セリーヌ・ディオンからシナトラ、べートーベンまで 感涙必至の音楽映画、続々公開
「ロックでポップ」なシニア合唱団とある老夫婦の深い愛を描き、現在大ヒット公開中の『アンコール!!』。
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ロンドンに暮らす、無口で気難しく頑固者のアーサー(テレンス・スタンプ)は、がんが再発した最愛の妻・マリオン(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)に頼まれ、彼女の趣味であるシニア合唱団“年金ズ”に渋々参加することに。
“年金ズ”は、シンディ・ローパーやシーロー・グリーン、モーターヘッド、スティーヴィー・ワンダーなど、ロックやポップスに挑戦する、シニアばかりのユニークな合唱団。美人なのに恋愛ベタな音楽教師・エリザベス(ジェマ・アータートン)や個性派ぞろいの仲間と出会い、アーサーの毎日が思いもよらない方向に変わっていく――という物語だ。
しかも、主題歌は『タイタニック』で知られるセリーヌ・ディオンが、本作のために書き下ろした新曲「Unfinished Songs」。世界の歌姫が放つ力強い歌声は、感動の余韻にひたる観客の心を、さらに明るく照らしてくれるだろう。
一方、現在公開中の『25年目の弦楽四重奏』は、結成25周年を前にした弦楽四重奏団のチェリスト、ピーターの突然の引退宣言から物語が始まる。ピーターはパーキンソン病の告知を受けていた。今季をもって引退したいと申し出るピーターに、残されたメンバーは動揺を隠せない。
冷徹なまでに精確な演奏で客を魅了する第1バイオリンのダニエル、色彩と質感を与える第2バイオリンのロバート、深みを添えるビオラのレイチェル、そしてチェロのピーターが支えている完璧な四重奏(カルテット)は、それまで抑えてきた感情や葛藤が露呈し、不協和音が響き始める。バラバラに崩れ始めた“四角(カルテット)”に、最終楽章の幕は上がるのか…。
『カポーティ』の名優フィリップ・シモーア・ホフマンに、キャサリン・キーナー、クリストファー・ウォーケンといったアカデミー賞俳優たちが、ベートーベンの名曲「弦楽四重奏第14番」にのせて奏でるのは、人生の“軌道修正”の方法だ。
最後に紹介したいのは、名曲といえばフランク・シナトラの「マイ・ウェイ」を思い浮かべる人も多いのでは? 『最後のマイウェイ』(7月20日公開)は、この曲を作りながらも、39歳で夭逝したフランスのスーパースター、クロード・フランソワの人生を描いている。彼の知られざる一生に興味を持った市川海老蔵が、予告編のナレーションを担当していることも話題だ。
「マイ・ウェイ」を作った男、クロード・フランソワ。フランスのスーパースターにして、200を超える作詞・作曲を手がけ、生涯に6,700万枚のレコードを売り上げ、現在も更新中。時代を先取りしたマーケティングのプロ。酒もドラッグも無縁で禁欲的に体を鍛え歌って、踊って、振り付けもし、他のアーティストのためにも曲をプロデュース。出版社を立ち上げ、“ファンクラブ”を世界で初めて作り、フランスのテレビに黒人・白人混成の女性ダンスユニットを出演させた。
しかし1978年、アメリカデビューが決定した直後、彼は夭逝、世界にその名を伝えることはなかった。ミュージシャンとなった自分を生涯許さなかった父へ、最後に聞かせたかった曲が「マイウェイ」だったという…。
いつも音楽と共にあるのは、その人の人生。時に人は大切な誰かのために、音楽という手段で愛を伝える。この夏、そんな優しい音楽にあふれた映画にあなたも酔いしれてみては?
『アンコール!!』はTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開中。
《シネマカフェ編集部》
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