【インタビュー】小野大輔、「やっと旅立てる」『ヤマト2202』第二章への思いとは
不朽の名作「宇宙戦艦ヤマト」を完全リメイクしたTVアニメシリーズ「宇宙戦艦ヤマト2199」(以下「2199」)。
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「涼宮ハルヒの憂鬱」古泉一樹役や、「黒執事」セバスチャン・ミカエリス役、「おそ松さん」松野十四松役、「デュラララ!!」平和島静雄役などアニメ作品はもちろん、海外ドラマ「glee/グリー」フィン・ハドソン役や「GOTHAM/ゴッサム」ジェームズ “ジム”・ゴードン役など吹き替え作品でも活躍する実力派声優の小野さん。また、2007年からは歌手活動も行っており、昨年は武道館ライブを成功させ、6月28日(水)には記念すべき10枚目のシングル「ROSA ~Blue Ocean~」がリリース予定となっている。本作『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(以下『2202』)では、主人公・古代進役を熱演している。
第一章のときは「再びヤマトに乗らなければならない理由って何だろうとか、またあの不安やプレッシャーと戦わないといけないのか」と、正直複雑な思いがあったと明かす小野さん。しかし「『第一章』が、多くのファンから『ヤマトっていいですね』と非常に好意的に受け止めていただけたし、スタッフの皆さんにも“ヤマト愛”というものを感じました」と言う。
「第一章『嚆矢篇』は、なぜ古代たちがヤマトに乗らなければならないかという葛藤を描いていたと思います。ですから、この第二章が本当の意味での旅立ちになります。ようやくというか、ついにヤマトが宇宙に飛び立つということで、この第一章から第二章になる時点ですでにカタルシスが生まれているわけですね。僕自身も、やっと旅立てるなという気持ちを、この第二章になって感じています」と、第一章から第二章へ、現在の心境を明かした。
前作「2199」のときは、“やらなきゃいけない”という使命感に動かされていた部分もあったと思うと語る小野さん。しかし今回は「あくまでも自分たちの意志で集まり、発進するという点が違いますね。もちろん、自分が大切に思っている人に呼ばれたという部分はありますが、『俺はやるんだ』というそれぞれの強い意志を感じます」と、自らの意志で発進していくのだと説明。そんな中、古代自身は自分の知らないところで進められていた地球の現実の姿に対する憤りがあったと言う小野さん。「『2199』では、『異星人との間でもわかりあえる』という心境に達した古代ですが、その思いは理屈ではなく、彼が肌で感じた部分だと思うんです。それだけに、同じ地球人同士なのになぜわかりあえないのか。そういうもどかしさはあったでしょうね」と分析する。
「福井(晴敏)さんも、今回の『2202』の脚本には、現代的な人間関係などを反映させたいとおっしゃっていました。それが如実に感じられる部分と言っていいでしょうね。今年39歳の僕や、少し上の年齢の方だとそれが痛いほど感じられるんじゃないでしょうか。ちょうど組織の中では中間管理職についているような年代ですから、その悲哀、あるいはうまくいかない社会においての自分のあり方。そういうやり場のない怒りみたいなものは古代も感じていると思います。同じような気持ちは、僕と同じ、あるいはもっと上の世代のヤマトファンなら見て共感してもらえるかもしれません」。
またすでに公開されている本予告では、冒頭に「ヤマト発進!」のセリフが登場。小野さんは「やはり『背負ったな』という感じですね。以前はとにかくお兄さんの無念を晴らしたいとか、いろいろな思いに動かされたという感じでしたが、今回は自分の決意で旅立つわけですから。さらに艦長代理にも選ばれたことで、ようやく沖田艦長の気持ちが理解できたような気もします。そういう意味ではすごくプレッシャーを感じました」とあのセリフに込めた思いを語り、「沖田艦長役の菅生(隆之)さんの言い方を意識して、あの声を頭の中に響かせながら演じたんです。たしかにいまは古代がリーダーとなって動かしていますが、ヤマトはやはり沖田艦長の艦だと思っていますので」と明かす。
本作第二章では、“ヤマト愛”のあるスタッフの「新しいヤマトを作っていくんだ」という決意と覚悟が感じられるパートになっていると断言する小野さん。最後に上映を待つファンへ熱いメッセージをくれた。「もうこの『第二章』を見たら、物語がたどり着くゴールまで一緒に行ってみたくなるはずです。いやもう、この先を見ないという選択肢はないと言ってもいいでしょう。それくらい先が気になる展開になっていますから、ぜひ覚悟を持って見ていただきたいですね。絶対、この艦に乗ってよかったと思わせてくれると思います。ファンの皆さんも、ぜひ一緒に、このヤマトという艦を未来へ進めていきましょう」。
《シネマカフェ編集部》
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