『進撃』原作者・諌山創、立体機動装置がどうやって生まれたか「覚えてない」
『劇場版 進撃の巨人 後編~自由の翼~』の大ヒットを記念して7月4日(土)、とりわけ高い人気を誇るリヴァイ兵長役の神谷浩史、エルヴィン団長役の小野大輔、原作者の諌山創、荒木哲郎監督が舞台挨拶に登壇した。
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TVアニメシリーズの総集編に新たなシーンを加えて構成された本作。今回の後編では、“女型巨人”が出現し、調査兵団での戦いの中でエレンたちがさらに深く、この世界の謎に迫っていく。
原作およびアニメでもひときわ高い人気を誇るリヴァイ&エルヴィンのコンビでの登場に会場は熱狂! 神谷さんは、改めて完成した映画について「よくもまあ、あんな複雑な話をギュッとまとめたなぁと思います。あっという間でした」と感嘆。さらに「おれくらいの人気声優になると、それなりに大きいTVは持ってますが(笑)、この(映画館の)スクリーンには全然かなわない」とリヴァイ兵長ばりの強気の言葉をちりばめつつ、大きなスクリーンならではの面白さをアピールし会場をわかせる。「リヴァイの立体機動装置での動きやバトルを注目して観てください」と呼びかけた。
小野さんは、神谷さんのコメントがツボにハマったようで大笑いしつつ「スクリーンで見ることに意味のある作品です」と同意。TVシリーズは1週ごとにスタジオに足を運んで収録が行われたが、それらを繋いだ本作について「一気に流れで見て、熱量が下がってる部分が全くない」とスタッフが常に熱い思いで作品を紡いでいったことに胸を張る。
原作者の諌山先生は「毎週、(TVシリーズで)戦闘シーンを見てて、素人の僕の目で見ても、ありえない作画の量、マッドマックスな絵コンテだと思ってました(笑)。そのマッドマックスが見どころです!」と語り会場は笑いに包まれた。
この日は、神谷さん、小野さん、諌山先生が互いにこれまで疑問に思ってきたことなどに関して質問。神谷さんは、諌山先生に「あのアナログで機械のあまりない世界観で、なぜ立体機動装置が生まれたのか?」と尋ねたが、諌山先生は「どうやって思いついたのか、実は覚えていないんです」と申し訳なさそうに語る。「いま、思うのは僕自身が立体起動装置の魅力を信じ切れていなかったんだなということ。僕以上に荒木監督やみなさんが、その魅力を知っていたと思います」とアニメなどでさらにその面白さ、魅力が引き出されたと言及する。
一方、諌山先生は神谷さん、小野さんに「何がイヤでしたか? いいことばかりじゃなかったと思いますが…」と尋ねたが、小野さんは「エルヴィンがわからない時期が長かったのがつらかった」と述懐。諌山先生は「原作者がふんわりしてるとそれが伝わるんですね(苦笑)。最初は『(エルヴィンは)見た目、スーパーマン』くらいしか言ってなかった。描くにつれて、固まってきたというのはあります」と振り返った。
荒木監督もエルヴィンについて「この作品の世界の中で究極の男。『何かを捨てなければ得られない』という言葉もあるように、突き詰めた存在で、この世界で一番カッコイイ男」と特別なキャラクターであることを強調し、それを見事に表現した小野さんを称えた。
神谷さんは「リヴァイという、人気者になることを義務付けられたキャラクターにどうやって声をあてりゃいいんだ? どうやっても無理! とすごいプレッシャーでイヤだった(笑)」と振り返ったが、改めて声をあててみて「声優をやっていてよかった」とも明かした。
最後はエルヴィン団長が「心臓を捧げよ!」と力強く呼びかけ、盛況のうちに舞台挨拶は幕を閉じた。
『劇場版 進撃の巨人 後編~自由の翼~』は公開中。
《シネマカフェ編集部》
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