【雅子BLOG】「スクリーン・ビューティーズ」第二弾はドヌーヴさま!
スクリーンの中の女優の美しさ、仕草、ファッションなどを存分に堪能できる「スクリーン・ビューティーズ」。第一弾はやはり、この人、妖精オードリー・ヘップパーン。彼女の…
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20代のある時、ドヌーヴさまとドロンの作品はとりあえず観ることを決めて、ダーっと一通り観たことがあって(ドヌーヴ作品は今もどんどん更新中)、今回の3作品ももちろん観ています。『暗くなるまでこの恋を』と『恋のマノン』の2作品は初のリバイバル上映だとか(私が観たのはビデオだったし)。そして、何度も観た、あまりに有名な『シェルブールの雨傘』は、何年か前にルグラン&ドゥミ特集(だったかな?)で初めてスクリーンで観たけれど、その時の感動は今でも忘れられません。今回はさらに鮮やかに、今年のカンヌ映画祭で特別上映されたデジタル・リマスター版。これは観ないわけにはいきませんね。
トリュフォーの『暗くなるまでこの恋を』(1969年)。ウィリアム・アイリッシュ作『暗闇へのワルツ』を基に制作されたラブ・サスペンス。言わずと知れた『勝手にしやがれ』で大スターの地位を不動にしたジャン=ポール・ベルモンド、ドヌーヴというフランス2大スターの競演は見逃すべからず。ドヌーヴはサンローランの衣装を華麗に着こなし、南の島レユニオンからスイスの雪山へダイナミックに恋の逃避行。トリュフォーならではの演出が光ります。
1967年制作の『恋のマノン』は、アベ・プレヴォーの名作『マノン・レスコー』を大胆に改変し、監督はジャン・オーレルで。サミー・フレイ、クロード・ブリアリというフランスのイケメンを相手にドヌーヴは自由奔放な愛に駆け巡ります。この頃の映画は衣装が特に気になりますが、本作はセブンティーズのポップでカラフルなエマニュエル・ウンガロの衣装が目を新鮮です。またヴィヴァルディ、ゲンズブールなどの音楽にも注目。
そして、映画史にも音楽史にもミュージカル映画史としても残る大切な『シェルブールの雨傘』。ドヌーヴの代表作であり、彼女自身が映画の世界で生きて行く覚悟を決めた作品とも言われています。全編セリフにメロディが付いた軽やかさ、色彩の鮮やかさ、ドヌーヴの可憐さ。且つ単なる可愛いだけの映画ではないこと、戦争による悲恋ものでもあることも。切なく甘美なメロディはルグラン。ルグランとドゥミのコンビはもう、もう…!
若き日のドヌーヴさまの可憐さ、美しさ、女らしさ…を、この機会に、ぜひとも大画面で存分に堪能していただきたいと思います。フランス映画界に咲く大輪の花、至宝なのですから。
《text:Masako》
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