるまでの間、幅広いジャンルで秀作を生み出し続けたジョン・フランケンハイマー監督は「アルフレッド・ヒッチコックほど幅広い影響力を持った人はいない。仮に『影響を受けていない』などと言う監督がいたら、きっと頭がおかしいよ」と断言している。
アカデミー賞監督賞は受賞していないが、彼が及ぼした影響はフランスのニューウェーブから現代のハリウッド超大作に至るまで、枚挙に暇がない。現代にも脈々と息づく映画人としての精神、そして技術。そんなヒッチコックの知られざる物語を、ぜひ覗いてみたい。
『ヒッチコック』は4月5日(金)より全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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