※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

エマ・ワトソン史上、一番可愛い!『ウォールフラワー』 in ナカメキノvol.9

“中目黒の街”を舞台に月に1度、ゲストを招いて行われる無料の映画上映&トークイベント「ナカメキノ」。11月2日(土)に9回目のイベントが行われたが、この日は中目黒を飛び出して二子玉川のアートイベント…

最新ニュース レポート
注目記事
松江哲明(映画監督)、花くまゆうさく(イラストレーター)、山内マリコ(作家)、中井圭(映画解説者)/FUTAKOTAMAGAWA ART DEPOT meets ナカメキノvol.9『ウォールフラワー』
松江哲明(映画監督)、花くまゆうさく(イラストレーター)、山内マリコ(作家)、中井圭(映画解説者)/FUTAKOTAMAGAWA ART DEPOT meets ナカメキノvol.9『ウォールフラワー』 全 7 枚
拡大写真
“中目黒の街”を舞台に月に1度、ゲストを招いて行われる無料の映画上映&トークイベント「ナカメキノ」。11月2日(土)に9回目のイベントが行われたが、この日は中目黒を飛び出して二子玉川のアートイベント「FUTAKOTAMAGAWA ART DEPOT」にて“出張”開催となった。

今回上映されたのはローガン・ラーマン、エマ・ワトソン、エズラ・ミラーの若手俳優を迎え、全米で社会現象にもなった青春小説の映画化作品『ウォールフラワー』。さらに松江哲明(映画監督)、花くまゆうさく(イラストレーター)、山内マリコ(作家)、中井圭(映画解説者)の4人が“濃い”トークを繰り広げた。

『ウォールフラワー』は、タイトルの通り“壁際の花”のように目立たず、誰にも気づかれずに過ごしていた小説家志望の少年(ローガン)が、不思議な魅力を放つ兄妹(エマ&エズラ)と出会ったことで、学校生活を一変させていく物語だ。

今回、「FUTAKOTAMAGAWA ART DEPOT」が“未完成の魅力”をテーマにしたイベントとあって、不完全で未完成だった青春時代を描いた本作とのコラボレーションが実現した。

上映前に行われたトークイベントでは、「僕はエマ・ワトソンが好きで。すごく綺麗になりましたよね」とエマにお熱の様子の松江監督は、「この作品は映画人の中でも期待でザワつかれていましたよね。今日はこんな特殊な環境で観られるなんて、なかなかない」と喜びのコメントからスタート。

さらに、花くまさんも「リアルタイムで名作誕生に立会っている!という気持ちで観ていました」と絶賛を贈るが…「僕は40歳を越えましたが、もし高校生のときにこの映画を観ていたら、影響されてその後行動して大やけどしてただろうな、と。山本太郎みたいに突然手紙を渡して好きな人に告白しちゃうみたいな(笑)」と辛口の“花くま節”も忘れない。

一方、紅一点となった山内さんは「女子はエマ・ワトソンが可愛いかどうかというより、エズラ・ミラー目的で観る子も多いのかな、と。私は“男の子の青春”から年々遠ざかっているので、“(エズラの劇中の苦悩に)そんなの知らないよ!”と思って観ていましたけど(笑)」と女子視点での楽しみ方を明かしてくれた。

解説の中井さんは「『建築学概論』『あの頃君を追いかけた』のような、青春映画が今年は何本も上映されて「あの頃ブーム」だった中で、『ウォールフラワー』は今年を締めくくる「あの頃映画」かな、と。何かしらあの頃の自分を想い出す部分が出てくると思いますので、自分を重ねて観てほしいですね」とそれぞれに語っていた。

【下記、上映後トークショーの様子】
花くま:やはり自分から行動を起こすことが大事ですよね。生まれ変わったら自分から一歩踏み出す勇気が持てたらな…。映画のような充実した高校生活をおくりたかったですね。

山内:「リアルな17歳」って恥ずかしいし、惨めだし、一歩踏み出せない。でも、しょぼくてイケてなくても、それが本来の青春のあるべき姿。だから『ウォールフラワー』は大人が「こうだったら良かったのに、、」という世界が描かれているなと感じました。一方でこの映画の原作は監督が書いた自伝ということで、監督に実際にあったことを文章でも映画でも再現したんですよね。すごく楽しかった気持ちをもう一度再現したかったんだろうな。いわゆる監督はこの青春の囚人なんですね。

花くま:やっぱり「一歩踏み出さなきゃ」というメッセージだよね。リアルな青春真っ盛りの若者は一歩踏み出せないことが多いから。

中井:自分が思い描いている過去はファンタジー化されていることが多くて、この映画はそんな描かれ方かなと。監督が十何年経ってから自伝的物語を監督するというのは、結局自分自身で消化しなきゃいけないと思ったんだと思います。あと、やはり音楽の使い方は上手ですよね!ザ・スミスの「アスリープ」という曲は「僕はもう独りじゃいられない」という孤独を延々と歌っている曲だったり、デヴィッド・ボウイの「ヒーローズ」は流れる歌詞を良く観てみると「僕たちは一日でも一緒にいればヒーローになれる」と歌われていたり、歌の流れと一緒に映画がつくられているんですよね。文学では出来ない、映像ならではの作り方ですね。

松江:僕は、何で女の子ってこんな男と付き合っちゃうの?と思うことがあるけど、、そんな過去を想い出しました。(笑)「こんなに良い子なのになんでこんな男の子と付き合うの?」とか、「そういう子って何でたまに優しいの?」みたいなこととか。

山内:エマ・ワトソンのファム・ファタールぶりもスゴかったですね!女の人って男の子とか気持ちが沈んでる子を励ますのが好きなんですよ。でも手を差し伸べると、男の子達は「俺のこと好きなのかな?」と青春になってることありますよね。劇中では、エズラ・ミラーが顔や声の良さだけじゃなくて、ヘビーな想いをしている青春の葛藤が伝わってきてすごく良かった。学ランを着た男の子達に観て欲しいですよね。青春で一番美味しい想い出を味わった人は大人になったら辛いけど、でもこの映画を作れたのだから良かった。

花くま:行動しないでネットだけで色々と書いてるキーボードウォリアーじゃダメなんです!

松江:前半はチャーリーが一歩踏み出して周りを救い、後半はチャーリーが救われるというお話で、「人と関わる」というテーマは普遍的で良いなと思いました。

中井:最初はチャーリーに欠けているものがあって、何か欠落しているという見え方なんだけれど、作品が進行するにつれて、恵まれている周りの人も実は欠落している部分があるということ。人はだれでも欠落していて、お互いを支えていくことで欠落を埋めていくことは素晴らしいことなんだ、と描いていますよね。

松江:そうそう。女の子の気持ちが嘘だから悲しい、じゃなくて嘘で良いんですよね。

中井:その現実を良く分かっている。これがファンタジーであることが分かっていて、それを肯定しているんですよね。

松江:日本映画はストレートだけど、引いている視点がこの映画にはあるんですよね。トラウマを描いてチャーリーがどうやって乗り越えるかという映画じゃなくて、キラキラして3人の関係が描かれる、そういう作品で良いかな、と思います。この映画は年代によって見方が変わるし、10代・20代・30代、初めて観た年齢でどういう出逢い方するのかで、この映画の感想が変わると思いますね。今日は野外上映というこんな素晴らしいこの映画との出逢いがあった。今度は映画館やDVDで観て、また人に勧めて、そんな風に広がると良いなと思います。みんなが感動した、泣いたというよりも、自分が感動したものが少しずつ広がると良いですよね。

山内:少年に対して厳しくなっているので(笑)もう少し心広くもとうと反省しました。リアルにイケてない男の子がこの映画に出逢って救われたら良いですね。10代の子に観て欲しい。一歩踏み出して勇気をもらうこの映画の正しい在り方かなと思います。

花くま:何もしないよりは失敗しても良いんですよね。僕は、踊れるようになります!

中井:エマ・ワトソン史上、一番可愛いです!

『ウォールフラワー』は11月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。

《シネマカフェ編集部》

特集

関連記事

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]