綾野剛は変態? 本人の自覚のなさに黒木華ら女優陣は唖然
映画『シャニダールの花』の完成披露試写会が4月18日(木)に都内で開催され、W主演の綾野剛と黒木華を始め、刈谷友衣子、伊藤歩、石井岳龍監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。
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石井監督が7年も構想を温めてきたオリジナル脚本による本作。“限られた女性の胸に花が咲く”という奇妙な現象が起こる世界を舞台に、その花を美しく咲かせるという使命を帯びた植物学者とそのアシスタントの愛の物語が展開する。
石井監督は晴れのお披露目を迎えて「紆余曲折があり、何度も挫折しましたが感無量です」と感激しきり。キャスティングに関しては「理想通り。あり得ないことをリアルにやるというファンタジーでしたが、素晴らしかった」と言い切った。
石井監督から「元々、気になっていた。葛藤を内に秘めた男を乗り移ったかのようにやってもらった」と称賛された綾野さんは「前作(『生きてるものはいないのか』)で10年ぶりに戻ってこられて、ファンとして嬉しかった。ご一緒できること自体がファンタジー」と喜びを語る。「監督と話したのは『とにかく、狂いましょう』ということ」と作品に込められた“狂気”を強調する。
綾野さんは当初、この日の舞台挨拶への欠席が伝えられていたが急遽、出席となった。黒木さんは「隣りに綾野さんが居てくれて安心しています」とニッコリ。綾野さんについて「ヘンですよね(笑)? ヘンっていうのは魅力的って意味です。すごく距離感が近い人で、普通は掴みづらいものなんですが、綾野さんは自然にそれができてしまう。花の生えた狂った世界で、そのまま(役の)大瀧で居られる。すごく刺激を受けました」と語る。
綾野さんは「ここに立ってる人はみんな、変態だと思いますが…」とやんわりと抗議するも、すかさず黒木さんに「自分では変態じゃないって思ってるんですか?」と驚きまじりに突っ込まれ、「思ってるよ、いまだに」と語るも、黒木さんを始め女優陣は、綾野さんの自覚のなさに驚いた様子。綾野さんは「みなさん、狂ってたってことですね」と苦笑を浮かべていた。
この日のメンバーで最年少の16歳の刈谷さんは、監督から「若いけど、この中で一番しっかりしている」と言われ、「何か、あまり嬉しくないですね」とちょっぴり複雑そう。伊藤さんは、黒木さん同様に綾野さんについて「そこに居てくれて安心して委ねられた」と語り、どうやら綾野さんは女性陣に安心感や癒しを与える存在だったよう…? 綾野さんの方は、伊藤さんを「天然素材」と評し、「普通は劣化したりしていくものなのに、ずっと天然のままで来られたんだなという感じ。衝撃でシビれました」と独特の表現で称賛を送っていた。
作品を世に送り出すことが決して簡単ではなくなっている昨今において、こうして石井監督のオリジナル作品で主演を務めたことに綾野さんは感慨深げ。「普段、自分の作品が世に出るときは不安もあるんですが、今回に関しては全ての賛否や批評を受け止める自信があります。こういう作品が表に出るということ自体が大事なことだと思います」としみじみと語った。
『シャニダールの花』は7月20日(土)より公開。
《シネマカフェ編集部》
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