【玄里BLOG】パク・チャヌク監督最新作『イノセント・ガーデン』
『オールド・ボーイ』でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞したパクチャヌク監督の最新作、でありハリウッドデビュー作
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最新作、
であり
ハリウッドデビュー作
となる『イノセント・ガーデン』(原題: Stoker)
Stokerは本来「火夫」の意ですが
ここで使われているStokerは
ニコール・キッドマン、ミワ・ワシコウスカ演じる主人公達の名字。
日本で言うストーカー=stalker つきまとう人、ではないです。
この原題を考えた人....つまり脚本家、はなんとウェントワース・ミラー。
そう、人気ドラマシリーズ「プリズンブレイク」のあの主人公の俳優です。
制作に入るまで彼の名前は伏せられていたそう。
オールハリウッドスタッフの中、
『オールド・ボーイ』から共に作品を送り出して来た撮影監督チョン・ジョンフンだけを連れて。
演出力には既に国内で最高の評価を得ているパク監督
この人英語出来ないらしいけどどうするの?
ニコールキッドマン相手にどうするの??
リドリースコット、トニースコットがプロデューサーって凄いけど自分貫ける?大丈夫??
という韓国映画界の期待と憂いを一身に背負った『イノセント・ガーデン』
全てが杞憂でした。
試写室だったけど見終わったあと拍手したかった。
映画はビギニングとエンディングで決まる、は映像演技科で習う定説 の一つ。
きらめくようなファーストシーンとラストシーンがあれば名作への仲間入りは半分保証されたようなもの。
まるでポン・ジュノ監督『殺人の追憶』に敢えて挑むかのような構成に
身震いすると思います。
そしてニコール・キッドマンが韓国女優になってるんだなあ。
やはり映画は監督のものなんでしょう。
イノセントで少し懐かしいような衣装のイメージソースはフランスの画家バルテュス。
耳にまとわりついて時折刺さるような音楽は『ブラック・スワン』のクリント・マンセル。自分がサイコになったかのような錯覚。
確か
その日の午前中に行ったフランシス・ベーコン展を凌駕するような芸術体験でした。
最後
娘は母を撃つのか叔父さんを撃つのか私は分からなかったよ。
分からなかった、んじゃなくて
母を撃てば良い、とどこかで思ってたかもしれない。
玄里
*日本での公開は5月31日(金)から。
TOHOシネマズ シャンテ、 シネマカリテ他 全国ロードショー。
《text:Hyunri》
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