『レヴェナント』監督が語る、壮絶なサバイバルの根底にあるのは“ラブストーリー”!?
レオナルド・ディカプリオが文字どおり“渾身”の演技で、ついにオスカー像を手にした『レヴェナント:蘇えりし者』。この壮絶なサバイバルと復讐の物語に隠された、本当のテーマについて、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督から
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本作の舞台は19世紀アメリカの広大な未開拓の荒野。ディカプリオが、ハンティング中に瀕死の重傷を負った上に、仲間の裏切りで目の前で息子を殺された復讐心をその胸に宿す主人公を熱演する本作。65年ぶりの快挙となる2年連続のアカデミー賞監督賞を受賞したイニャリトゥが監督・脚本・製作を務め、さらに、日本が世界に誇る音楽家・坂本龍一の音楽が圧巻の映像とストーリーをまとめ上げている。
イニャリトゥ監督は、菊地凛子がアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたことでも話題を呼んだ『バベル』では、さまざまな国を舞台に家族の絆と愛を描き、『BIUTIFUL ビューティフル』では末期がんに冒された男が遺される家族のために奮闘する姿を描いた。昨年度のアカデミー賞を賑わせた『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でも、かつての栄光と現在の姿のギャップに悩まされながら、愛を渇望する男の姿を描き出している。様々な技巧を凝らし、常に斬新な切り口の作品を生み出してきた彼は、“家族愛”を描き続けている監督でもあるのだ。
監督は、「家族の物語は、いままでにも描き続けてきた題材だ。『レヴェナント』も、作品の根底はラブ・ストーリーなんだよ」と語る。「グラスは彼の亡くなった妻が遺した、かけがえのない息子を愛していたが、仲間の裏切りで最愛の息子すらも失う。しかし、失ってしまった2人への深い愛があったからこそ、彼は絶望的な状況の中でも先へ進むことができるんだ」。
さらに、そんな本作の描き方について、「“復讐”という動機の裏にある深い愛情を描くことはチャレンジだったが、胸に迫る物語を描くことができたと思っているよ」と作品への手応えを覗かせる。実は、監督自身もまた、若くして息子を亡くすというつらい経験を乗り越えてきている。本作で描かれる父親と息子の絆と愛情というテーマには、彼自身の息子に対しての愛情も込められているのかもしれない。
『レヴェナント:蘇えりし者』は4月22日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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