中村勘九郎&七之助、亡き父・勘三郎の“遺産”「赤坂大歌舞伎」に強い思い!
いまは亡き十八代目中村勘三郎が2008年に始め、息子の勘九郎、七之助がその遺志を受け継ぐ形で続けられ、今年で4回目を迎える「赤坂大歌舞伎」。9月7日(月)の開幕を前に、勘九郎さん、七之助さんらが赤坂ACTシアターのロビーにて報道陣の取材に応じた。
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「“芸能の街”赤坂で歌舞伎を!」という勘三郎さんの思いから始まり、勘三郎さんの逝去後の2013年には勘九郎さんと七之助さんを中心に新たな1ページを刻んだ「赤坂大歌舞伎」。4回目を迎える今回は勘九郎さんによるユーモアあふれる糸繰り人形の舞踊「操り三番叟」、七之助さんが早変わりで七役に挑む「お染の七役」が上演される。
七之助さんはこの赤坂での公演は「父が遺してくれた財産」と語り「魂を受け継いで一生懸命やりたい」と意気込みを語る。勘九郎さんも「父に感謝してもし尽くせない」と語り「芝居のこともそうですが、僕たちの前に『劇団☆新感線』さんが35周年公演(『五右衛門VS轟天』)をやられてて、ロックの次に三味線の音色が流れるというのを父も喜んでいると思います。そういうのをずっとやりたいと言ってたので」と笑みを浮かべた。
会見に同席した坂東彌十郎は、2回目の赤坂では勘三郎さんと共演したが、勘三郎さん亡き後はこれが初めて。「僕が8歳で勘三郎さんが9歳の元旦に初めて会ったけど、僕はずっと勘三郎さんのファンでした」としみじみと語り、その息子2人の成長に目を細め「感慨無量です」とうなずいた。
「操り三番叟」を披露する勘九郎さんは「この踊りはこちらもお客さんも肩の力を抜いて楽しめるので、その後にドンと大きな『お染の七役』という大きな演目が控えているので、気軽に楽しんでいただければ」と飄々とした表情。
一方、『お染の七役』で自身2度目の七役に挑戦する七之助さんは「(坂東)玉三郎のおじさまに手とり足とりで一番習った演目であり、自分の中でも一番自信を持ってやれるので、忠実に、楽しんでやれたら」と語った。
今回は二演目とも古典を持ってきたが、七之助さんは過去の演目、そして赤坂という普段とは違う土地柄、初めて歌舞伎に触れる観客も多いということも念頭に「ここで魅力を分かっていただけると、また次の公演でジャンルが広がると思うし、次は新作歌舞伎をという可能性も出てくる。ステップアップにつなげられたら」とさらに先を見据えた。
最後にひと言、締めの挨拶の段になると、勘九郎さんと七之助さんは互いにその任を譲り合い、最後は報道陣の前でじゃんけんで決定! 「男気を見せろ!」(勘九郎さん)、「いいから早く!」(七之助さん)…というすったもんだの末に、勘九郎さんが「こんな仲のいいメンバーでやってます(笑)。舞台上でも私たちも楽しみながら、みなさまにも楽しんでいただけたらと思います」と挨拶。さらに去り際には、勘三郎さんが部屋子として中村屋に迎え入れた“弟分”の中村鶴松を「鶴松は熱愛はないんですか(笑)?」といじるなど、終始リラックスした様子を見せていた。
「赤坂大歌舞伎」は赤坂ACTシアターにて9月25日(金)まで開催。
《シネマカフェ編集部》
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