平岡祐太、故・梅津正彦さん仕込みのボクシングシーンに「注目してほしい」
映画『キッズ・リターン 再会の時』の完成披露試写会が9月25日(水)に都内で開催され、主演の平岡祐太、三浦貴大を始め、倉科カナ、中尾明慶、市川しんぺー、小倉久寛、ベンガル、清水浩監督による舞台挨拶が行われた。
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1996年に公開された北野武監督の名作『キッズ・リターン』で挫折を味わった主人公2人の10年後を描いた本作。ボクシングへの情熱を失ったシンジと刑務所から出所したマサル――新たな道を歩もうとする2人の姿を描く。
『キッズ・リターン』で金子賢が演じたヤクザのマサルの10年後を演じた三浦さんは、「あまり怖い役をやったことがなかったので、『オレでいいのか?』という気持ちはあった」と偽らざる心情を吐露。
かつての傷のせいで左腕が上手く動かせないという設定だったが、これにも苦労したようで「動かさないようにということに神経が行ってしまい、慣れるまで大変でした。ヤクザってどういう喋り方するのか? などいろんなことに迷いました」と苦笑交じりに述懐した。
平岡さんはボクサー役ということで過酷なトレーニングに従事。7月に亡くなったボクシングトレーナーの梅津正彦さんらの指導を受けた。「準備は3か月で週5日ボクシング、週2日筋トレのジム通いを繰り返しましたが、最初の1か月は全然変わらず、プロデューサーや梅津さんから『ホントに大丈夫か?』と言われて冷たい空気があった…」と苦笑。そこからさらに食事制限も行ない「炭水化物を摂らず、油の少ないチキンばかり食べて生きた心地がしなかった」とふり返る。
その甲斐あってボクシングシーンは素晴らしい出来栄えとなっているようで、平岡さんは「いろんなトレーナーの肩の力をお借りして出来上がったシンジです。ボクシングシーンは注目して見ていただけたら」とアピール。
ジムの会長役のベンガルさんは「これが俳優の動き、テクニックかとゾッとしました。最後の試合のシーンは朝から晩まで後楽園ホールでずっと動きっ放し。アップで撮れば簡単なのに監督は引いた画で撮る。全身が映るからごまかせないし、逃げ場がないんです」といかに平岡さんのボクサーぶりが素晴らしいか熱弁をふるった。
そんなシンジの恋人役を演じた倉科さんは「平岡さんとは前に夫婦役を演じたこともあって親しいので居心地がよかった」と語る。初共演の三浦さんも一緒に、倉科さんの撮影最終日に食事にも行ったそう。まだ撮影の残っている2人のために倉科さんがご馳走したそうで、三浦さん、平岡さんは「おごってもらいました!」と笑顔を見せた。
『キッズ・リターン 再会の時』は10月12日(土)より全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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