物語は1919年、第1次大戦後のドイツ。婚約者のフランツをフランスとの戦いで亡くしたアンナは、悲しみの日々を送っていた。ある日、アンナがフランツの墓参りに行くと、見知らぬ男が花を手向けて泣いている。戦前にパリでフランツと知り合ったと語る彼の名は、アドリアン。アンナとフランツの両親は彼とフランツの友情に感動し、心を癒される。だが、アンナがアドリアンに“婚約者の友人”以上の想いを抱きはじめたとき、アドリアンは自らの“正体”を告白。しかしそれは、次々と現れる謎の幕開けに過ぎなかった――。
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フランツの友人と名乗る謎の男・アドリアン役を演じるのは、『イヴ・サンローラン』で世界的に注目を集めたフランス美男、ピエール・ニネ。アンナ役には、本作でヴェネツィア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)に輝いたパウラ・ベーア。
このたび完成した予告編では、ヒロインのアンナが、婚約者フランツの墓の前で涙を流す見知らぬ男を目撃する場面から始まり、やがて「フランツの友人」だと名乗るその男から打ち明けられる秘密が、さらなる謎の扉を開いてゆく展開に。カラーとモノクロが交錯する映像は、『17歳』『彼は秘密の女ともだち』と直近のオゾン作品を手掛けるパスカル・マルティが担当し、本作でセザール賞撮影賞を受賞。どのシーンをカラーにするかは、すべてオゾン監督がこだわり抜いた計算によるもので、その革新的な映像は観る者の頭脳と心を揺さぶりながら、謎解きのクライマックスへと導いていく。
あわせて解禁となったポスタービジュアルも、モノクロを基調に淡いグラデーションがかけられた色合いの美しさと、アンナがアドリアンに向ける鋭い視線が印象的なビジュアルとなっている。
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本作で、映画作家としての円熟期を示したオゾン監督。この最新作は「偉大な作品」「我々を完全に魅了した」と各メディアから最高峰の賛辞を贈られ、フランス国内で大ヒットを記録、彼のフィルモグラフィーのなかでも最高傑作との呼び声も高い。
また、20世紀初頭の時代背景を反映させたシックなデザインでありながらも、オゾン作品ならではの高度なファッションセンスを匂い立たせる衣装は、『クリミナル・ラヴァーズ』以降オゾン監督のほぼすべての作品を担当してきたパスカリーヌ・シャヴァンヌ。緊迫するミステリーにあえてロマンティックな音色を合わせることで、すべての謎が解けた後の余韻を深める音楽も、オゾン作品常連のフィリップ・ロンビが手がけている。
なぜ、アドリアンはアンナの前に現れたのか? 彼とフランツとの本当の関係は? アドリアンの正体を知ったアンナの予想もしなかった決断とは? 未体験の映像美が仕掛ける極上のミステリーに、誰もが魅了されるに違いない。
『婚約者の友人』は10月21日(土)シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。