【特別映像】マイケル・ファスベンダー、冷酷な奴隷主を怪演!『それでも夜は明ける』
英国アカデミー賞(BAFTA)「作品賞」「主演男優賞」(キウェテル・イジョフォー)、ゴールデン・グローブ賞「作品賞」(ドラマ部門)を受賞し、現地時間3月2日に発表される本年度アカデミー賞には「作品賞」「監督賞」「主演男優賞」ほか9部門ノミネート
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ブラット・ピットにファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ、ポール・ダノと、映画界の最旬の豪華キャストがこぞって出演を熱望した本作では、突然の奴隷生活を強いられた壮絶な実話はもちろんのこと、アカデミー賞にノミネートされるほどの俳優陣の演技合戦も見ものとなっている。
中でも、演技派ファスベンダーが扮するのは、主人公ソロモンを所有する南部の農園主・エップス。己の弱さが残虐さに転じた、非情すぎる奴隷主を熱演する姿は、自身初となるアカデミー賞「助演男優賞」ノミネートをもたらしたが、むしろ称賛を通り越して嫌悪の声が多数上がるほど! 海外からは「リアルすぎて、逆に(受賞を)逃すのでは!?」というある意味、究極の“褒め言葉”も聞こえてきている。
実在のエップスは、言語道断な行為で悪評高く、ソロモンの回顧録では「冷淡で下品、教育の利点を活かしたことがない」と記されているような人物。ファスベンダーは、エップスを単に意地の悪い男としてではなく、心の中で苦悩し、世界は自分を敵視していると考え、奴隷を鞭打つことで心の均衡を保つ、弱さと冷酷さを揺れ動く男に仕立て上げた。
さらにそこに、同「助演女優賞」にノミネートされたルピタ・ニョンゴ演じるパッツィーへの屈折し、矛盾した愛が加わる。エップスはパッツィーにのめり込んでいくが、それを自分では理解できない。なぜなら“奴隷は人間ではない”と考えるエップスにとって、その奴隷に我を失うほどの恋をすることなど、理解の範疇を越えているのだ。
今回、解禁された本編映像は、まさに嫉妬に狂い過ぎて妄想に取りつかれたエップスが本性を見せるシーン。ソロモンを追い駆け回し、豚小屋で滑って泥だらけになったり、柵に足を取られ、すっ転がったりする。ちょっと笑ってしまう場面ではあるが、その哀れにも見える滑稽さから、ファスベンダーの怪演ぶりが伝わる映像となっている。
特別映像『それでも夜は明ける』マイケル・ファスベンダー
まったく好感のもてる人物ではないエップスを演じるにあたり、ファスベンダーは躊躇するのではなく、「この重要な物語に参加できて、これほど重要な役柄をもらえて、とても光栄に思った。この役を歓迎したくらいだよ」と話す。
「人に好かれる必要はない。僕はマイケル・ファスベンダーを商品として売ろうとはしていない。俳優だから、僕の仕事は醜くても、美しくても、ポジティブでも、ネガティブでも、キャラクターたちに入り込むことだ」と毅然として語り、そのルックスに溺れることなく演技派俳優としての道に突き進む姿勢を示した。
そんなファスベンダーの底力がアカデミー賞で評価されるのかどうか、期待して待ちたい。
『それでも夜は明ける』は3月7日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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