ジュード・ロウがふたたび医師に、こんどは心理戦 『サイド・エフェクト』
ガイ・リッチー監督の大ヒットシリーズ『シャーロック・ホームズ』で、ワトソン博士を演じているジュード・ロウ。
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最愛の夫マーティン(チャニング・テイタム)がインサイダー取引の罪で収監されたことをきっかけに、うつ病を再発したエミリー(ルーニー・マーラ)。精神科医バンクス(ジュード・ロウ)から処方された新薬でうつ症状は回復するが、今度は副作用で夢遊病を発症し、無意識の状態で殺人を犯してしまう。主治医としての責任を問われ、窮地に追い込まれたバンクスは、自らの名誉のため調査を始め、やがて衝撃的な真実へとたどり着く。
『シャーロック・ホームズ』シリーズでは、ちょっとお茶目で、でもやたらと強いワトソン医師を演じたジュード。『サイド・エフェクト』では誠実なファミリーマンでありながら、謎めいた女性患者エミリーに魅せられていくイギリス人精神科医、バンクス博士を演じている。新薬の副作用(サイド・エフェクト)が引き起こした殺人事件をきっかけに、キャリアも家庭を失いかけるが、悪評を挽回すべく驚愕の事実に迫るという難しい役どころだ。
登場人物がそれぞれの思惑を胸に心理作戦を繰り広げる『サイド・エフェクト』の監督は、鬼才スティーヴン・ソダーバーグ。『コンテイジョン』に続きジュードと再タッグを組んだソダーバーグは、「ジュードは執着する演技がとてつもなくうまい! 何かを求めているときの彼からは目が離せないね」と絶賛。共演のチャニングも、「あれほど才能豊かな人には会ったことがない。彼の才能の4分の1でもいいから、僕にもあればいいのに」と憧れの存在であることを告白した。
ジュードも最後まで結末が分からない展開に息を呑んだようで、「本当に優れた脚本なんだ」と興奮気味に話す。「僕は何人もの医者に会って、彼らの仕事を少しでも理解できるように努力をしたよ。多くの点でやりがいのある役だったね」と、並々ならぬ役作りをして挑んだようだ。
ジュードの魅力は端正なルックスだけではない。クリント・イーストウッド、デイヴィッド・クローネンバーグ、マーティン・スコセッシなど名だたる巨匠たちにも愛される演技派だ。『リプリー』『コールド・マウンテン』ではアカデミー賞にノミネートされ、その実力も証明済み。しかしハリウッドのトップスターという地位に甘んじることなく、地元ロンドンのウエスト・エンドでも精力的に舞台活動を続け、貪欲に役者としての挑戦を続けている。
ワトソン博士から100年の時を超え、見事に現代の医者へと変貌を遂げたジュード。『サイド・エフェクト』が、彼の代表作となることは間違いない。
『サイド・エフェクト』は、9月6日(金)よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開。
《text:cinemacafe.net》
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