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【MOVIEブログ】2016カンヌ映画祭 Day1

カンヌ映画祭開幕! 僕が体験できるのはごく狭い範囲に限られてしまいますが、今年も日記を書いて行こうと思います。まずは昨日から…。

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カンヌ映画祭開幕! 僕が体験できるのはごく狭い範囲に限られてしまいますが、今年も日記を書いて行こうと思います。まずは昨日から…。

10日の火曜日の早朝に東京を発ち、チューリヒ乗り換えでニース着が18時半くらい。タクシーでカンヌに向かい、19時半にホテル着。挨拶もそこそこに、映画祭パスを受け取るべく、20時にきっちり閉まってしまう会場の受付窓口にダッシュし、IDパスやマーケットバッグなどを無事に確保し、やれやれ間に合ったとここでようやくひと息。

カンヌは20度くらいで、少し寒い。天気は曇り時々雨な感じで、今年はずっとこんな感じらしいので、ちょっと憂鬱だ…。

21時から同僚と軽く食事。のつもりが、かなり量の多い店を選んでしまったらしく、結局歩くのが辛くなるくらい食べてしまった。ワインの酔いも回ってめちゃめちゃ眠く、ホテル戻って即ダウン。

明けて11日、水曜日。映画祭初日。朝方4時くらいに眼が覚めてしまった時は、外が嵐のようにごうごうと音を立てていたのだけど、7時くらいには収まったみたい。

7時半に簡単な朝食をとりながら、今日の予定を確認。もっとも、公式上映などの本格開始は明日からなので、今日はこちらもゆっくりと始動な感じ。

どうでもいいけど、長年お世話になっているホテルのオーナーが代わってしまい、どうやらイタリア人夫婦のようで英語しか通じず、朝食の食堂で流れているテレビもイタリア語放送で、カンヌにいるのになんだか調子が狂う…。

外へ出ると、薄曇り。雨も降りそうなので、折り畳み傘を持参して市内の劇場へ。

9時から、某フランス系映画会社のプロモリール上映。当社が手がける今年のラインアップから、数分間の抜粋映像を流すもので、予告編大会みたいなものですね。みんなまだやることが多くないのか、200人以上はキャパがありそうな会場は満員。なかなかそそられる作品の予告映像が4~5本上映され、30分ほどで終了。

続いて、フィルム・マーケットが入っているメインの会場(パレ)に行ってみる。パリやブラッセルでのテロ事件を受け、事前に心配していたことではあるけれど、入場時のセキュリティーチェックが断然厳しくなっている! 例年よりも入念にカバンの中身をチェックされ、体に金属探知機をかざされる。列に並ぶ時間を含め、会場に入るだけで10分もかかってしまい、いまの情勢では致し方ないこととはいえ、慌ただしく会場をハシゴするスケジュールを立てている身としては、先が思いやられる…。

マーケット会場はまだ準備中の雰囲気で、本格稼働はまだまだみたい。人も少ない。ちょっと一周して、知り合いと立ち話などしつつ、11時半から別のフランス系のメジャー会社のプロモ上映へ。12時に終わり、素早く食べられるので毎年重宝している中華屋さんに行ってみると、システムが変わっている! 去年まではバイキング的にたらふく食べられたのに、それがなくなってしまった。ホテルのオーナーが代わったり、例年マーケット試写で使われていた町の映画館が閉館になっていたり、カンヌも細かい所でいろいろ変わっていくのだ…。

13時半からアジア系の会社と一件ミーティング。そして14時から、マーケットの試写へ。カンヌ映画祭に併設されているフィルム・マーケットでは、映画祭の公式作品が主にバイヤー向けに上映されることもあるし、映画祭には選ばれていないマーケット上映のみの作品もあって、今回見たサイモン・ウェスト監督『Stratton』は後者。イギリスの特殊部隊がテロ組織に挑むアクション・スリラーで、まっとうなエンタメ作品だけれど、まあ特筆すべきこともなし、かな。

16時から、また別の有力フランス系映画会社のプロモ試写へ。初日はこういった各社のプロモ試写が多い。完成間際の作品のイメージが掴める貴重な機会なので、なるべく足を運ぶべし。さすがにこの会社はいい作品が多いなあと、よだれを垂らしながら外に出ると、ああ雨だ…。

18時半からは、世界各国の映画祭プログラマー(作品選定者)が集まるパーティーへ。僕はあまりパーティーが得意とは言えないのだけれど、各国の同業者が集まるこの機会だけは例外で、同じ仕事をする人たちと話すのは本当に楽しくて、勇気づけられて、とても貴重な時間だ! 今日話したのは、カナダ、ドイツ、チェコ、トルコ、エストニア、アメリカ、ブルガリア、ポーランド、スウェーデン、オランダ、コロンビア、中国、韓国、チリ、などなどの映画祭関係者で、こんなに有意義な機会はなかなかない。そして調子に乗ってちょっとワインを飲みすぎた!

21時にいったん宿に戻り、ひと休み。ちょっと眠くなってしまったので、30分ほどウトウトしてから、スーツに着替えて蝶ネクタイを締めて、メイン会場へ。

今年のカンヌ映画祭のオープニング作品はウディ・アレン監督の『Cafe Society』で、セレモニー付きの上映は19時から。これはもとより行くつもりがなかったのだけど(プログラマーどうしのパーティーの方がずっと大事)、23時から再上映があり、特にほかに用事もないので申し込んでみたら当たったので、いそいそと出かけた次第。

ちなみに、コンペティションの入場チケットを入手するシステムは、昨年から事前に申し込みをするシステムに変わっていて、上映の2日前くらいに当選か落選かがメールで知らされる。去年は序盤に落選続きで落胆したのだけれど、今年は明後日の分まで順調に当選しているみたいで、どうにも基準が分からなくて落ち着かないことこの上ない…。(写真は、入場時のレッド・カーペットの様子を上から撮ったもの)。

思いがけず良い席が割り当てられて、これはラッキー! といそいそと見始めたのはいいのだけれど、いままでの劇場での映画鑑賞体験の中で、ここまで寒い思いをした記憶がないというくらい寒く(冷たい風が足元に流れ続けて全身が冷える)、集中力がそがれてしまった…。それでも、美しいクリステン・スチュワートを存分に堪能できたのでよしとする!

宿に戻って1時、これを書いてそろそろ2時半。カンヌ初日は無事に過ぎ、明日からいよいよ本格稼働!

《矢田部吉彦》

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