罪深くも崇高な美しさ、マリオン・コティヤールに絶賛の声…『エヴァの告白』
先日「世界で最も美しい顔100人」の第1位に選ばれたアカデミー賞女優マリオン・コティヤールが、ある目的のために売春婦となり、2人の男の愛を利用しながらも時代を生き抜いた女性を熱演…
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1921年、戦火のポーランドで両親を殺され、唯一の身内である妹と新しい人生を夢見てニューヨークのエリス島にたどり着いたエヴァ(マリオン・コティヤール)。だが、結核の妹は入国審査で隔離されてしまい、姉妹は引き裂かれてしまう。
エヴァも危うく強制送還されそうになるが、彼女は生きるため、そして妹を守るために、移民の女たちを劇場で踊らせ、売春を斡旋する危険な男ブルーノ(ホアキン・フェニックス)と共にいることを選ぶ。厳格なカトリック教徒である彼女は、娼婦に身を落とすしかなかった。やがて、エヴァに想いを寄せる旅の道化師オーランド(ジェレミー・レナー)は、一緒に逃げようと彼女に手を差し伸べるのだが…。
カンヌ映画祭の常連の名匠ジェームス・グレイが監督と脚本が務め、オスカー級の俳優たちの熱演が魂をゆさぶる本作。
歌手の加藤登紀子さんは、「エディット・ピアフを素晴らしく演じたマリオン・コティヤールが、再び命の底から燃え立つような生への執念を演じてくれた。悲しいけれどエロスのあふれる映画です」と、マリオンの熱演に注目。
さらに、ジャズ・シンガーの綾戸智恵さんは「女が生きる、男が生きる、共に生きてんのにこんなにも違う。強い家族愛の女と恋に戸惑う男が最後愛するか愛されるかを悟ったとき、こんなにも強くなるんや。私も女や、と忘れとったけどホアキン! あんた凄すぎ! 女の懺悔は男の人生をかえまっせ」と力強くコメントし、そんな女を愛した男の悲哀にも触れた。
また、女優で脚本家や作家としても活躍する中江有里さんは「運命に翻弄され、罪に苦しむエヴァ。ただ『生きる』ことがこんなにも苦しく、人をたくましくするのか。エヴァを愛する2人の男が、彼女を救えないのも興味深い。エヴァの幸せは運んでもらうものではなく、自ら見つけだすものなのだ」と、彼女が自ら選んだ生き方についてもコメント。
女優の上野樹里さんも「愛するものを想う純粋さ、その為に現実社会の中でみる自分への嫌悪感や、やるせなさに心を打たれました。それはそれだけ愛するものを尊いものと崇める美しい魂故だと思います」と語っている。
美容ジャーナリスト・エッセイストの齋藤薫さんが、「傲慢な男の愛さえも“尊敬”に変えてしまう女の偉大に圧倒され、罪深いのに穢れない聖女の生き方に心洗われる。絶望と希望を行き来する静かな衝撃作」と語っているように、儚くも、しなやかな強さをたずさえた美しい女性の生き様と、やがて迎える絶望から希望へのラストに、ぜひ注目してみて。
『エヴァの告白』は2月14日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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