【シネマカフェ的海外ドラマvol.297】生前のコーリー・モンティースが語った「glee/グリー」の魅力
何百万人もの人たちが、彼に恋をしました──。去る7月13日、コーリー・モンティースが31歳の若さで死去。先頃のエミー賞で共演者のジェーン・リンチが冒頭の言葉を述べたように…
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
コーリー本人に遭遇することができたのは、シーズン3を撮影中のパラマウント・スタジオを訪れたとき。日本からやって来た私たち取材陣に対し、「日本語が話せなくてごめんね。“ドウモアリガトウ”しか知らないんだ。それも『Styx』の『Mr. Roboto』のおかげなんだけどね…」とハニかむ姿がチャーミングでした。
撮影スタジオを訪れ、セットを見学しつつ、出演者やクリエイターたちにインタビューするという取材スケジュールの中、出演者の中でいち早くインタビューに応じてくれたのがコーリーとレイチェル役のリア・ミシェル。このときはまだ彼らの交際が公になる前で、すでに惹かれ合う関係だったのかどうかは想像の域を超えませんが、いまとなっては本当に貴重なツーショット! 投げかけられる質問と真剣に向き合い、お互いをフォローしながら仲良く答えてくれる姿が印象的でした。
気さくなのは2人に共通する人柄のようで、「君たち、ロサンゼルスにはよく来るの?」「滞在を楽しんでる?」と、場を和ませてくれるコーリー。一方のリアも、「あなたたちが話す日本語を推測できたらいいんだけどな…。そういうゲームでもしてみる(笑)?」と茶目っ気たっぷりの発言で、インタビューの場を盛り上げてくれました。
「glee/グリー」のことはもちろん、日常生活で聴く音楽のことから休日の過ごし方まで、たっぷりと語ってくれたコーリー。「僕はいろいろな種類の音楽を聴くんだ。中でも、やっぱりロックは基本だね。オルタナティブ・ロック、ニュー・ロック、オールド・ロック、クラシカル・ロック…。でも、『glee/グリー』に出演するようになってからはほかのジャンルの音楽も聴くようになったよ。以前はミュージカルの音楽なんて全然聴かなかったけど…」と言いつつ、ミュージカルの楽曲を口ずさんでみせる一幕も。そんな彼に向かって「ほらね」とすかさず手をかざすリアと、息もぴったりでした。
そんなコーリーですが、「glee/グリー」にキャスティングされたのは主要出演者の中でも最後の方だったそう。
クリエイターのライアン・マーフィーが、彼をキャスティングした際の秘話をこう語っています。
「コーリーは最後にキャスティングしたひとりなんだ。フィンはとても難しい役だった。体育会系でたくましく、そのうえ歌えないといけないんだからね。多くの俳優たちがオーディション・テープを送ってきたんだけど、僕はコーリーを気に入って来てもらった。彼はタッパーウェアを使ってドラムのように演奏する映像を送ってくれたんだ。すごくキュートだったよ。コーリーはシンガーとして最も成長した役者。オーディションをしたときには、彼は自分が歌えるとさえ思っていなかったと思う。でも、彼は歌えて、そしていまはとても素晴らしいんだ」。
「歌を歌うのは『glee/グリー』が初めてだったけど、すごく楽しいし大好き。とっても楽しんでいるよ」と語っていたコーリー。また、ドラマの中で披露するダンスは「僕にとって一番大変な試練!」だったそうで、「僕は自然に踊れるというわけではないから。なかなか慣れないね」との自己評価でした。
そんな彼が「ベスト・ダンサーだよね! 難しいダンスナンバーのときは彼に一番前で躍らせて、僕は彼の動きを真似するんだ(笑)」と絶賛していたのが、先頃来日したマイク役のハリー・シャム・ジュニア。
次回は、ハリーにコーリーの思い出を語っていただきます。
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