【シネマ羅針盤】ジョニデ“輝き”取り戻せるか? 2015年は俳優キャリアの正念場
来日記者会見をドタキャンした翌日、ジョニー・デップが“やり直し会見”で放った発言は大きな話題を集めた。「朝起きたら、吸血怪獣チュパカブラに襲われてね」。一度はドタキャンを食らわせた報道陣を前に、ジョークを飛ばせるお茶目さ…
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1年6か月ぶり11度目の来日を果たしたジョニーがPRしたのは、うさんくさい美術商を演じるアクションコメディ『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』。主人公のトレードマークは“ちょびヒゲ”で、会見でも「これを付けると現場で誰かが笑っちゃって、何度もNGが出たよ」と上機嫌。ジョニー本人が原作との出会いから10年以上、映画化を熱望していた企画で、グウィネス・パルトロウ、ユアン・マクレガーら共演者も豪華だ。
そんな本作を皮切りに、2015年はディズニーが放つミュージカル映画『イントゥ・ザ・ウッズ』(全米では公開中)、女優デビューする娘と共演する『Yoga Hosers』(原題)、ギャラ減額を求められ、一度は降板した『Black Mass』(原題)と4本もの出演作が公開を控えている。実生活では女優のアンバー・ハードと婚約中で、まさに公私ともに絶好調…と言いたいところだが、本国アメリカでは「超A級スター」に対し、冷ややかな視線が注がれ始めている。
その理由は『ローン・レンジャー』『トランセンデンス』『ラム・ダイアリー』など近年の主演作が軒並み、期待を裏切る興行成績に終わっているからだ。注目すべきは盟友ティム・バートン監督とタッグを組んだ『ダーク・シャドウ』が本国では低調だったのに対し、日本を含めた海外マーケットで、好調だったという点。会見でもジョニーは「日本のファンはいつも温かい」と感謝を述べたが、彼の今後を左右するのは、我ら日本人なのかも…。
ファンにとっては『アリス・イン・ワンダーランド』の続編『Alice in Wonderland: Through the Looking Glass』(原題)、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ最新作『Pirates of the Caribbean: Dead Men Tell No Tales』(原題)と今後も楽しみは尽きないだけに、俳優キャリアの正念場である2015年こそ、ジョニーが真の輝きを取り戻す復活劇に期待したい。「映画がコケたのは、チュパカブラのせい」なんてジョーク、笑えない。
『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』は2月6日(金)より全国にて公開。
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