■あらすじ
1990年代初めのパリ。エイズの治療はまだ発展途上で、誤った知識や偏見をもたれていた。「ACT UP Paris」のメンバーたちは、新薬の研究成果を出し渋る製薬会社への襲撃や、高校の教室に侵入してコンドームの使用を訴え、ゲイ・プライド・パレードへ参加するなどの活動を通し、エイズ患者やHIV感染者への差別や不当な扱いに対して抗議活動を行っていた。
行動派のメンバーであるショーンはHIV陰性だったが、活動に参加し始めたナタンと恋に落ちる。しかし、徐々にショーンはエイズの症状が顕在化、次第に「ACT UP」のリーダー・チボーやメンバーたちに対して批判的な態度を取り始めていく。そんなショーンをナタンは献身的に介護するが…。
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2017年の第70回カンヌ国際映画祭においてグランプリと国際映画批評家連盟賞を受賞した本作。第90回アカデミー賞外国語映画賞の最終ノミネートには至らなかったもののフランス代表作品に選出され、ヨーロッパ映画賞作品賞をはじめ、インディペンデント・スピリット賞の外国語映画賞ノミネートなど世界中の映画賞で旋風を巻き起こしている。
先日も、“フランスのゴールデン・グローブ賞”と称されるリュミエール賞に作品賞、監督賞(ロバン・カンピヨ)、男優賞(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)、脚本賞(ロバン・カンピヨ、フィリップ・マンジョ)、新人男優賞(アルノー・ヴァロワ)、音楽賞(アルノー・レボティーニ)と計5部門最多ノミネートの快挙を達成したばかり。まもなく受賞結果が発表される。
このたび到着した本ビジュアルや新場面写真では、90年代のパリで愛と叫びを武器に世界を変えようとしたショーンたちの姿、その鼓動“ビート”を鮮やかに映し出す。さらに、ナタンが恋人ショーンと初めてキスをするシーンや、ACT UPメンバーがホイッスルを吹きながらデモを行う迫力のシーン、病魔と戦うショーンの鬼気迫る表情など、生と死の狭間で揺れ動きながらも、強く生きる若者たちの姿を象徴的に切り取った場面写真が到着している。
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『BPM ビート・パー・ミニット』は3月24日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国にて公開。