『ローレライ』『日本沈没』、そして『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』といった話題作を手がけ、昨年、社会現象を巻き起こした『シン・ゴジラ』では、庵野秀明総監督とともに第40回日本アカデミー賞の最優秀監督賞に輝いた樋口監督。その最新作発表の場に選ばれたのが、アメリカから上陸したポップカルチャーの祭典“東京コミコン2017”だ。
ドラゴンがコスプレをしたら? 奇想天外なオリジナルストーリー
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主人公は航空自衛隊の岐阜基地に勤務を始めた新人、甘粕ひそね。彼女の仕事は、基地に秘匿された戦闘機に擬態するドラゴン「OTF(変態飛翔生体)」に乗り込み、ドラゴンを大空高く舞い上げる飛行要員…という設定だ。国家的な命運を左右するとも言われるドラゴンには、 はたしてどんな秘密が隠されているのか?
そんな本作の奇想天外な発想について、樋口監督は「昔から日本にいる不老不死のドラゴンが、戦闘機のコスプレをして、空を飛んだらどうなるか考えていた」と誕生秘話を明かした。ちなみに、タイトルにある“まそたん”はドラゴンの名前だという。
脚本は「あの花」の岡田麿里!
さらに豪華スタッフが結集!“あま絵”の青木俊直がキャラクター原案
シリーズ構成(脚本)を手がけるのは、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の岡田麿里。「以前、岡田さんと別の企画を開発していて、それは流れてしまったが、お互い『このまま、さようならは嫌ですね』って思いがあって。岡田さんにも温めていた話があって、(会話の)キャッチボールをするなかで、岡田さんとならできるかなと。岡田さんにアニメというフィールドに引きずり込まれたのが最大の理由」(樋口監督)。
この日の会見には樋口監督をはじめ、キャラクター原案の青木俊直氏、モンスターコンセプトデザインを手がけるコヤマシゲト氏、アニメーション制作を担当する「ボンズ」の代表取締役である南雅彦氏が出席した。
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樋口監督は、青木氏がウェブで公開した「連続テレビ小説 あまちゃん」モチーフの“あま絵”に「惚れた」そうで、「この絵が動き、物語性が付いたら、すごいだろうなと。それなら、手描きのアニメーションがいいなと思った」と映像面での構想について語った。
『シン・ゴジラ』の次、なぜテレビアニメ?
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樋口総監督は、会見の締めくくりとして、新たな挑戦としてテレビアニメを選んだ理由を以下のように語った。
「昨年の『シン・ゴジラ』で、劇映画については突き詰めてしまった感があり、同じことをしても縮小再生産にしかならないと思った。今の自分が何をしたいか、何ができるか…。その可能性として、いちばんやりたいのがアニメーションという形態だった」
今後、声優陣の発表も待たれるが「無理を言って、声を先に録るプレスコを採用し、すでに3~4話分、収録している。もちろん、絵も作っています」とファンの期待をあおっていた。
「ひそねとまそたん」は2018年放送決定。