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【シネマ羅針盤】かぐや姫は? 混戦のアニメ賞…「第87回アカデミー賞」近づく

映画業界最大の祭典であるアカデミー賞授賞式が2月22日(現地時間)に迫った。第87回を迎える今年は、各賞とも「本命」「対抗」「ダークホース」が拮抗しており、例年以上に予想が難しい混戦模様となっている。

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『かぐや姫の物語』-(C) 2013 畑事務所・GNDHDDTK
『かぐや姫の物語』-(C) 2013 畑事務所・GNDHDDTK 全 4 枚
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映画業界最大の祭典であるアカデミー賞授賞式が2月22日(現地時間)に迫った。第87回を迎える今年は、各賞とも「本命」「対抗」「ダークホース」が拮抗しており、例年以上に予想が難しい混戦模様となっている。「長編アニメ映画賞」もその例外ではない。

今回は現在、日本でも大ヒット中の『ベイマックス』をはじめ、『ヒックとドラゴン2』(仮題)、『The Boxtrolls』(原題)、『Song of the sea』(原題)、そして日本から高畑勲監督の『かぐや姫の物語』がノミネーションに名を連ねた。スタジオジブリの作品が候補に挙がるのは、宮崎駿監督の『風立ちぬ』に続き2年連続。通算ではオスカーを獲得した『千と千尋の神隠し』を含めて、4度目となる。

現時点では、前哨戦にあたるゴールデングローブ賞の「アニメ映画賞」、そして“アニメ界のアカデミー賞”と呼ばれるアニー賞でも「作品賞」の栄冠を勝ち取った『ヒックとドラゴン2』が一歩リードしている。製作するドリームワークス・アニメーションは『シュレック』『マダガスカル』などで知られるが、近年は不調続きで最近、大規模なリストラを発表したばかり。ぜひとも受賞し、重い雰囲気に風穴を開けたいだろう。

昨秋、『ヒックとドラゴン2』を鑑賞する機会を得たが、前作同様に主人公とドラゴンの冒険と成長を描く「絆のドラマ」を軸に、意外性に富んだシナリオとおとぎ話に対する批評精神は健在(それらは、いまやディズニーの十八番となった)。これに比べると、『ベイマックス』はあらゆる面で洗練されており、優等生過ぎる印象もある。アナ雪旋風の反動もあり、受賞には若干パンチ不足かもしれない。

そもそも「長編アニメ映画賞」の混戦は、『ファインティング・ニモ』『トイ・ストーリー3』など過去7回も同賞を受賞しているピクサーの新作が2014年は“不在”だったから。

さらに当初、本命視されていた『LEGO(R)ムービー』の“脱落”が混戦に拍車をかけている。最後に日本人が想像する以上に、アカデミー会員にはジブリ信仰者が多く、『かぐや姫の物語』にも大いにチャンスがあることを付け加えたい。

《text:Ryo Uchida》

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