【高杉さと美 BLOG】『はじまりは5つ星ホテルから』
2014年最初の旅は、ニューカレドニアへ行ってきました。本島のヌメアから国内線に乗り継ぎ、離島へ。とにかくぼーっとしようと思い、音楽も本も持たずに最小限の荷物で…
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真っ白くふかふかな砂浜は、裸足で歩くのが気持ち良い。海の中で泳ぐカラフルな魚たちはみんなのんびりとしていて、島に流れる穏やかなリズムを感じさせてくれます。時計を手放せない東京での生活から離れ、お日さまと月に身を委ねて過ごす1日。
握りしめっぱなしの手綱をたまには緩めてみるのも良いものです。
旅先では美しい景色を眺めるのはもちろん、どんなホテルに泊まるかも楽しみのひとつ。2月1日に公開となった映画『はじまりは5つ星ホテルから』には世界中の5つ星ホテルが登場し、観る者を旅気分にさせてくれます。
主人公の女性・イレーネの仕事は、5つ星ホテルのサービスをチェックする覆面調査員。各地の豪華ホテルに滞在しながら、部屋の清潔度や内装設備、サービスの質など800以上の項目を審査します。
世界80か国、430軒以上のホテルが加盟するザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールドの協力のもと、実在するラグジュアリーホテルを舞台に撮影されたこの作品。普段見ることのできない調査員の仕事ぶりを覗けるのも魅力です。
また、働く女性のひとつの生き方としても共感、考えさせられる部分の多い作品。
イレーネは仕事で豪華ホテルを旅するという華やかな生活を送る一方で、プライベートでは40歳独身、家庭も子どももなし。自宅ではひとり冷凍食品で食事を済ます日々です。
結婚しふたりの娘をもつ妹・シルヴィアからの心配をよそに独り身の生活を謳歌していた彼女だけれど、旅先での出会いをきっかけに人生を見つめ直すことに。
異なる人生を歩むシルヴィアや元彼のアンドレアとの対比により、イレーネの心境の変化が描かれます。
女性の社会進出が進み、昔に比べれば生き方の選択肢が広がったのかもしれないけれど、子どもをもつという点においては変わらず、女性には遅かれ早かれリミットがあるのは事実。
母になることを望む女性が自由に生きるためには、逆算して人生を組み立てなければならないのです。ただ、何でもかんでも手に入れることが自由ではありません。結果的に何かを諦めることがあったとしても、それが “選んだ” 答えならば、自由な人生だと言えるでしょう。
仕方ないからこうせざるを得ない、とか決まりだからこうするべき、ではなく選択肢の中から道を選びとる。イレーネを見て改めて、自分の人生を自分で考え悩み、選び続ける生き方がしたいと強く思うのでした。
《text:Satomi Takasugi》
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