【MOVIEブログ】3日/パリ
2月3日、月曜日。7時に起きて、少しパソコンを叩いてから、外へ。暖かい!そして、とても晴れそうな朝…
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色々と検討したあげく、朝イチはレ・アール地区にあるシネコン「UGC Cine Cite Les Halles」に行き、9時から『Jacky au royaume des filles』(写真)というフランスのコメディー映画へ。もちろん(パリ滞在は映画祭やマーケットなどの業務目的ではなく、単なる休暇なので)、一般劇場公開作品。
架空の国を舞台にした風刺コメディー。政治や経済や軍を支配しているのが全て女性で、男性はヴェールを頭から被り、家事をして、教育もあまり受けさせてもらえない、という社会文化を持つ国の物語。あまりにも分かりやすい風刺ドラマなのだけど、このコロンブスの卵的なコメディーが、意外なことになかなか面白い!
シャルロット・ゲンスブールが将軍の娘で、彼女に憧れる青年が奮闘するお話。ツンとしたシャルロットの軍服姿が、いいですな。主人公の青年をサポートする過激派中年男(もちろん彼もヴェールを被った「マイノリティー」)を演じるのが、『アーティスト』でアカデミー賞監督賞を受賞したミシェル・ハザナヴィシウスという意外なキャスティングも面白い。
正直あまり期待していなかったので、とても得した気分になり、そのまま11時から、『Minuscule, la vallee des fourmis perdus』というフランス産のアニメーション作品を鑑賞。悪の赤アリ集団と対決する善の黒アリを助ける、てんとう虫のお話し。んー、まずまずかな。
そして連続して3本目のフランス映画に入ったら、ああ、これは見ていた…。仕事柄、現在劇場公開中の作品の多くを既に見ているはずであることを、つい忘れてしまい、ご丁寧にチケットを買って入場して上映開始直後に気づいて嘆く始末。毎年、必ず何回かはやってしまう…。今回は、2回見たいとも思わない作品だったので、残念ながら途中退出。
気を取り直して、今回のパリ滞在の最大の目的である、美術館のグラン・パレで開催中の「レイモン・ドゥパルドン展」へ!一昨年の東京国際映画祭で『ドゥパルドンのフランス日記』を上映したけれど、レイモン・ドゥパルドンは映画監督としても、写真家としても、もっともっと日本できちんと紹介されるべき人物。ドキュメンタリー監督としては、ワイズマンと並び称されるくらいの偉大な存在であると僕は信じている…。
今回の個展は、カラー写真というのがひとつのテーマで、60年代から現在までの彼のカラーの活動がピックアップされて紹介されている。もっとも、報道写真からアート写真まで、極めて幅広く活動している人なので、ひとつの個展ではあくまでほんのひとつの側面しか触れることができない。それでも、素晴らしい。斜に構えない、正面のカメラ。そして、溢れる光のもとで、輝く色。ああ、来てよかった。
美術館のショップで、カタログやら写真集やらおもちゃカメラやらをいそいそと買い込んで、大満足。
そのまま1時間くらい散歩して(本当に晴れて、天気がよく、散歩日和)、20時から、パリ在住の日本の映画プロデューサーのYさんと、同じくパリ在住の日本人で映画のワールドセールス会社を立ち上げて活躍しているFさんと、3人で夕食。日本のあんなうわさやこんなうわさをしつつ、幸せなひととき…。
宿にもどり、なんやかやで2時になってしまった。今日はもうダウン!
《矢田部吉彦》
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