【特別映像】グリム童話にも影響与えた『五日物語』こだわりの映像を公開
『ゴモラ』『リアリティー』で、カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを2度受賞した鬼才監督マッテオ・ガロ-ネが、元画家の感性を十二分に発揮した『五日物語-3つの王国と3人の女』。11月25日(金)に迫った日本公開を前に、400年前も現代も変わらない女の性(サガ)を
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本作は、世界最初のおとぎ話「ペンタメローネ[五日物語]」を、ガロ-ネ監督が独創的な美的感覚で映像化。「ペンタメローネ」とは17世紀初め、ナポリ王国のジャンバティスタ・バジーレが執筆した世界最初の民話集で、導入の1話と50話から成立する物語は、全く別のストーリーのように見えるが、実際には全てが関連付けられて進んでいく仕掛けとなっている。「白雪姫」「シンデレラ」「長靴をはいた猫」など、後にシャルル・ペローやグリム兄弟によって取り上げられた物語の原形と考えられている。
■描かれるのは、400年の時を経ても、現代と変わることのない女の性(サガ)!
舞台は、3つの王国が君臨する世界。ある王国では、不妊に悩む女王が"母となること"を追い求め、国王の命と引き換えに美しい男の子を出産する。また、ある王国では、老婆が熱望する"若さと美貌"を不思議な力で取り戻し、妃の座に収まった。そして、もう一つの王国では、“大人の世界への憧れ”を抱く若き王女の結婚相手が決められようとしていた。しかし、3人の女たちの欲望の果てには、皮肉な運命の裏切りが待っていた…。
■美しいロケーションとリアルな特殊メイク、CGを駆使した身の毛もよだつ映像美!
まだ見ぬ大人の世界に憧れを抱きながら、父である王と共に城で暮らすハイヒルズ国の王女ヴァイオレット。城の外に出ることを切望する彼女の結婚相手として、王が決めたのは、屈強で醜いオーガ(鬼)だった。華やかな城から連れ出された彼女は、過酷な鬼の住処での生活に耐えきれず、ついに目を盗んで逃げ出すが…。今回の映像では、そのオーガ(鬼)の特殊メイクと、オーガから逃げ出す王女のメイキングがお披露目されている。
ヴァイオレット王女を演じたベベ・ケイヴは、「王女は城から出て自分らしく生きたい、ワクワクする冒険がしたいと考えているの。でも、バラ色だった人生に、恐ろしいことが降りかかって初めて現実を思い知る。撮影では彼女の恐怖を実感したわ。極端な体験だけど、それで精神的に成長するし、道徳心も成長するの。私たちが知っているおとぎ話からは予測できない物語よね」と、本作を語っている。
■「シンデレラ」や「長靴をはいた猫」などの名作を残したグリム兄弟も影響を受けていた!
ジャンバティスタ・バジーレがイタリアに残した「ペンタメローネ[五日物語]」は、世界最古のおとぎ話として知られている。200年後、彼の影響を受けたグリム兄弟のうちウィルヘルムは、「この物語はとぎれなく語られていて、語調を完璧にとらえている。全ての短編集の手本となるべき、世界で最も素晴らしいものだ」と述べている。また、20世紀、イタリアの国民的作家と称されるイタロ・カルヴィーノは「これは夢に見たような、ナポリ風シェイクスピア劇である。見事におぞましく、魔法使いや人食い鬼だらけで、複雑さやグロテスクなものに囚われている。蛮骨さと崇高さが結ばれ一つとなっているのだ」と、この数奇な“おとぎ話”に称賛の声をあげている。
『五日物語-3つの王国と3人の女』は11月25日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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