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田中圭、かわいすぎて“存在が罪”!おっさんを巡るピュアラブにハマる男

今クールの最もアツいドラマの1つ「おっさんずラブ」。主人公のモテない33歳・独身サラリーマンを、ピュアな乙女心を持つ上司とイケメンでドSな後輩が取り合うという“おっさん同士”の恋愛ドラマ

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今クールの最もアツいドラマの1つ「おっさんずラブ」。主人公のモテない33歳・独身サラリーマンを、ピュアな乙女心を持つ上司とイケメンでドSな後輩が取り合うという“おっさん同士”の恋愛ドラマは、コメディタッチながら彼らのあまりの一途さゆえに「面白すぎる」「カワイすぎる」「ピュアすぎる」「切なすぎる」と悶絶するファンが続出中。

特に、ここ最近は“不倫男”役が多かった田中圭が、2人のおっさんに振り回されっぱなしのイケてない男子となり、コロコロと変わる豊かな顔芸も絶賛を受けている。女子のみならず、おっさんたちをも夢中にさせる(?)田中さんの魅力に改めて注目した。

田中圭/「おっさんずラブ」サイネージ広告

■山田孝之主演「ウォーターボーイズ」で注目を浴びる


1984年7月10日生まれ、実年齢も33歳となった田中さん。2000年、映画『死者の学園』で深田恭子の相手役オーディションをきっかけにこの世界へ。同作への出演は叶わなかったが、「任天堂64」のCM出演でデビューする。映画初出演は、鬼才・園子温監督作『自殺サークル』(2002)。2003年放送のドラマ「ウォーターボーイズ」にて山田孝之演じる主人公の親友・安田孝役役で注目を集めるようになり、以来、その爽やかなルックスで「世界の中心で、愛をさけぶ」「タイヨウのうた」、NHK連続テレビ小説「おひさま」などに多数出演。松本潤&小栗旬出演の「ごくせん」にゲスト出演したこともある。

■『図書館戦争』から大河まで!信頼の厚い中堅俳優に成長


その後は、高視聴率ドラマのスピンオフ映画『相棒シリーズ X DAY』(2013)での伊丹刑事(川原和久)の“相棒”サイバー犯罪対策課専門捜査官・岩月彬役や、ベストセラー小説を実写化した『図書館戦争』(13・15)では岡田准一演じる堂上教官の同期・小牧幹久役を熱演するなど、大人気シリーズ作品でも広く知られるように。

『図書館戦争-THE LAST MISSION-』/(C)2015“Library Wars -LM-”Movie Project『図書館戦争-THE LAST MISSION-』より
とりわけ『図書館戦争』あたりからだろうか、持ち前のルックスに加えて安定感のある演技力に信頼が集まり、岡田さん主演のNHK大河「軍師官兵衛」に、「残念な夫。」「5→9~私に恋したお坊さん~」「家族ノカタチ」「お迎えデス。」「東京タラレバ娘」「警視庁・捜査一課長」「恋がヘタでも生きてます」「ドクターX」など話題作に立て続けに出演、バイプレイヤーとしてその姿を見ないクールはないほどの引っ張りだこに。老若男女、幅広い年齢層から支持される俳優となった。

2015年には、好評を博した深夜ドラマの映画化『劇場版 びったれ!!!』で主演。元ヤクザ、お人好しのシングルファーザー、そしてキレ者の司法書士という3つの顔を持つ男を演じ、特に“狂犬”と呼ばれたヤクザから娘思いのパパへの変貌ぶりは圧倒的だった。2016年には、4年半ぶりとなる写真集「R」も発売されている。

『劇場版 びったれ!!!』 (C) 田島隆・高橋昌大(別冊ヤングチャンピオン)2013 / 2014「びったれ!!!」製作委員会『劇場版 びったれ!!!』より

■デビューから17年、「おっさんずラブ」で大ブレイクの兆し!


事務所の後輩・木村文乃が主演を務めた映画『伊藤くんA to E』のプロデューサー・田村役から幕を開けた2018年は、舞台「江戸は燃えているか」や福山雅治×ジョン・ウー監督の『マンハント』にも参加した。

『伊藤くん A to E』(C)「伊藤くん A to E」製作委員会 『伊藤くん A to E』より
思えば、「東京タラレバ娘」では実に美味しそうに惣菜を食べる姿で、大島優子を不倫に“巻き込んでいった”田中さん。食欲と色欲は表裏一体であることを見事に表現したFOD配信ドラマ「不倫食堂」では、出張先のご当地グルメのみならず、ご当地の人妻までも「ごちそうさま」してしまうサラリーマンを演じている。濡れ場もたっぷりで、際どい大人なドラマだが、妻子がいながら不貞を働いてもまるで悪びれるところがなく、人妻を相手にのけぞり、あえぐ田中さんの姿も目にすることができる。

そして、いま、2017年末の単発ドラマだった「おっさんずラブ」がさらに進化を遂げて連続ドラマ化されると、第1話から怒涛の展開で早くも話題騒然! 田中さんが演じる不動産会社に勤める冴えない男・春田創一を巡って、彼を「はるたん」と呼び、ストーカー並み(?)の熱い思いを捧げる部長・黒澤武蔵役の吉田鋼太郎、同居生活の中でキスしてしまう後輩・牧凌太役の林遣都との火花がバチバチ。


第2話では「俺のためにけんかしないでくださいっ」と間に挟まれる田中さんは、怒涛の顔芸で困惑ぶりを表現していた。田中さん&林さんによる副音声トークも話題となっており、お互いを「遣都」「圭くん」呼びしながら、シャワールームでのキスシーンでおぼれかけたという話や“林さんがチワワに似てる”ことについての仲良しトークに、SNS上でも「やばい」「2人ともカワイイ」という反響の声が多数、観る者をますます熱くさせている。

土曜ナイトドラマ「おっさんずラブ」第2話「おっさんずラブ」第2話より
また、本社の屋上での黒澤と牧のバトルも破壊力があった。本当に好きならば“春田の悪いところ”を10個挙げてみ! という話になり、吉田さん演じる黒澤は「かわいすぎるぅ~、存在が罪ぃ~!…かわいすぎるぅ~」と普段のダンディぶりはどこへやら。思いが高まるあまりアタフタとしてしまい「あなたもかわいすぎでしょ~」とツッコミを入れたくなるほど。



なお、本作の公式インスタの裏アカウント、“おっさんヒロイン”黒澤武蔵による「武蔵の部屋」は、第1話(4月21日)放送終了後のフォロワー数4万6000人から5月3日時点で12万8000人へと爆上がり。今クールの「ブラックペアン」(9万9600人)や「花のち晴れ~花男 Next Season~」(9万1200人)のフォロワー数を抜くという偉業を成し遂げている。

■「安心感キャラ」には落ち着きたくない!?


「不倫食堂」「おっさんずラブ」や、サントリー「角ハイボール 角瓶」のCMなどでも見せていたように、おいしいものには素直に「うまい!」を連発し、仕事はまずまず、あくまでもフツーな男が似合いながら、なぜこれほどまでに彼はモテるのだろう(そういえば、よく唐揚げを食べている…)。


以前のシネマカフェでのインタビューでは、30代となって、渦中であがく若者たちを見守るようなポジションになってきたのでは? との問いに「いや、俺全然、渦中入りたいです」と笑顔で語っていた田中さん。「おっさんずラブ」をはじめ複数の恋愛模様が交錯する作品が続くのも、そういった心持ちの現れなのか。

「安心感キャラを求められるのはすごく光栄に思っているし、このままずっといまのポジションでいられたら、たぶん死ぬまで食べていけるだろうなとは分かってる。ただ、自分自身はそこで落ち着きたくはないという思いがあるから。新しいことがきたら迷わずやりたいです」との言葉通り、新たな“田中圭”をまさにいま創りだそうとしているのかもしれない。

6月16日からスタートするWOWOWの連続ドラマW「ダブル・ファンタジー」では一転、これまた新境地に挑む主演の水川あさみと関係する男性を演じており、漫画アプリ「Vコミ」の人気コミックスを実写化する『美人が婚活してみたら』(2019年公開)では主人公・タカコ(黒川芽以)が出会う、“女性慣れした歯医者のモテ男”を演じることが決まっている。

田中さんにはこれからも、そんな“存在自体が罪”な男でいてほしいような、いてほしくないような…。

《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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