『Vision』は、奈良・吉野にある山深い神秘的な森とともに生きる智(永瀬さん)が、紀行文を執筆しているフランスのエッセイスト・ジャンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と出会い、心を通わせていく様子を描く。夏木さんは森に住む女アキを、岩田さんは智が山で出会う青年・鈴を演じた。
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岩田剛典「僕もビノシュさんも初めて会った気がしない」
劇中、ジャンヌに惹かれる様子も見受けられるとのことで、役として「ジャンヌのどこに惹かれたか、男性陣に理由を聞きたい」と河瀬監督が思いつきで質問をぶっこんだ。森山さんは、「う~ん」と悩んだ末、「理由があって惹かれたというより、獣動というか、理性も働くけど本能的に惹きつけられて出会うべくして出会うと思う」と答え、永瀬さんは、「ここ(ハート)の先を見られているようなところ。ちゃんと最初から見てくれた心です」と役どころに沿った答えを出す。
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そして、岩田さんは「シーンの中で目が合うと、僕もビノシュさん(ジャンヌ)も初めて会った気がしないというか。撮影期間中に不思議な感覚があった」と伝え、「クランクアップをした後、ビノシュさんからもそういう連絡をもらいました。そういう経験はあまりない。だから目ですね」と意外なやり取りも明かした。全員の答えを聞いた河瀬監督は「それは、惹かれる女性像かもしれませんね」と、ほくそ笑み、場内からは興奮気味とも取れるが、納得のような、何とも呼べない息が漏れた。
「人生でもう一度会いたい大切な人は誰?」の答えは…
本作は大切な人に会いたくなる愛と絆の物語でもある。内容にかけて「人生でもう一度会いたい大切な人は誰?」と聞かれた登壇陣。夏木さんは、「相当遠い先祖にルンがいて、ルンに会いたい。あと、ジュリエット・ビノシュさんに会いたい。河瀬組は現場で私語厳禁なんです。おはようございます、もない。大女優と日常会話してみたい!」と希望を語った。
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そのほか、キャスト陣の回答は「ひいおじいちゃん」(森山さん)、「あえて会うなら過去の自分」(美波さん)、「おじいちゃん」(岩田さん)、「弟とおじいちゃん」(永瀬さん)、だった。
『Vision』は6月8日(金)より全国にて公開。