秋元康&ジブリ鈴木P、エンタメ界を引っ張る“変人”の出現に期待!
映画『風立ちぬ』と『かぐや姫の物語』のブルーレイ&DVD発売を記念し、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーと作家・作詞家、そして「AKB48」のプロデューサーでもある秋元康が「エンターテインメントのこれから」をテーマに語り合った。
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鈴木さんは「宮崎駿と高畑勲の時代は終わったし、終わらせないといけない」と語った上で、今後のアニメ界を引っ張って行くような新たな才能について「日本からは出にくいんじゃないか? 多分、(日本以外の)アジアかな?」と予想する。
特に、鈴木さんも長年、仕事をしてきたアメリカのアニメスタジオ「ピクサー」で、高校から渡米し、アメリカの大学に通い同社に入社するアジア出身の人材が多いことに触れ「そういう人たちが、いま、それぞれの国に帰ってタイやマレーシアにスタジオを作って、人を育てている。でも日本から(ピクサーに行く人は)ほとんどいないそうです」と語り、アニメだけでなく、実写映画でもタイ発の映画が日本を除くアジア全土で記録的なヒットを記録している現状などを踏まえ「日本で(次世代を担う)誰かを探しているうちにアジアでいろんなことが起きている」と分析する。
秋元さんは実際に「AKB」グループを上海やジャカルタなどアジアでも展開しており「ネットの力が大きい」と語るが、エンタメ業界の将来について「マーケティングをしていてはダメ。マーケティングからは何も生まれない」と断言。
また先日、テニスの全米オープンで準優勝を果たした錦織圭が10代前半でアメリカに渡った例などにも触れ、海外に出て学ぶことの重要性についても認める一方で「技術や才能を磨かなければいけないけれど、やはり“人間力”が大事」と語り、特にエンターテイメントの世界で「ヘンテコな人がいなくなってきている。昔はTV屋でも変な人がいっぱいいて、面白いものを作っていた」と画一的ではない“個性”の重要性を説く。
この日のトークでも、鈴木さんの口からは、素晴らしい才能を持つ一方で「問題が多い(笑)」と評される宮崎駿、高畑勲監督を始め、作品作りの現場の“変人”の存在が数多く語られたが、秋元さんは「ジブリの作品は、魅力的な、何かが欠落した人が作っているからこそ面白い!」と語り、「突出した変人は、普通の人とは違うものを見ているし、それが面白い。マニュアル化していてはつまらなくなる。日常にないものを求めるのがエンタメであり、人間力が最後は勝つと思います」と“変人”が世をもっと面白くしていくことへの期待を口にした。
『風立ちぬ』ブルーレイ&DVDは発売中。
『かぐや姫の物語』ブルーレイ&DVDは12月3日(水)より発売。
《シネマカフェ編集部》
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