「70年代はセクシーの時代」オスカー常連キャサリン・マーティンが語る「ゲットダウン」
70年代のニューヨーク・サウスブロンクスを舞台に、バズ・ラーマン監督がヒップホップ黎明期を描くNetflixオリジナルドラマ「ゲットダウン」。このほど、本作でプロダクションデザインと衣装デザインを担当し、
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ビビッドな色彩とスピード感のあるカメラワークで知られるラーマン監督が描くのは、70年代のニューヨークカルチャー。本作は、アカデミー賞作品コンビ、ラーマン監督×マーティンによる初のドラマシリーズで、昨年8月に配信となった前編Part1に続く待望の後編となり、全11話のストーリーがついに完結する。
マーティンは、『ロミオ&ジュリエット』(’96)でアカデミー美術賞に初ノミネートされ、『ムーラン・ルージュ』(’01)では見事、アカデミー美術賞と衣装デザイン賞を受賞。『華麗なるギャツビー』(’14)でも同じく2冠に輝いた。映画以外にも、ニコール・キッドマンが出演したシャネルの香水「No.5」の短編映像でもデザイン全般を担当するなど、誰しも一度は彼女の仕事を目にしたことがあるだろう。
マーティンは「70年代の人々のファッションを見ると、いまよりも上品ぶった気取りがないことに気付くと思います」と語る。「実際、肌の露出度やショートパンツの丈が非常に短いことなどが、すごく印象に残りました。いわばセクシーの時代ですね。付け加えるなら、グラマラスでエキゾチックで、それは、70年代のすべてのファッションにしみ込んでいます」と、当時を分析する。
その言葉を象徴するように、今回シネマカフェに到着した彼女のスケッチでは、華やかなディスコシーンに憧れを抱く歌姫マイリーンが、第7話でスターへの一歩を踏み出す重要なシーンで着用している衣装が描かれている。彼女にとっては勝負の一夜。胸元も開き、シースルーの生地が使用された、セクシーな衣装を身につけていることがわかる。
また、ディスコシーンはもちろんだが、本作に関するリサーチは、2年もの歳月を費やし、ヒップホップに関連するありとあらゆる事柄を調べ上げたという。「リサーチに加えて、ヒップホップの音楽面における創始者と呼ばれるDJクール・ハーク、アフリカ・バンバータ、グランドマスター・フラッシュが、現在も存命で本作にコンサルタントとして関わってもらっているので、彼らに実際に当時の状況を教えてもらうことができたの」と語り、当時をリアルに表現しつつも、現代に受け入れられるようにアレンジされたこだわりの音楽についても触れる。
続けて、「さらに女性グラフィティアーティストの先駆けであるレディー・ピンク、彼女の名前を出さないわけにはいきません。彼女にもコンサルタントを務めていただきました。アートワークも提供してもらいましたが、ディジー(ジェイデン・スミス)のジャケットの背に描かれたトップハット姿のエイリアンは彼女の傑作です。いくつかのエピソードで見ることができますよ」と明かし、女性の活躍と本作のファッション面での楽しみ方についても明かした。
後編のストーリーでは、貧しく波乱に満ちたサウスブロンクスから生まれたヒップホップチーム“ゲット・ダウン・ブラザーズ”による新たなムーブメントはもちろん、主人公エゼキエル“ブックス”(ジャスティス・スミス)とヒロインのマイリーン(ヘライゼン・グアルディオラ)のラブロマンスにも大きなドラマが巻き起こる。その中で、マーティンの担当した衣装や美術が果たす役割にも注目してみて。
「ゲットダウン」Part2(第7~11話/全11話)はNetflixにて配信中。
《シネマカフェ編集部》
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