【予告編】養子に出された娘と実母の運命的な再会…ウニー・ルコント監督作『めぐりあう日』
自身の実体験を基にした『冬の小鳥』(‘09)で鮮烈なデビューを飾ったウニー・ルコント監督が、再び自身の人生を重ねて描いた6年ぶりの長編『めぐりあう日』。本作から待望の予告編映像と、
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産みの親を知らずに育った理学療法士のエリザは、自らの出生を知るため、息子ノエを連れてパリから港町ダンケルクに引っ越して来る。だが、実母が匿名を望んでいるために、なかなか手がかりがつかめない。そんなある日、ノエが通う学校で働く中年女性アネットが、患者としてエリザの療法室にやってくる。2人は治療を繰り返すうちに、不思議な親密感を覚えるようになるが…。
デビュー作『冬の小鳥』で注目を集めたフランス在住の韓国人女性監督ウニー・ルコントが、自身の人生を基に、母と娘の運命的な再会を繊細に描いた本作。
このほど到着した予告編映像では、北フランスの港町を舞台に、産みの親を知らずに育った女性が、実の母とめぐり逢うまでの日々や、「もしや…」「まさか…」と思いながらも、理学療法士の仕事を通じて見えない糸に手繰り寄せられるように実の母と近づいていく姿と感情の変化が描かれている。30年の歳月を経てようやく出会った2人に、新しい人生への期待を感じる予告編だ。
主演を務めたのは、『君と歩く世界』『灼熱の肌』などに出演する実力派女優セリーヌ・サレット、ゴダール作品も手掛けたフランス屈指の女性撮影監督カロリーヌ・シャンプティエによる透明感と叙情に満ちた映像も美しい余韻を残している。さらに、パリのオリエンタル・エレクトリック・ジャズシーンを代表するトランペット奏者イブラヒム・マーロフが、世界で唯一、四分音を出すことのできる“微分音トランペット”で奏でる、ささやき声にも似た旋律がメランコリックな情感を与えている。
ラストシーンには、仏語原題ともなった作家アンドレ・ブルトンが娘に宛てて書いた手紙の一節「あなたが狂おしいほどに愛されることを、私は願っている」が朗読されるという本作。子の幸せを願う親の普遍の愛を、静ひつの中に謳い上げた物語を、まずはこちらからご覧あれ。
『めぐり会う日』は7月30日(土)より岩波ホールほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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