【雅子BLOG】『タイピスト!』、いよいよ公開です!
フランス映画祭で上映された『タイピスト!』がいよいよ今週末17日(土)から公開されます。まずは試写で観て、映画祭で2度目、公開したら3度目を観たい! と思っている…
最新ニュース
スクープ
-
「思ったよりお似合い」イ・ジョンソクとムン・ガヨン、香港での目撃談が話題!
-
『タイピスト!』デボラ・フランソワ インタビュー/キュートに燃える女優魂
-
「短くて面白い」が選ばれる新時代――新たな配信サービスの挑戦

1950年代末のフランス。多くの女性たちは自由を求め、世界に羽ばたくことを夢見て仕事を探していた。ノルマンディの片田舎に住むローズもそのひとり。大流行の秘書の面接を受け、1週間の研修期間を終えるもクビになってしまう。けれど、社長のルイから採用の条件を言い渡された。それは、タイプライターの早打ち選手権に出て優勝すること。さぁ、ルイとローズ、二人三脚の戦いが始まる――。
今年6月に開催されたフランス映画祭の充実のラインナップのひとつ。主演女優と監督も来日し、大絶賛された本作は、映画祭上映後、配給が付いている中ではいちばん早くに一般に公開されるのも嬉しい。このステキな映画を、沢山の人に観てもらいたいと願っていたから…。最近のフランス映画のヒット作の傾向として、明るく元気、前向きな作品が多いように思う。けれど、文句ナシに楽しめるハッピー&エンタメ系、鑑賞後は実に爽快だ。
舞台となった50年代の当時の映画へのオマージュもふんだんに組み込まれ華やかに。また『シェルブールの雨傘』(ドゥミ)、『女は女である』(ゴダール)、『めまい』(ヒッチコック)等からもインスピレーションを得たという楽しい仕上がり。目まぐるしく変化するカラフルな色彩の衣裳にも注目。
実際に行われていたというタイプライター早打ち大会の映像を観て、ストーリーを思い付いたというレジス・ロワンサル監督。本作で長編デビューを果たす。そのタイプの早打ち選手権なんてものがあるのだと驚くけれど、映画では闘争心に火が付いたルイのスポ根さながらの壮絶な特訓が愉快で、思わずローズを応援したくなる。まるでオリンピック競技のような迫真の早打ちっぷり。大会の模様は実に圧巻だ。鑑賞後は思わず、タイプライタ-の代わりにパソコンのキーボードをバシバシ打ってみたくなるほどである(もちろん実際にやってみました…)。
ローズを演じたベルギー出身のデボラ・フランソワは、デビュー作『ある子供』(ダルデンヌ兄弟監督)がカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、その後も『譜めくりの女』、『メモリーズ・コーナー』などに出演し、着々とキャリアを積んでいる今注目の若手女優のひとり。初々しさと可憐さ、同時に大胆さも兼ね備えたデボラ。今後の活躍が楽しみだ。ルイにはロマン・デュリス、ほかベレニス・ベジョ、ミュウミュウなど演技派が揃う。
また映画祭では上映後のお馴染みのQ&Aで、デボラはリクエストに応えてタイプの早打ちのマネをしたり(会得したタイプ早打ちのせいで、パソコンを3台ダメにしたという!)、ユーモア溢れるトークに会場は大喜び! デボラを初めて知ったという人の心をバッチリ捉えたのではないでしょうか。会期中にフランス大使公邸で行われたレセプションでのツーショット写真を再掲。
《text:Masako》
特集
関連記事
この記事の写真
/