綾野剛、主演作引っさげモントリオールで会見! 男女の“性”描く『そこのみにて光輝く』
綾野剛を主演に迎え、41歳で自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志の傑作小説を映画化した『そこのみにて光輝く』。カナダ・モントリオールで開催中のモントリオール世界映画祭の「ワールド・コンペティション部門」へ正式出品され…
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短い夏を迎える函館を舞台に、愛に恵まれずに生きてきた男女が命をかけて愛し合う姿を描く本作。現地のマスコミから「今回のコンペ作品に出品されているすべての中で、最も洗練された作品だと思いました」との声が挙がるなど絶賛を浴びた。
そんな繊細微妙な男女の関係を通して成り立つ、愛のカタチを描いたとあって、さまざまな質問が飛んだ。「最初にこの作品を通じて言おうと思っていた内容が、撮影に至る際にはなにか変わりましたか?」という質問について、呉監督は「撮りながら変わったということはないのですが、脚本の段階で、ラストシーン、つまり終わり方をどうするかというのをすごく考えて脚本家と話し合いをしました。『救い』が欲しいと思いました」と語る。
さらに、「このタイトルで、『そこ』は『Only There』となっていますが、もう一つの意味としては『底辺』という意味でもあるのだなと、途中で気づきました。そういうことを意識しながらも、彼らがラストシーンであそこまで最後に行き着いた、もしかして底辺かもしれないけど、その状況の中で朝がきた、ひとつの“きざし”みたいなものを、段々と自覚しながら描きました」とのこと。
そんな作品で、主人公・達夫を“生きる”という重責を負った綾野さんは「台本を読んでクランクインするまでに決定的に変わったのは、共に呼吸するということ、共に太陽を感じるということ、共に歩んでいくということ。そして役を生きるということ、それが大きく変わりました」と独特の言葉で説明する。
一方のヒロイン・千夏を演じた、池脇さんも「脚本自体が生きていて素晴らしいと思いました。同時に役に対して沢山のイメージが浮かんできたので、そのままをぶつけたという感じです。迷ったところは監督が導いてくれました。自分で千夏がこうなんだろうなと思ってぶつけたことに変わりはありませんでした」と撮影当時をふり返っていた。
また、本作で扱われているテーマである「性」という、その意味自体について呉監督は語った。
「『性』と言うのは日本語で、『せい』という発音をすると、今回テーマにした男と女のセクシャルな意味があるんですが、もう一つ『生』という意味での『せい』がありまして、そのどちらも描きたいと思いました。そして今回は、原作が男と女の、ものすごく深い部分まで描いている小説だと思いました。ただ、原作が25年前の作品なので、それを現代に置き換えると、どのような男と女の性を描けばよいのかと考えました。先程60年代、70年代の話が出ましたが、今回はアメリカンニューシネマや日活ロマンポルノなどの、そのあたりの時代の、まさに『性』、男と女を描いていたり、そしてそこにストーリーをきちっと描いたり、あとはアメリカンニューシネマでいう男同士のバディものなども参考にさせて頂きました。昔に書かれているだけあって、人の熱量がものすごくあって、今の時代は日本も世界もクールになっている中で、どこまで熱く人を描けるか、男と女を描けるか、をすごく考えながら撮らせて貰いました。そういう意味では、シネマスコープというサイズだったり、そこにはみ出るぐらいの顔のクローズアップだったり、そういうものは私の中でこだわって撮りました」。
『そこのみにて光輝く』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。
《シネマカフェ編集部》
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