日本未公開のフランス映画をお家で!世界が注目するオンライン映画祭「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」

日本未公開のフランス映画をオンラインで楽しめる映画祭「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」が、今年も実施される。Netflix、Hulu、Amazonプライムなど、配信の映像作品を楽しむことが当たり前となりつつあり

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『ロックンロール』
『ロックンロール』 全 32 枚 拡大写真
日本未公開のフランス映画をオンラインで楽しめる映画祭「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」が、今年も実施される。Netflix、Hulu、Amazonプライムなど、配信の映像作品を楽しむことが当たり前となりつつあり、映画を観るスタイルの多様化が進むいま、家にいながらにして珠玉のフレンチ・フィルムに出会えるオンライン映画祭は、世界中で注目を集めている。


■フランス本国や国際映画祭で話題の作品を楽しめる!


フランス国外でのフランス映画の振興を担うユニフランスが世界中で展開する「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」(以下、MyFFF)は、本国や国際映画祭で高い評価を得ながらも、日本未公開となっている最新のフランス映画を世界の映画ファンと同時に体験できるオンラインの映画祭。

「第8回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」「第8回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」
第8回を迎える2018年の「MyFFF」は、1月19日~2月19日までコンペティション部門に長編と短編それぞれ10作品が出品されるほか、カナダやベルギーなど、フランス語圏からの招待作品も配信。例年、国際的に活躍する映画監督が審査員を務めており、今年の審査員長は『グランド・フィナーレ』のパオロ・ソレンティーノ。日本国内では長編12作品、短編11作品を日本語字幕付きで視聴することができる(配信サイトにより視聴作品・配信期間は異なる)。

ちなみに昨年の第7回MyFFFは、200以上の国と地域でのべ670万回もの視聴回数を記録。パブロ・トラペロ(『エル・クラン』)やベルトラン・ボネロ(『サン・ローラン』)、レベッカ・ズロトヴスキ(『プラネタリウム』)などの映画監督による「審査員賞」と、フランス語圏以外の映画ジャーナリストたちが選んだ「国際報道機関賞」を、『転校生』(ルディ・ローゼンベルグ監督)がW受賞した。

『スワッガー』『スワッガー』
また、観客投票による「観客賞」を獲得したヒューマンドラマ『旅芸人と怪物たち』には、“仏版アカデミー賞”と呼ばれるセザール賞に2度輝き、同作公開から1年あまりで本国で1、2位を争うほどの超人気女優に上り詰めたアデル・エネルが出演。彼女は2017年、日本でもダルデンヌ兄弟監督の『午後8時の訪問者』、第29回東京国際映画祭グランプリ『ブルーム・オブ・イエスタデイ』が相次いで公開され、第70回カンヌ国際映画祭グランプリ『BPM ビート・パー・ミニット』もこの3月に控えている。「MyFFF」は、彼女のようなブレイク俳優の要注目作品にいち早く出会える、またとない機会でもあるのだ。


■若手だけじゃない!? フランスを代表する監督や有名俳優の出演作品も


ネットで楽しめる未公開作品といえば、革新的なインディペンデント作品や若手監督の作品といったイメージが強いかもしれないが、そればかりではない点も「MyFFF」の見どころの1つ。例えば、『ロックンロール』はオスカー女優マリオン・コティヤールの実生活のパートナー、人気俳優ギヨーム・カネが監督・主演を務めた自虐コメディ。ギョーム&マリオンをはじめ、フランスのスターや業界人が“本人役”で出演して話題を呼んだ。また、今回の短編作品の中には、フランソワ・オゾン監督が1996年に手がけた青春群像『サマー・ドレス』(15分)などもラインナップされている。

『サマードレス』『サマードレス』
そのほか、『メニルモンタン 2つの秋と3つの冬』『EDEN/エデン』など冴えない男を演じさせたら右に出る者はいないヴァンサン・マケーニュが主演、『ダゲレオタイプの女』のマチュー・アマルリックが共演する『ジャングルの掟』、天才ギタリストを描く『永遠のジャンゴ』とヴィム・ベンダース監督作『アランフエスの麗しき日々』の2作が日本公開中のレダ・カティブが主演、『オーケストラ!』のメラニー・ロランが共演、アンダーグラウンドのミュージックシーンで絶大な人気を誇るラップグループ「La Rumeur」のアメとエクエが初監督を務めた東京国際映画祭コンペ作品『パリ、ピガール広場』などまで、今日的な風刺の利いたフレンチ・コメディやヒューマンドラマも登場する。


■マリオン・コティヤールが本人役で登場!『ロックンロール』


ギヨーム・カネが『マイ・ブラザー 哀しみの銃弾』のようなかつての監督作とは打って変わり、自分がまだ「イケてる」ことを証明しようと衝撃の行動を起こす“中年俳優ギヨーム・カネ”を自ら演じるコメディ。パートナーのマリオンがグザヴィエ・ドランの『たかが世界の終わり』に出演することをパロディにした様子を始め、映画関係者も本人役で多数出演。先日惜しくも亡くなったフランスの国民的スター、ジョニー・アリデイも特別出演をしている。

『ロックンロール』『ロックンロール』
本国の「エクスプレス」紙からは「俳優ギヨーム・カネは、自分自身のイメージを楽しむかのようにぶち壊し、観客を完璧に虜にしてしまう」、「ヴォワシ」誌からは「ラストの<ねじれ>が最高にヤバい」と絶賛を受け、米「ザ・ハリウッド・リポーター」誌も「最高のプライベートジョーク」と評するなど、国内外で評価を集めた。


■カトリーヌ・ドヌーヴが天使に!『美味しい美女』(短編)


こちらはブラックユーモアが満載のファンタジック・コメディ。人肉を好むオスカーは、同じアパートに住む美しい娘マドモワゼル・キャロットに熱烈な恋をした。ある日、彼女から食事に招待されるが、彼女はベジタリアン、オスカーは野菜恐怖症で…。オスカー役には『偉大なるマルグリット』のシルヴァン・ディウエド、美しい隣人役にはアンヌ・フォンテーヌ監督『夜明けの祈り』に抜擢された次世代女優ルー・ドゥ・ラージュ。天使役で名女優カトリーヌ・ドヌーヴが特別出演した豪華な短編作品(15分)。

『美味しい美女』(短編)『美味しい美女』(短編)

■カンヌ映画祭で高評価を得た次世代女性監督の話題作も


もちろん、新進気鋭監督や注目俳優の発掘という楽しみも「MyFFF」ならでは。第70回カンヌ国際映画祭「国際批評家週間」に出品され、高い評価を得た『アヴァ』は、フランスの国立映画学校フェミスの脚本科を卒業し、カンヌのシネフォンダシオン(学生部門)で受賞経験もあるレア・ミシウス(1989年生まれ)の初長編。彼女は『未来よ こんにちは』『EDEN/エデン』のミア・ハンセン=ラヴ(81年生)や『あさがくるまえに』のカテル・キレヴェレ(80年生)らに続くような、次世代女性監督の1人となりそうだ。さらに、映画のヒットにより、まったく演技経験のなかった男性が本国で一躍有名人となった『ウィリー ナンバー1』など話題性に富んだ作品にも事欠かない。

『ヴィクトリア』『ヴィクトリア』
日本の映画ファンが気になっていた俳優たちの出演作も多く、『おとなの恋の測り方』『エル ELLE』で強い印象を残した人気上昇中のベルギー出身女優ヴィルジニー・エフィラがセザール賞主演女優賞にノミネートされ、“ロマコメの女王”と呼ばれた『ヴィクトリア』、ドランの『Mommy/マミー』で主人公の息子役を鮮烈に演じたアントワーヌ=オリビエ・ピロンがいじめに屈しない陸上選手に扮し、『やさしい本泥棒』で注目を集めたソフィー・ネリッセと共演するカナダ作品『1:54』なども見逃せない。


■視力を失いつつある少女の成長描く『アヴァ』


カンヌ映画祭「国際批評家週間」で絶賛を受けた話題作『アヴァ』は、各国の映画祭でも受賞・ノミネートされている。海辺でヴァカンスを過ごす13 歳の少女アヴァは目の病気を患い、視力を次第に失っていく。やがてジタンのお尋ね者ジュアンに惹かれ、息苦しい母親と暮らす家を出てしまうアヴァ。一見、破滅への道を進むようでありながら、アヴァの心の動きと成長を見守る瑞々しい青春ストーリーだ。

『アヴァ』『アヴァ』
長編デビュー作となったレア・ミシウス監督には、「完璧にまとめ上げられている」(フィガロ)、「性の目覚めを確かな感覚で描き出す。肉体と官能の美がときに弾けるようにこぼれる瞬間が眩しい」(レ・ザンロック)、「美しく知性溢れる長編デビュー作」(米ヴァラエティ)といった惜しみない称賛が贈られ、今後のさらなる活躍が期待されている。


■アラフィフおじさんが“時の人”に『ウィリー ナンバー1』


適応障がいのある50歳のウィリーが、双子の弟ミシェルの死をきっかけに、実家を出て独り立ちしようと奮闘する様子を描くシュールなコメディ。実際に適応障がいを持つ、俳優経験のないダニエル・ヴァネが主演に抜擢され、映画のヒットにより彼は一躍有名人となった。「フィガロ」紙からは「ドキュメンタリーとフィクションの間を行く、奇抜さと、心を動かす力、鋭い感性を持った作品」とコメントされるなど、ウィリーの視点から見つめた現実と詩的な世界観の融合が多くの共感と感動を呼んだようだ。

『ウィリー ナンバー1』『ウィリー ナンバー1』
そのほか、ドキュメンタリー『スワッガー』は様々な国・地域からの移民が集まる地区に暮らす11人の子どもたちを、ありがちな暴力的側面ではなく、多彩なルーツをもつ彼らの強烈な個性に焦点を当て、フィクションシーンも交えて温かい目で追った秀作。また、「微妙でデリケートな題材を、緻密に繊細に描き出す」(ステュディオ・シネ・ライブ誌)と評された『婚礼』も、祖国の風習と身についた西洋的慣習の狭間で揺れ動くパキスタン系ベルギー人の18歳の少女が主人公となった。

女性や移民をはじめ社会的弱者の目線に寄り添い続け、多様性をそれこそ多様な表現で映し出す “いま”のフランス映画を家にいながら肌で感じられるのも、まさに「MyFFF」の醍醐味といえるだろう。


「第8回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」は1月19日(金)~2月19日(月)まで開催。

<第8回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル 開催概要>
■開催日:1月19日(金)~2月19日(月)
■公式サイト:www.myfrenchfilmfestival.com
■料金:長編映画 - 有料(料金は各配信サイトの規定による)
    短編映画(60分以下)- 無料配信
■配信サイト(配信サイトにより配信作品、配信期間が異なる)
長編/短編:青山シアターアップリンク・クラウドVIDEOMARKETビデックスJPDIGITAL SCREEN
・短編のみ:GYAO !ぷれシネ
・長編のみ:iTunes、Google Play、Microsoft Store、Amazon Instant Videom、Pantaflix

《text:cinemacafe.net》

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