オスカー大本命『ラ・ラ・ランド』に日本的要素? 若き天才監督が明かす
本年度アカデミー賞の大本命『ラ・ラ・ランド』の来日記者会見が1月27日(金)、都内で行われ、主演のライアン・ゴズリング&デイミアン・チャゼル監督が出席…
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映画は夢追い人が集まるLA(=ロサンゼルス)を舞台に、ジャズピアニストを目指すセブと女優志望のミアが運命的な出会いを果たし、恋の花を咲かせながら、挫折と栄光を味わう新感覚のミュージカル・エンターテインメント。いま、最もホットな作品だけに、会見場には多くのプレス関係者が駆けつけ、着席できなかった記者の“立ち見”が出るほどの盛況ぶりだった。
ライアンが『きみに読む物語』の来日PR以来、実に13年ぶりに日本の地を踏んだライアンは、「映画は映画館で、多くの観客と一緒に共有するもの。そんな作品をつくりたかったし、本当に完成したこと自体が奇跡なんだ。何より実際にたくさんのお客さんが劇場に足を運んで、感動的な体験をシェアしている状況は、なんて理想的なんだろうと思うね」と一大旋風に興奮を隠せない様子だ。
そんなライアンについて、初来日のチャゼル監督(『セッション』)が「彼は何でもできる、多様性に富んだ俳優なんだ。映画にも音楽にも強い情熱をもっている」とたたえると、すかさずライアンが「いまのコメント、僕が用意したんだ。もっと感情をこめて言ってほしかったなあ」と茶々を入れる場面も…。さらにチャゼル監督が「実は『オズの魔法使』や『雨に唄えば』と同じスタジオでレコーディングしたんだ」と明かすと、ライアンは「あっ、それ、僕が言おうと思っていたエピソードなんだけど」としょんぼりするなど、息の合ったコンビネーションを披露した。
数々の名作ミュージカルにオマージュを捧げた本作だが、チャゼル監督は「自分では気づいていなかったけど、ある日本人から鈴木清順監督の『東京流れ者』の影響を指摘されてね…。確かにワイドで撮ったり、ポップアートな色合いは共通しているかも。とにかく僕らは、“映画の思い出”を泳ぎながらこの映画を完成させたんだ」と本作における日本的要素に言及した。
改めて本作については「ミュージカルとはいえ、現代的な作品にしたかったし、キャラクターも現代人に共感してもらえるものにしたかった。あまり芝居がった演出は避けたんだ。とはいえ、ファンタジックな要素もあるから、バランスを取るのが挑戦だった」(ライアン)、「そうだね。ミュージカル特有の楽しさや楽観主義、高揚感は大事にしつつ、現実的で正直なストーリーにしたかった。幻想とリアルの組み合わせがうまくいけばいいなと思っていたし、想像以上の結果を得られたよ」(チャゼル監督)を語っていた。
『ラ・ラ・ランド』は2月24日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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