この秋必見の“ワケあり”バディ・ムービーに注目!
プライベートでも親交の深い生田斗真と小栗旬が、先日、刑事とヤクザという間柄ながら “最強”の相棒(バディ)を演じることが発表された2015年1月スタートのTBSドラマ「ウロボロス」
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一方、先日行われた全米テレビ界最高峰のエミー賞においては、「作品賞」、「主演男優賞」(ブライアン・クランストン)、「助演男優賞」(アーロン・ポール)など5冠を受賞した「ブレイキング・バッド」を始め、話題となったのはオスカー俳優マシュー・マコノヒーと演技派ウディ・ハレルソンが競演した「TRUE DETECTIVE/二人の刑事」や、ミニシリーズ/TV映画部門でW受賞を果たしたベネディクト・カンバーバッチ&マーティン・フリーマンの「SHERLOCK/シャーロック」など、“バディ”ものばかり。
お互いを信頼し合い、目的に向かって協力し、心をひとつにするはずの相棒=バディだが、そこにはトラブルや行き違い、どこか似た者同士の相手に対する複雑な感情や葛藤がつきもの。現在公開中~今秋公開の映画の中でも、ちょっとワケあり、ひと筋縄ではいかない“バディ”たちが登場する作品が席巻中だ。
■『最強のふたり』に匹敵の感動作から息を飲むフレンチアクションまで
まずは、2012年に日本じゅうを笑いと涙で包み込んだ『最強のふたり』を彷彿とさせると話題になっているフランス映画『グレート・デイズ! 夢に挑んだ父と子』(公開中)。トライアスロンの世界最高峰といわれる “アイアンマンレース”に挑んだ、父と子の胸アツタッグが描かれている。
車いすの青年ジュリアンと、失業したばかりの父親・ポール。過干渉気味な母親との毎日に閉口していたジュリアンは、父との久々の再会を楽しみにしていたが、仕事を理由に家に寄りつかなかったポールは、ジュリアンと真っすぐ向き合えずにいた。そんな中、ポールがかつてトライアスロン選手だったことを知ったジュリアンは、ポールにある決心を打ち明ける…。
父と息子がひとつの目的に向かい、困難にもあきらめることなく最強のバディになるとき、人々に深い感動と勇気を与えてくれる作品だ。
また、オーランド・ブルーム&フォレスト・ウィテカーが南アフリカの刑事に扮する骨太フレンチ・アクション『ケープタウン』(公開中)にも注目。先日、オーランドは7年ぶりに来日して本作をPRした。
南アフリカ・ケープタウン。強行犯撲滅課のアリ・ソケーラは過去のアパルトヘイト政策の爪痕がいまなお色濃く残る中、ズールー族の出身ながら警部まで昇進した人物だ。一方、ブライアン・エプキンは女にだらしなく、常に酒びたり。別れた妻には見放され、まもなく高校を卒業する息子からも軽蔑されている。2人の刑事が、少女の殺人事件を探るうち、あるドラッグの存在とスラム街で頻発する子ども失踪事件との関連にたどり着く…。
オーランド演じるブライアンは、オスカー俳優のウィテカー演じるアリが最も信頼を置く部下として描かれており、オーランドが自身のルーツにもかかわりの深い南アフリカの歴史にしっかりと向き合った本作では、これまでの役柄とはまるで違う姿を見ることができる。
そして、昨年急逝したポール・ウォーカーの遺作『フルスロットル』(公開中)では、潜入捜査官役のポールと、ビルの壁などをひとっ飛びする超人的なアクションで知られる『アルティメット』シリーズのダヴィッド・ベルがバディに。ポールはカーアクションのみならず、ほぼスタントなし、CGなしの重力を無視した“ゼロG”アクションに挑んでいる。
暴力とドラッグがはびこる“ブリックマンション”と呼ばれる無法地帯で、大量破壊兵器が起動した。タイムリミットはわずか10時間。捜査官のダミアンは、ブリックマンションで育った驚異の身体能力を持つ“ならず者”リノとタッグを組み、その起動を阻止しにかかる。しかし、裏には政治的な陰謀も隠されていて…。
極限のフィジカルな能力をこれでもかと発揮するポールのカッコよさにうっとりすると同時に、本作がポール最期の主演作であることには残念な思いも。しかし、アクセル全開=“フルスロットル”でクールかつスマートにダヴィッドと暴れ回っているその姿は、ぜひ目に焼きつけておきたいところだ。
■今後の公開作には日本からも最強の(!?)バディが登場
さらに、11月1日公開となる、クセモノ強盗犯を演じるユアン・マクレガーと、『マレフィセント』のフィリップ王子ことブレントン・スウェイツがタッグを組むノンストップ・クライム・アクション『ガンズ&ゴールド』も見逃せない。ユアンがその優しい笑顔を、ブレントンがその爽やかなイケメンぶりを封印してロシアン・マフィアとの危険な駆け引きに挑んでいく様は、意外な取り合わせのバディ・ムービーだ。
意外なタッグといえば、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(9月13日公開)のメカに強い天才アライグマ、ロケットと植物型ヒューマノイド、グルートの凸凹コンビぶりも要チェック。
不思議なパワーを秘めているグルートは、いかなる状況のときも「私はグルート」としか話さないが、ロケットだけはその言葉に込められた意味を判別できる。また、宇宙刑務所のシーンでは2人(?)揃っての攻撃も息ぴったり。どのような経緯で知り合ったのかは謎だが、この2人が同作最大の萌えポイントであることは間違いない。
では、日本を代表する最強のバディはというと、「まほろシリーズ」の多田こと瑛太と、行天こと松田龍平だろう。10月18日(土)からは待望の最新映画『まほろ駅前狂騒曲』が公開される。
共にバツイチで、腐れ縁の多田と行天にまたも舞い込んだやっかいな依頼、それは会ったこともない行天の実娘・はるの子守りだった! 決して「NO」と言えない便利屋コンビの大珍道中は、ついに最大の危機を迎えてしまうのか…。
また、異色なところでは『小野寺の弟・小野寺の姉』(10月25日公開)の、向井理と片桐はいりという、一見まったく似ていない姉弟も、ある意味、“最強”のバディ?
向井さん演じる弟・進は山本美月演じる絵本作家と偶然出会うが、関係が進展しそうになるたびに尻込みし、片桐さん演じる姉・より子は及川光博演じる営業マンといい感じになるも、恋すること自体に二の足を踏んでいるという、日本一不器用な姉弟に。それぞれに動き始めた恋と人生を見守る本作は、相手を思えば思うほど、うまくいかないところもバディ・ムービーらしい展開となっている。
さて、あなたはどのバディに心惹かれる?
《シネマカフェ編集部》
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