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松坂桃李&岡田将生&賀来賢人、30歳手前のイケメンたちが見つけた個性に注目

確かな実力と個性で、数年前の20代前半の頃の“イケメン推し”とはまた違った形でセカンドブレイクとも言うべき流れを作りつつあるのが、1987年~90年代初頭生まれ、つまり現在20代後半~30代になろうかという世代

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岡田将生&松坂桃李&賀来賢人
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いま、映画やドラマの世界を飛ぶ鳥を落とす勢いで席巻しているのは菅田将暉、福士蒼汰、山崎賢人ら93年~94年あたりに生まれた世代です。先日、授賞式が行われた日本アカデミー賞では、菅田さんが25歳にして最優秀主演男優賞を受賞。人気のみならず、骨太な作品で映画ファンを唸らせる実力があることを改めて見せつけました。

このイケイケの若者たちの台頭により、やや押され気味に見えてしまいがちですが、実は、確かな実力と個性で、数年前の20代前半の頃の“イケメン推し”とはまた違った形でセカンドブレイクとも言うべき流れを作りつつあるのが、1987年~90年代初頭生まれ、つまり現在20代後半~30代になろうかという世代です。

この世代、少し上には圧倒的な存在感と人気を誇る小栗旬、山田孝之、綾野剛らの世代がいて、下からは、先述の20代前半の若手が突き上げてくるという状況であり、おまけに年齢的にも、若者向けの恋愛映画で学生をやる機会は減り、さりとて父親役にはまだ早く…という状況に置かれており、そんな中途半端さが、影が薄く見えがちな理由のひとつなのかもしれません。とはいえこの世代、決して知名度が低いわけでもなく、イケメンぞろいで実力もあり、なかなか見応えのある面々が多いのです。

まず、この世代において別格の存在、“セカンドブレイク”などという言葉は全く当てはまらない、若い頃からコンスタントな活躍をしているのは、何と言っても佐藤健です。

佐藤健/『8年越しの花嫁』初日舞台挨拶
『仮面ライダー電王』主演後は、「ROOKIES」シリーズ、大河ドラマ「龍馬伝」の“人斬り”岡田以蔵役など、脇役ながらも確かな演技力で注目を浴び、その後『るろうに剣心』シリーズという絶対的な代表作を得て、ドラマ、映画に次々と主演。彼の凄いところは演技力もさることながら、作品選びのセンス! 漫画実写化、オリジナル作品を問わず「佐藤健が出てるなら、面白いかも」と役者の名前で客を呼べる数少ない存在といえます。昨年末公開の『8年越しの花嫁 奇跡の実話』はいわゆる、実話感動ものであり、正直、タイトルで見る人を選ぶ作品。「佐藤健が実話感動ものに?」と驚きがありましたが、興行収入は25億円を超える大ヒット。また、エンタメ性の強い作品に数多く出ていることもあって、その人気と実力のわりに、意外にも日本アカデミー賞に縁がなかったのですが、同作で優秀主演男優賞を受賞しています。

『8年越しの花嫁』(C)2017「8年越しの花嫁」製作委員会『8年越しの花嫁』(C)2017「8年越しの花嫁」製作委員会来年4月より始まるNHKの連続テレビ小説「半分、青い。」では永野芽郁が演じるヒロインの幼なじみ役で朝ドラ初出演。まもなく29歳を迎えますが、この世代で頭ひとつ抜けている存在といえます。

佐藤さん以外で、主演・助演を問わず高い評価を得ている存在としては、今年30歳を迎える窪田正孝の名前が上がります。作品ごとに見た目や雰囲気がガラリと変わる、この世代で随一の“カメレオン俳優”です。デビューは2006年で決して遅いわけでもなく、『ガチバン』シリーズなどいくつも主演を張ってきてはいますが、多くの人が知るようなメジャーな存在になったのは、朝ドラ「花子とアン」(2014)の朝市役あたりですから、この世代の中ではやや遅咲きの部類に入ると言えます。

窪田正孝/『東京喰種 トーキョーグール』キックオフイベント
さて、ずいぶん長い前置きとなって恐縮ですが、ここからがいよいよ本題。この記事で主に紹介したいのは、7~8年前、20代前半の段階で“イケメンブーム”の中で、若い層向けの少女漫画原作の映画やドラマに立て続けに出演していた、まごうことなきイケメン俳優ながらも、ここ数年、30代が近づく中で、意外な個性やコメディの才能を発揮し、以前とはまた違う形で人気と注目を集めている俳優たちの存在です。

その代表格と言えるのが松坂桃李。「侍戦隊シンケンジャー」で“レッド”を務め、その後はドラマ「アスコーマーチ~明日香工業高校物語~」に映画『今日、恋をはじめます』でバリバリのイケメンを演じ、さらに朝ドラ「梅ちゃん先生」でお茶の間のハートを鷲づかみにしましたが、近年では、イケてない役や独特の役柄で存在感を発揮! 

松坂桃李/『彼女がその名を知らない鳥たち』完成披露試写会
宮藤官九郎脚本の「ゆとりですがなにか」では童貞教師役に。映画『ピース オブ ケイク』ではヒロインの親友“オカマの天ちゃん”を好演し、『劇場版MOZU』では狂気に満ちた殺人鬼役を演じました。また、昨年公開の『彼女がその名を知らない鳥たち』では、イケメンに見えて、実はなかなかのクズ! という役を見事に演じており、蒼井優演じるヒロインを相手に、まさかあんなところであんなことを…というシーンも! 今年も話題作が目白押しで「梅ちゃん先生」に続く朝ドラ「わろてんか」、ダークヒーローを演じた『不能犯』、キャリア刑事を演じる『孤狼の血』など役柄も様々です。中でもひときわ高い注目を浴びているのが、石田衣良の小説を原作に、舞台版に続いて主演を務め、“娼夫”を演じる『娼年』です。既に特報映像段階でかなり話題を呼んでいます。

『娼年』(C)石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会  『娼年』(C)石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会
下世話な言い方で恐縮ですが、松坂桃李があんな姿であんなことをしたり、こんなことをしたり…というのを見に行くだけでも、1800円を払う価値あり! この秋で30代に突入しますが、ますます活躍の場が増えそうな俳優です。

先ほども紹介した「ゆとりですがなにか」で主演を務めたのが、今年で29歳になる岡田将生です。

岡田将生/WOWOW「連続ドラマW 名刺ゲーム」の第1話完成披露試写会
岡田さんといえば、2007年のドラマ「『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」で10代ながらメインキャストのひとりを演じ、その後も『重力ピエロ』、『ハルフウェイ』、『ホノカアボーイ』、『僕の初恋をキミに捧ぐ』など、主演もしくはそれに次ぐ役柄で映画界を席巻。ただ、決して王子様的なイケメンばかりでなく、ちょっと頼りないけど母性本能をくすぐるようなタイプから、Sっ気のあるクールな役柄まで硬軟入り混じった役柄を若い頃から演じてきました。『告白』ではウザい熱血教師を、『悪人』では冷酷な笑みが印象的な大学生を演じ高い評価を得ています。

『伊藤くん A to E』(C)「伊藤くん A to E」製作委員会 『伊藤くん A to E』(C)「伊藤くん A to E」製作委員会
そして最近では、「頼りないけどカワイイ」ではなくもっと振り切った「正直、見ててイタい」と思わせるような方向の役柄にも挑戦! 『何者』、『伊藤くんAtoE』と立て続けに、「若者と言いつつも、そろそろいい年なのに意識高い系」という役柄で見事なまでにイタイ男を体現。この自信満々の意識高い系の男がガッチリと論破されて、そのプライドがへし折られる表情までしっかりと演じ、観客にカタルシスを味わわせてくれました。一方で、ドラマ「小さな巨人」では、エリートながらもあえてノンキャリの道を選んだ若き刑事役で、改めてそのイケメンぶりを見せつけるなど、30代を前にますます役者としての幅は広くなっています。

もうひとり、「イケメンなのに…」という逆接で、この世代で欠かせないのが賀来賢人。

賀来賢人/『斉木楠雄のΨ難』公開初日舞台挨拶
既にムロツヨシや佐藤二朗と並ぶ、福田雄一監督作の常連であり、コメディセンスは同世代でもトップクラス。福田作品のみならず、劇団☆新感線にケラリーノ・サンドロヴィッチ、赤堀雅秋など、舞台界を代表する演出家からも引く手あまたの売れっ子です。福田組、そして舞台で経験を積んだ賜物と言えるのが、決して大げさに何かをしているわけでもないのに、不思議と彼に視線が行ってしまう、圧倒的な存在感。

『斉木楠雄のΨ難』(C)麻生周一/集英社・2017映画「斉木楠雄のΨ難」製作委員会『斉木楠雄のΨ難』(C)麻生周一/集英社・2017映画「斉木楠雄のΨ難」製作委員会
月9ドラマ「海月姫」では、一流ビジネスマンにしてファッショニスタのカイ・フィッシュ役で独特の“異物感”を絶妙なニュアンスで醸し出す。また、シリーズ最終章を迎える『ちはやふる -結び-』では、イケメンなのにどこか抜けている現役最強の名人・周防を演じているが、佇まいからポツリポツリと話す口調まで若手メインキャスト陣とはまた違った大人の男の色気と魅力を全開!

20代前半のツヤツヤの若者たちも魅力的ですが、「若手以上オジサン未満」のイケメンたちが、顔ではなく、存在感と個性で魅せる姿にぜひご注目を!

《シネマカフェ編集部》

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