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【MOVIE BLOG】女性のための官能映画:『欲望の帝国 女優ディディの告白』

女性の皆さん、“女”を使っていますか?

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『欲望の帝国 女優ディディの告白』
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女性の皆さん、“女”を使っていますか?

ペネロペ・クルスとハビエル・ヴァルデムを世に送り出すという偉業を成し遂げたスペインの名匠ビガス・ルナ監督の独自ワールド全開のこの作品。“名匠”という言葉に上品さや格調を求めてはいけません。ひたすらエロく泥臭い土着的なメロドラマ、それがこの監督の紡ぎだす世界観。そこには哀れで滑稽な欲深き人間たちが、必死で生きている姿が描かれているのです。

マドリッドの場末のクラブでバーテンとして働く女優志望のディアナは、底辺の暮らしを抜け出して自分の力を試すためにマイアミ行きを決意する。手当たり次第オーディションを受けては落ち続け現実を思い知ったディアナは、やっと出演が決まったメロドラマの主演俳優と寝た事から監督志望の恋人ロベルにも捨てられてしまう。すべてを失った彼女だったが、エージェントの指図通りに大富豪の倒錯した欲求を満たす道具となった替わりに、CM女優として起用されるようになる。さらに大物プロデューサーの目にとまり、ディディと名前を替えて女優として本格的に売り出す事となるが…。

『ルルの世界』でハビエル・ヴァルデムを、『ハモンハモン』でペネロペ・クルスを脱がせた、いやデビューさせたビガス・ルナ監督ですが、今年の4月に67歳で逝去されていました。知らなかった…!ハビエル&ペネロペから監督の死に寄せられたコメントが泣けます。そんな偉大なエロス監督の遺作とも言えるのが『欲望の帝国 女優ディディの告白』。(厳密に言えば遺作ではございません。)主人公ディアナ・ディアスの頭文字を取った芸名DD(ディディ)は、セクシー女優として世界に認められたBBことブリジット・バルドーやCCことクラウディア・カルデナーレなど、往年のヨーロッパ女優を彷彿とさせます。ディディを演じるのはエルサ・パタキというスペイン人の女優なのですが、元カレが『戦場のピアニスト』のエイドリアン・ブロディで、年下の旦那さんが『マイティー・ソー』の主演に抜擢された若手注目俳優クリス・ヘムズワースだとか。ハリウッド・スターと結婚して有名になったディディを地でいっています!他にもこの映画、ドラマティックなわりにリアルな設定も多くて、ラテン系であるが故にパーティー芸者呼ばわりされたり、ゲイ疑惑のある人気俳優との恋愛スキャンダルが映画出演の契約に入っていたりと、思わず「あるある」と頷くハリウッド女優は多いのではないでしょうか。これを読んでいるハリウッド女優さんがいたら真偽の程を聞きたいです。(いないとは思いますが。)

色々と苦労を重ねハリウッド女優としてのし上がるディディですが、実のところそんなに女や色気を使って取り入っている訳ではありません。確かに主演俳優とプールでヤッてしまったり、仕方なく身売りした大富豪に裸体を弄ばれてサランラップでグルグル巻き(!)にされたりしますが、それも彼女が純粋であるが故。逆に、決して簡単に体を売る事なく不器用に生きる彼女がもどかしいとさえ感じます。もっと計算して女使えよ!と突っ込みたくなるくらいですから。上手く計算できないディディだからこそ、理解されずイライラして周りに当たり散らしてしまう。そんな姿に共感できる女性は多いのではないでしょうか?あか抜けないスペイン娘ディアナは大富豪に股を広げた対価として高価な指輪を渡されて自尊心を失います。そして洗練されたハリウッド女優ディディとして過去とともにその指輪を投げ捨てた時、彼女は自尊心を取り戻し輝くのです。

●今週の一言
「なぜ会いに来たの?」
ディディの浮気が原因で別れたロベルが数年ぶりに会いにきたときに、ディディが言う台詞。昔の恋人が会いにきたらもちろん聞きますよね、この質問。でも間違ってもロベルのように「俺の映画に主演してほしいから」と素直に用件を述べてはいけません。まずは「君に会いたかったから」や「君が必要だから」など綺麗事を並べてみましょう。でないと相手は傷ついて、ディディのようにその場を立ち去ってしまいますよ!

放送は映画チャンネルのイマジカBSでご覧下さい!

『欲望の帝国 女優ディディの告白』
(2010/スペイン/ビガス・ルナ監督)
6月7日(金)  23:00~ほか 映画チャンネル イマジカBSにて放送

《text:Lady M》

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