【インタビュー】シャーリーズ・セロン、「“邪悪な女王”は邪悪というより、すごく悲しいキャラクター」
世界中の誰もが知っているグリム童話の名作「白雪姫」に大胆なアレンジの数々を加え、全世界で大ヒットを記録したアクション超大作『スノーホワイト』(’12)の続編、『スノーホワイト/氷の王国』が…
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「鏡よ、鏡。この世で一番美しいいのは誰?」という名セリフに、“邪悪な女王”ラヴェンナとして、新たな魅力とパワーを注入したシャーリーズ。前作で白雪姫“スノーホワイト”(クリステン・スチュワート)とハンターのエリック(クリス・ヘムズワース)の手によって滅ぼされたはずが、ラヴェンナには強力な魔力を誇る“氷の女王”フレイヤ(エミリー・ブラント)という妹がいたことを人々は知らなかった。そして、導かれるようにラヴェンナも復活を遂げ、最強の邪悪な姉妹が圧倒的パワーで世界を恐怖に陥れようとする。
ラヴェンナは、“邪悪な女王”と言っているだけあって、キャラクターとしては悪役だ。しかも飽きっぽい性格と公言しているシャーリーズにとって、同じ役柄を続投することもめずらしいこと。言わばネガティブな役柄を再度演じるということは、そうとう気に入っているに違いないが、「わたし自身は、このキャラクターのことをネガティブだと思っていないの」と本人は語る。「ラヴェンナはすごく地に足がついている女性で、人間らしい面もあると思うの。人はいろいろなレベルで、いろいろな要素を全部持っているものだと思うから。だからただ彼女を悪い人間だとは思わないし、さまざまな状況によって、あのような状態になってしまったの。だから邪悪というより、すごく悲しいキャラクターなのよね」。
ちなみに今回復活したラヴェンナは黄金に輝く中、パワーアップした美貌と魔力を容赦なく使い、圧倒的な強度を誇っている。美しくてゴージャスだが、彼女のこどもたちに怖がられることはない? この点、「子どもたちにはちゃんと説明をしているのよ。ママは何かになっているふりをしているだけって」とシャーリーズは説明する。「子どもたちはなんとなく、分かるみたいね。だからわたしがいろいろとやっていても、子どもたちは全然怖がったりしないのよ。でもエミリーとわたしのシーンで、一瞬エミリーに向かってきついことを言ったときに、「ママ、スパイシーだね!」って言っていたわね。それぐらいかな(笑)」。
そして、ラヴェンナのようなキャラクターを演じることは、「女優としてもっとも満足度を感じる瞬間でもあるの」と想いを明かす。「どうしても欠陥を持っている女性のキャラクターや、白黒はっきりしない矛盾していることをする女性のキャラクターに惹かれるわ。以前は男性がそういうキャラクターを演じることが多くて女性が演じる作品は少なかったと思うけれど、最近は傾向も変わっているように思うの。そういう役柄を掘り下げているときって、俳優としてもっとも満足感を感じる瞬間でもあって、ラヴェンナもそうだったわ」。
《text:Takashi Tokita》
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