【シネマ羅針盤】映画界にもアイドル商法? 悪いことではないけれど…

映画ファンなら気になるのが、毎週発表される映画ランキング。多くの場合は、興行通信社が週末の興行成績をまとめ、週明けに発表する「興行成績ランキング」を指し、これを見れば「いまヒットしている映画」が一目瞭然。その動向に映画会社は一喜一憂している。

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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(C) 2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(C) 2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED 全 7 枚 拡大写真
映画ファンなら気になるのが、毎週発表される映画ランキング。多くの場合は、興行通信社が週末の興行成績をまとめ、週明けに発表する「興行成績ランキング」を指し、これを見れば「いまヒットしている映画」が一目瞭然。その動向に映画会社は一喜一憂している。

公開規模にもよるが、全国200スクリーン以上で封切られた作品なら、「初登場第1位」を目指したいところ。もちろん、最終的には「累計興収はどのくらいか」という“数字”が重要視されるが、ランキングで首位に立ったという事実そのものに大きな宣伝効果があるのはいまも昔も変わらない。最近であれば、園子温監督の『新宿スワン』が、『シンデレラ』のV6を阻止する快挙を果たし、映画同様の成り上がりストーリーを実現している。

ときに作り手や出演者を大いに鼓舞する映画ランキング。現在、その頂点に3週連続で輝くのが『ラブライブ!The School Idol Movie』だ。最大のヒット要因は、作品を気に入った熱心なファンがリピーターとなり、劇場に足を運んでいるからだが、特典付き前売り券や週替わりの入場者特典などが人気を後押ししているのも事実。劇場用アニメでは珍しくない手法だが、同作の場合、過度なアイドル商法と受け取る人もおり、賛否が分かれている。

作品そのものはもちろん、販促を批判するつもりはないし、「ファンが欲しいものにお金を出す」という経済活動はまったく悪いことではない。けれど、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『海街diary』が首位デビューを飾れない、この違和感っていったい…。確かに順位そのものはタイミングも大きく左右するが、ランキングを通して、「いまヒットしている映画」の実態が見えにくくなっているのが心配だ(現在の音楽チャートみたいに)。

《text:Ryo Uchida》

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