ナント三大陸映画祭でグランプリ・観客賞をW受賞!『三姉妹~雲南の子』予告編が完成
『鉄西区』『鳳鳴~中国の記憶』で「山形国際ドキュメンタリー映画祭」史上初の2作連続グランプリを果たし、初の劇映画『無言歌』でキネマ旬報外国映画監督賞を受賞したワン・ビン(王兵)監督。
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『三姉妹~雲南の子』は、雲南地方の標高3,200メートルの高地にあり、中国で最も貧しいといわれる村に暮らす、10歳、6歳、4歳の幼い三姉妹の生活に密着したドキュメンタリー。母は家を出ており、父は出稼ぎで不在。三姉妹は長女が中心となって農作業を行い、家畜の世話をし、自分たちだけで生活していた。やがて、町から父親が戻り、子どもたちを町に連れていくが、経済的な問題から長女だけが村に残ることになる……。
ワン・ビン監督は、世界映画の旗手、現代の最も重要なドキュメンタリー作家といわれる逸材だが、本作もまた、2012年9月、ベネチア国際映画祭で映画の新しい潮流を紹介する「オリゾンティ部門」でのグランプリ獲得(2011年に塚本晋也監督『KOTOKO』が受賞)を皮切りに、出品した映画祭では必ず受賞するほど、世界中から高評価を受けている。
10月の「リスボン国際ドキュメンタリー映画祭」、および12月の中東最大の「ドバイ国際映画祭アジアアフリカ・ドキュメンタリー部門」ではグランプリ、さらに富田克也監督の『サウダーヂ』がグランプリを獲得し、日本でも知られた「ナント三大陸映画祭」では、グランプリと共に観客賞をダブル受賞した。今年3月に開催され、黒沢清監督『贖罪 インターナショナル版』が国際批評家連盟賞を受賞した「フリブール映画祭」でも、グランプリ始め国際映画連盟賞、全キリスト協会賞、青年審査員賞の計4賞を受賞するなど、受賞ラッシュが続いているのだ。
映像を観た配給、劇場スタッフが思わず「震えがくる」ともらした予告編は、暗い家の中でジャガイモを食べる姉妹の姿や、雲南の強い風に立ち向かうかのような長女のまなざしが強烈な印象を残す。特に冒頭の映像は、三姉妹の着ているものはボロボロでも、まるで古典絵画のような神々しささえ感じるほどだ。
もう一つの中国の“今”を描き、すでにマスコミからも絶賛の声が相次いでいる本作を、まずはぜひ予告編でチェックしてみて。
『三姉妹~雲南の子』は5月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかにて全国公開。
(C) ALBUM Productions, Chinese Shadows
《シネマカフェ編集部》
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