【予告編】『もうひとりの息子』…取り違えられた我が子は、壁の向こう側に
国同士の対立を背景に、是枝裕和監督の『そして父になる』と同じく“子どもの取り違え”を描き、昨年の東京国際映画祭グランプリと監督賞をW受賞…
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
長らく紛争によって引き裂かれてきたイスラエルとパレスチナの子どもが、もし取り違えられ、互いに18歳になる日までその事実に気づかずにいたとしたら…。壁の“向こう側”と“こちら側”に隔てられて暮らす、2組の家族に起きた“子どもの取り違え”という、衝撃的なテーマを深い感動と共に描いた本作。
完成した予告編映像は、取り違えの事実を医師から告知されるシーンから始まり、子どもたちの両親を演じる名優たちは、その表情だけで怒り、悲しみ、不安を繊細に表現し、見る者を一気に引き込んでいく。
ただでさえ衝撃的な“子どもの取り違え”が、イスラエルとパレスチナという2つの国の家族の間で起こることから、家族の葛藤はさらに大きく複雑なものとなり、さらに取り違えられた息子たちはすでに18歳とあって、彼ら自身の悩みも強く伝わってくる。
さらに映像では、激しく言い争う父親たちの場面や、兄から「弟でも何でもない」と拒絶される場面、そして育てた子にも産んだ子にも愛情を感じている母親の姿が描かれ、特に、悩み傷つく息子に寄り添う母親の存在がより大きくフィーチャーされている。
また、この映像のナレーションには、海外TVドラマ「デスパレートな妻たち」、「アグリー・ベティ」でのバネッサ・ウィリアムズの吹き替えで知られる人気声優・五十嵐麗が担当。キャストの繊細な名演にぴったりな、優しさ、悲しさ、そして希望まで感じさせる名ナレーションで映像を盛り上げている。
葛藤し、揺れ動く、彼らの最後の選択もまた、希望を感じさせるものになるのだろうか?
『もうひとり息子』は10月、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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