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デヴィッド・ボウイ一周忌に『地球に落ちて来た男』追悼上映、決定!

2016年1月10日にこの世を去った唯一無二の表現者にしてアーティスト、デヴィッド・ボウイ。ミュージシャンとしてだけでなく、俳優としても数々の作品に出演した彼が初主演を務めた映画『地球に落ちて来た男』が、2017年の誕生日

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『地球に落ちて来た男』 (C)1976 Studiocanal Films Ltd. All rights reserved.
『地球に落ちて来た男』 (C)1976 Studiocanal Films Ltd. All rights reserved. 全 12 枚
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2016年1月10日にこの世を去った唯一無二の表現者にしてアーティスト、デヴィッド・ボウイ。ミュージシャンとしてだけでなく、俳優としても数々の作品に出演した彼が初主演を務めた映画『地球に落ちて来た男』が、2017年の誕生日(1月8日)と命日(1月10日)の週を中心に全国にて追悼上映されることが決まった。

アメリカの作家ウォルター・テヴィスの同名SF小説を、『美しき冒険旅行』『赤い影』のニコラス・ローグ監督が映画化し、新天地を求めて地球に降り立った宇宙人トーマス・ジェローム・ニュートンをボウイが演じる本作。1月の訃報を受け、7月にリバイバル上映されたが、来たるボウイの70歳の誕生日と一周忌に再び全国で上映される。

ある日、地球に宇宙船が落下する。砂漠に降り立った宇宙人は、あまりに美しい容姿を持っていた。その後、弁護士のもとを訪れた彼は、人知を超えた9つの特許を元に弁護士とともに巨大企業を作り上げていく。アメリカのかつての大富豪ハワード・ヒューズなどを思わせる、彼の奇妙な暮らしが始まり、彼は全米の注目の的に。いった彼は何をしようとしているのか? 彼は何者なのか? もちろん、そんな彼の勢威を恐れる者たちも出てくる。彼の秘密の計画は思わぬ妨害を受け、彼の暮らしは一変。果たして彼は、故郷の星に戻ることができるのか…。

本作の主人公は歳をとらない。実際には、地球人よりはるかに遅く歳をとるという設定なのだが、劇中のボウイもまた歳をとらない。人々やあらゆるものの変化を見ることはできるが、それを止めることはできない不老ゆえの憂鬱が、映画全体を覆っていく。その憂鬱は、現実のボウイに重ねられる。劇中で流れるロイ・オービソンの「ブルー・バイユー」、アーティ・ショウの「スターダスト」などの古い楽曲は、この映画のなかでは単に懐メロとしてではなく、不老のまま未来をも生き抜く誰かが聴いた懐メロのように、過去からではなく未来から聞こえてくるようかのよう。

劇中には、現実のデヴィッド・ボウイの歌は一切使われていないが、しかし、それらはまるでボウイが彼らに作らせた曲のようにも聞こえてくる。また、本作への出演の後に発表した『ステイション・トゥ・ステイション』『ロウ』の2枚のアルバムジャケットをはじめ、2015年にはオフブロードウェイのミュージカル化を自らプロデュースするなど、本作の影響は色濃い。

一周忌追悼上映にあたり、本作配給のboid主宰・映画評論家の樋口泰人氏は、「ここにきてまるでアメリカの『現在』そのもののようにも見えてくるこの映画のアメリカと現実のアメリカを、そのねじれた視線で幻視する、そんな力技が求められているのだと思う。これは過去に作られた映画かもしれないが、まさに未来に向けて、そして未来の視線によって、いつかくるだろうその日のために作られた映画でもある。わたしたちはそれが今であることを知っている。 ――第45代アメリカ大統領が選出された日に――」という序文を寄せている。

ボウイがこの世を去った日から1年が経とうとしている。7月の本作の再上映、9月にはサントラが制作40年後にして初リリース。2017年1月8日のボウイ誕生日からは「DAVID BOWIE is デヴィッド・ボウイ大回顧展」が開催、そして二見書房から原作「地球に落ちて来た男」が1月10日に刊行予定、1月14日からは1973年のロンドン、ハマースミス・オデオンで行った歴史的ライヴを収録したドキュメンタリー『ジギー・スターダスト』の劇場公開も控えており、まだまだ話題が尽きない。

デヴィッド・ボウイ一周忌追悼『地球に落ちて来た男』は2017年1月7日(土)よりシネマート新宿ほか全国にて公開。

《シネマカフェ編集部》

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