【インタビュー】福山雅治が語る、中年! 若者とのギャップ!? 20代と変わらないことは…
「いわゆる“中年感”ですよね」――。この男が発すると「中年」という言葉が全く違う、素晴らしい意味を持つかのように錯覚してしまいそうになる…
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だが、福山雅治が口にする「中年」が意味するところは、我々が想像するのとなんら変わらない、あの中年であり、映画『SCOOP!』で彼が演じているパパラッチ・都城静も、ガサツでだらしなく、下品なセクハラジョークを連発し、何かというと、すぐ野球を例えに持ち出す中年オヤジそのままである。その中年らしさに、“あの”福山雅治が共通点やシンパシーを感じたという。
「年をとってくると、実は周りが言いたいことを言えなくなってきているんじゃないか? 『あの人、めんどくさいところあるから…』なんて陰口を叩かれているんじゃないか? と思ったりして、ちょっとずつ若い人と距離を感じたりするんです。あとは、時代の最先端の感性やカルチャーを無意識に共有できていた頃とは違ってくる――僕自身、それはすごく感じますが――そういう“中年感”ですよね」。
例えば映画序盤で、静が古巣でもある写真週刊誌「SCOOP!」の編集部を訪れるシーン。先輩風を吹かせながら“オラオラ”感満載で現れる静に、編集部員たちはやや引き気味に迎える。
「おそらくは静自身もわかっているんでしょうけど、いつもと変わらない“先輩”の距離で接している(笑)。でも、若い後輩の編集部員の中には『いや、すみません静さん。もうあの頃の俺とは違うんで…』と思っているヤツもいる。そういうの、僕自身と若い子たちの間にもあると思うんですよ。そこは僕も静も一緒だなぁって感じますね」。
借金まみれでゲスで、無精ひげを伸ばしたこの中年パパラッチ役について「まず何より、やったことのない役を演じてみたいって好奇心があった」という福山さん。巷では“あの福山が汚れ役を!”とも言われるが、福山さんは静を決してダメな男とも感じていないし、「そもそも僕自身、“ヨゴレ”みたいなところがありますから(笑)」とも言うが…。
「いまでこそ“福山雅治”的な認知のされ方がありますけど、根はね…。それこそ東京に出てきてデビューした頃は、売れてないから金も仕事もなくて、とにかくヒマで、当時は代官山にあった事務所に顔出しては女性社員に『お腹すいたんです』ってたかり、『金ないんですよ』と金借りて、渋谷の井の頭線や中目黒のガード下にあったパチンコ屋にしょっちゅう行っていました。車だけは持っていて(※『10万円で買った』!)、昔は目黒川沿いなんて、桜が咲いてもいまみたいに人がいるわけでもなくて、そこに路駐して、パチンコで負けて、駐禁を切られて、またお金借りて、酒ばかり飲んで…(苦笑)」。
まさしく静の若き日々といった感じである。
「それをダメだとも思ってなかった。いたって普通の若者だと思っていて『ヒマならそりゃパチンコでしょ』って感じ(笑)。静も同じ感覚だと思います。『別にダメなことしてないでしょ』って。仕事はしているわけで、写真撮ってもらったお金を好きなことに遣ってもいいじゃんと。ヒモってわけでもないし、カメラマンとしての矜持を、プライドを持った役であり、“汚れ役”って思ってはなかったですね」。
《text:Naoki Kurozu》
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