三浦春馬、中国での映画撮影に手応え 「新しい景色が見えた」
三浦春馬と行定勲監督が12月20日(土)、映画『真夜中の五分前』を携え、早稲田の映画サークルの学生の運営による「早稲田映画まつり」に来場。学生との質疑応答を行なった。
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アジアを舞台に日本からは三浦さん、中国からは人気女優リウ・シーシー、台湾を代表する俳優のチャン・シャオチュアンなど各国の俳優が参加して製作された本作。双子の女性を愛した2人の男の運命を描き出される。
三浦さんが姿を見せると、客席の早稲田の学生たちからは悲鳴のような歓声が上がった。当初、国をまたいでのプロジェクトとしてではなく、ごく普通に日本国内で日本人キャストで本作を製作することを考えていたという行定監督だったが、「お金が集まらなくて(苦笑)」と国内での製作を断念した。「観てもらえば分かりますが、スピードが(普通の日本映画と)違う。犯人捜しをするような映画でもなかったので」と国内での資金難の理由を説明する。
一方で、日中の政治的な摩擦が生じているいま、中国との共同プロジェクトには様々なリスクが伴うことも確か。「(企画を)進める中で尖閣問題が起きたり、反日デモもあった。先輩の監督からは『危険が伴うよ』という示唆もいただきました。でも向こうのプロデューサーは『やりましょう。乗り越えましょう』と言ってくれた。たかが映画です。こんなひとつの作品も作れない世の中じゃダメだろうという気持ちもあった。せめて文化が手を結んでないと、本当のことが陰に全て封印されてしまう」と語った。
三浦さんはこうした製作のリスクに加え、全編上海ロケで、中国語でセリフを話さなくてはいけないという難題も抱えながら本作に飛び込んだ。「常に自分がまだ踏み入れていないフィールドを目指したいという気持ちがあるし、一番は行定監督と仕事ができるという喜び」と出演を決めた理由を語る。
さらに「台本を読んですぐ思ったのは、明快ではなく、深層部を見て繊細に描き、表現できることがあるとワクワクした」とも。「初めてのことばかりで言葉の通じないスタッフ、キャストと拙い中国語でコミュニケーションをとり、ジェスチャーや時にはみっともない英語を使った(苦笑)」とふり返る。
行定監督は、そんな三浦さんについて「実直という言葉が一番(心に)残ってる。実直過ぎて、(役の上では)下手でいい中国語がすごく上手くなってる」と作品に向き合う姿勢を絶賛した。
改めて、海外でのプロジェクトを経て「この先にもっと面白いことがあると感じたし、若い人にも続いてほしい」と行定監督。三浦さんも「まさに『百聞は一見にしかず』。努力し、関わることで新しい景色を確実に見ることができたし、そこで生まれる思考があった。これからの良い財産になったと感じています」と晴れ晴れとした表情で語った。
この日、会場には多くの留学生の姿も見えたが、三浦さんは最後に中国語で作品をアピールし、会場は拍手に包まれた。
『真夜中の五分前』は12月27日(土)より全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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