【予告編】 “印象派”の時代を生きた女性画家を描く『画家モリゾ、マネの描いた美女』
時代に翻弄された19世紀の女性画家ベルト・モリゾの生涯を描いた映画『画家モリゾ、マネの描いた美女~名画に隠された秘密』が、6月13日(土)YEBISU GARDEN CINEMAにて公開となる。このほど、本作のポスタービジュアルと予告編がひと足先にシネマカフェに到着した。
映画
洋画ニュース
-
「思ったよりお似合い」イ・ジョンソクとムン・ガヨン、香港での目撃談が話題!
-
【予告編】イーサン・ホーク主演最新作『アナーキー』シェイクスピア劇を現代に
-
「短くて面白い」が選ばれる新時代――新たな配信サービスの挑戦

パリ16区のサロンに出品していたベルト・モリゾは、ルーヴル美術館で姉と摸写をしているとき、既に、美術界では名をなしていたマネと会い、モデルを依頼され、彼のアトリエに通うことになる。女性は家庭に入るものという時代、画家を目指すモリゾは数々の苦悩を乗り越えていく。戦争も始まり、時代に翻弄されながら、夢を追い続けた女性の人生の物語――。
19世紀半ばにフランスで起こった芸術運動である「印象派」。その影響は欧米を始め日本にまで及ぼしている。本作は、印象派の誕生に大きくかかわった女性画家ベルト・モリゾが、巨匠エドゥアール・マネとの出会いを経て一人の女性として成長していく過程を描く。「バルコニー」、「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」など、しばしばマネの作品でモデルとなったモリゾだが、いままで描かれることのなかった2人の関係をも物語の中に織り込まれている。
今回公開となった予告編では、芸術家であれば今もなお憧れを抱くパリ16区のサロンを舞台に数々のマネの名画が登場。
現代では名作として知られているが「オランピア」が“下品な裸婦だ”と貶されるシーンや、モリゾの名作がアトリエに無造作に並んでいたりと、絵画が描かれた当時の様子を垣間見ることができる映像となっている。タイトル後に登場する「バルコニー」でズームしていく映像が、まるで絵画の世界へ引き込まれていくような気分にさせてくれる予告編だ。
さらに公開となったポスタービジュアルの半面以上を占めるのは、マネが描いた「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」。オルセー美術館所蔵のこの名画で描かれている美女こそ、ベルト・モリゾそのひとなのである。名作が描かれる瞬間を再現した、ビジュアル下部分の劇中カットにも目を奪われる。
本作のメガホンをとったのは、ゴダール、カラックス、フィリップ・ガレル、最近では『ハンナ・アーレント』などの作品の撮影監督であり、『神々と男たち』でセザール賞撮影賞を受賞したカロリーヌ・シャンプティエ。ベルト・モリゾ役を『ココ・シャネル』のマリーヌ・デルテリムが、巨匠エドゥアール・マネ役を『焼け石に水』のマリック・ジディがそれぞれ演じる。
また、ベルド・モリゾは女性の社会的地位が確立していない時代における女性画家のはしりとなった人物。結婚と仕事の狭間で悩む彼女の姿は、現代を生きる女性にとって響く部分も多いのでは。印象派の名画の知られざる物語に注目してみて。
『画家モリゾ、マネの描いた美女~名画に隠された秘密』は6月13日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAにて公開。
《シネマカフェ編集部》
特集
関連記事
この記事の写真
/