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山田裕貴が28歳に…“セカイを変える”存在になる!

俳優・山田裕貴がいま、熱い。28歳の誕生日に主演映画『あの頃、きみを追いかけた』の完成披露と、出演するドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」の最終回を迎えることもあってか、最近はさらに熱い気がする。

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俳優・山田裕貴がいま、熱い。いや、以前から、クールなルックスとは相反する熱い男気(とお茶目さ)は知られていたが、28歳の誕生日に主演映画『あの頃、きみを追いかけた』の完成披露と、出演するドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」の最終回を迎えることもあってか、最近はさらに熱い気がする。

2017年は、『HiGH&LOW THE MOVIE』『亜人』『あゝ、荒野』など12本の映画が公開、テレビでも初の大河ドラマ「おんな城主 直虎」を経験し、「僕たちがやりました」「3人のパパ」などに出演した。作品によって印象がガラリと変わる“若きカメレオン俳優”と呼ばれる彼は、あらゆる話題作にその名があり、躍進が止まらない。もちろん今年も全速力で駆け抜けている山田さんに、改めて注目した。


福士蒼汰や菅田将暉のライバルを経験!


1990年9月18日生まれ、愛知県名古屋市出身。元プロ野球選手の山田和利を父に持ち、自身も中学時代まで野球経験がある。高校卒業後、ワタナベエンターテイメントカレッジで演技を学んだ(6期生)。2010年、「D☆DATE」メンバーオーディションでは惜しくもグランプリを逃したが、ネット投票が1位だったことから「D-BOYS部門グランプリ」に選ばれ、同事務所の男性俳優集団「D-BOYS」の弟分「D2」入りを果たす。

そして2011年、若手俳優の登竜門「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイブルー/ジョー・ギブケン役で俳優デビューし、注目を集めるように。以降、「GTO」(2012年版)や「Nのために」などに出演、「イタズラなKiss~Love in TOKYO」(13~15)では人気キャラの“金ちゃん”こと池沢金之助役に抜擢された。山田悠介の小説が原作の『ライヴ』(14)で、映画初主演を務める。

『ライヴ』 -(C) 2014「ライヴ」製作委員会2014年・映画『ライヴ』
シャープな目元が印象的な整った顔立ちを生かし、『ホットロード』の“金パ”、『ストロボ・エッジ』のチャラいモテ男・安堂拓海、『青空エール』の野球部キャプテン・碓井航太、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の美大生・林、『二度めの夏、二度と会えない君』の“銀髪”石田六郎など、人気少女漫画やライトノベルが原作のいわゆる“胸キュン”映画に多数出演。今年は『となりの怪物くん』で、『あゝ、荒野』でも宿敵だった菅田将暉とヒロイン・土屋太鳳を巡ってライバルになる、ヤマケンこと山口賢二役を務めたばかり。

『となりの怪物くん』(C)2018映画「となりの怪物くん」製作委員会 (C)ろびこ/講談社2018年・映画『となりの怪物くん』

バトルアクションや“闇金”…アウトロー役もハマる!


だが、その一方で、クセの強い悪役や裏社会を舞台にした作品でも強い印象を残してきた山田さん。激しいバトルアクションに挑んだ『HiGH&LOW』シリーズの鬼邪高校トップ・村山良樹役で山田さんを知った、という人も多いかもしれない。

「鬼邪高校」映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY』-(C)2017「HiGH&LOW」製作委員会2017年・映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY』
また、『闇金ウシジマくん』が山田孝之なら、『闇金ドッグス』は山田裕貴の代表作。窪田正孝らが歴代主演を務めてきた『ガチバン』シリーズから派生した同シリーズで演じた安藤忠臣は、『ガチバン ULTRAMAX』(14)に初登場した元ヤクザ。若くして組長となるも、闇金融ラストファイナンスの社長へと転身した。『闇金ウシジマくん PART3』と“掛け持ち”したこともある。

『闇金ドッグス4』  (C)2016「闇金ドッグス4&5」製作委員会2014年・映画『闇金ドッグス4』
2015~18年の間に9本が製作され、『闇金ドッグス6』では忠臣の純愛も描かれた。「1~7まではガチバンシリーズから生まれた安藤忠臣という人間の闇金稼業の始まりと忠臣の人間性を掘り下げたストーリーが多かったですが、今回はより商売人としての忠臣を見てもらえるかと思います。今回もかなりヘビーです(笑)」と、自信を覗かせるコメントを寄せていた8&9の製作発表時。だが、共演の青木玄徳の不祥事により、シリーズを重ねるごとに成長してきた忠臣は、残念ながら9作目で見納めとなるかも…。

『闇金ドッグス6』 (C)2017「闇金ドッグス6&7」製作委員会2017年・映画『闇金ドッグス6』
佐藤健主演の『亜人』では、綾野剛演じる亜人のテロリスト・佐藤に共鳴する高橋役に。「高橋、行きま~す!」と、人をくったようなセリフで殺りくを繰り返していた。また、ドラマ「僕たちがやりました」の玲夢も、ふり切れた狂人の演技で視聴者を震撼させた。狂気と色気をふりまきつつ、スポーツマンやチャラい男もお手のもの。その多彩な引き出しは、まさにカメレオン俳優だ。


「もう悔しくて悔しくて…」『ストロボ・エッジ』が転機の1つに


以前のシネマカフェのインタビューで、山田さんが俳優としての分岐点に挙げていたのは、2015年に福士さん&有村架純と共演した『ストロボ・エッジ』。登場人物全員が片想い、という切なくも甘酸っぱい高校生の恋が描かれた。福士さんと有村さんは「あまちゃん」「スターマン・この星の恋」「弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」で共演してきており、すでに知名度が高かった。

福士蒼汰&山田裕貴&入江甚儀/『ストロボ・エッジ』初日2015年・映画『ストロボ・エッジ』初日舞台挨拶にて
「僕の役は蒼汰と架純ちゃんを奪い合う役柄でした。僕は当時、2人と比べて役者として世間の皆さんの認知度も低く、自分で自分の名前を検索すると『誰こいつ』と僕の出演に対して賛否の否しかありませんでした」と明かし、「日本中の女子高生が敵になった気分で、もう悔しくて、悔しくて…。でも、それが自分の役者魂に火をつけたんです」と山田さんは言う。とはいえ、当初は「誰?」と思っていたとしても、その繊細な演技と長いまつげが忘れられなくなった人は多いはずだ。


スタッフが語る山田裕貴、再起用が多いワケ


そんな『ストロボ・エッジ』の廣木隆一監督とは『オオカミ少女と黒王子』でも組み、主演・山崎賢人の姉役・菜々緒をナンパするKYなチャラい男、という形でカメオ的に出演。「ゴーカイジャー」の坂本浩一監督とは、2014年『俺たち賞金稼ぎ団』、2017年『破裏拳ポリマー』と3度のタッグ。『ホットロード』の三木孝浩監督とも『青空エール』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』で3度組んでいる。

山田裕貴/『オオカミ少女と黒王子』(C)八田鮎子/集英社 (C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会2016年・映画『オオカミ少女と黒王子』
また、小泉今日子と二階堂ふみが共演した『ふきげんな過去』では、二階堂さん演じる果子のことが好きなのに全く相手にされなかった、ちょっと抜けてるバンドマンのヒサシ役に。「この役どころのちょっとおバカな人間は等身大なのです(笑)」とコメントしていた。同作の監督は劇団「五反田団」主宰の前田司郎。山田さんは前田さん作・演出の「宮本武蔵(完全版)」では舞台初主演を務め上げている。前田監督は山田さんがワークショップに参加したときをふり返り、「イケメン風の芝居をするのではと思ったのに、すごく面白いお芝居を見せてくれました。そのとき、是非僕の映画に出てほしいなと思いました」と起用の理由を語っていた。

山田裕貴 『ふきげんな過去』2016年・映画『ふきげんな過去』
さらに、伊藤健太郎(当時は健太郎)主演の『デメキン』のプロデューサー・佐藤現氏は、山田さんについて「いい役者だなと思っていましたし、健太郎くんとのバランスも考えて、引っ張ってくれそうだなと思ったんです」と語っており、「自分の芝居に対してはすごくストイックで、周りのことを考えてムードメーカーにもなれる。素晴らしくいいやつです」と絶賛を惜しまない。スタッフや共演者からの信頼が厚く、シリーズものや再起用が多いのも山田さんの特徴といえる。

『デメキン』(C)よしもとクリエイティブ・エージェンシー/ワニブックス/秋田書店・ゆうはじめ(C)2017 映画『デメキン』製作委員会2017年・映画『デメキン』

2018年の山田裕貴はいままでと何かが違う!?


ムードメーカーともいうべき、人を楽しませる引き出しも多い山田さん。先日、バラエティ番組「ダウンタウンDX」に出演した際には、得意の「ガンダム」アムロ・レイのモノマネでお笑い芸人の若井おさむと対決、「クオリティーの高さが凄い!」と若井さんのTwitterで評された。すると、“本家”の古谷徹もそれに反応。山田さんは「ゴーカイジャーのゴーカイブルーです!」と以前、対面していることをリプライしていた。

頻繁にSNSを更新している山田さん。その時どきの思いを、自分自身の言葉で率直に発信してくれる人気俳優はそう多くない。出演作の告知はもちろん、自身ばかりか共演者の投稿やニュースなども小まめにリツート。それもこれも、自身が関わった作品と俳優・山田裕貴の存在をより広く知ってもらうためなのだ。

4月期にはテレビ朝日系の刑事ドラマ「特捜9」にもレギュラー出演した。2019年春にスタートするNHK連続テレビ小説「なつぞら」も撮影が始まっており、ファン層はさらに広がっていくだろう。


“サレ妻”を誘惑!?「ホリデイ・ラブ」


仲里依紗演じる、浮気される正妻=“サレ妻”・杏寿が貫いた“夫婦の正義”が話題を呼んだ「ホリディラブ」。杏寿を誘惑する黒井由伸を演じた山田さんは、「ついにこういう役が来たか…」と自分でもコメントしていた。夫(塚本高史)の浮気で参っているところに、山田さん演じるイケメンで聞き上手の優しい男が現れたら、フラッとしても仕方ない!? 実はある事情のために夫の不倫相手・里奈(松本まりか)に利用されていた男で、本名は志賀拓巳。次第に明らかになる山田さん演じる黒井の“黒くない”正体は、なかなかに切ない。

「ホリデイラブ」2018年・ドラマ「ホリデイラブ」 (C)テレビ朝日

是枝組の彼をもっと見たくなる!?『万引き家族』


カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作で、第91回米アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表作品として出品される『万引き家族』では、まだ幼い娘・じゅりや妻・希に対して暴力をふるう若い父親を演じた。登場したシーンはわずかだったが、初めての是枝組には山田さん本人も、そしてファンも歓喜した。オーディションから抜擢されたらしく、SNSでも「嬉しくて飛び上がりました。中でも、監督から頂いた言葉に感動」と綴っていたほど。もっと長い時間、是枝組にいる山田さんを観てみたい、と誰もが思ったはず。

山田裕貴/『万引き家族』(C)2018『万引き家族』 製作委員会 2018年・映画『万引き家族』

吉岡里帆の同期として“日本の現実”に向き合う「ケンカツ」


「健康で文化的な最低限度の生活」(略して「ケンカツ」)は、「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中の柏木ハルコによる同名漫画をドラマ化。吉岡さん演じる義経えみるとともに、“生活保護受給者”を支援する生活課に配属された新人ケースワーカー・七条竜一を演じている。母1人・子1人で育ち、社会人になっても母親を“お母さん”と呼ぶ七条くんはムードメーカー的な愛されキャラ。

だが、登場人物が抱える問題はいずれも日本の縮図であり、山田さん自身もクランクアップ時に「今、この世の中に大切な事を教えてくれるドラマでした」と語る。最終話の告知からも、そんな思いが垣間見える。ちなみに、9話と最終話に登場する育児放棄の母親役は、あの「ホリデイ・ラブ」の松本さんだ!


なお、動画配信中のチェーンストーリーや公式SNSでは、山田さんをはじめ、吉岡さんや井浦新、田中圭らも本編とは若干キャラ変(?)しており、そちらも見逃せない。


少しだけでも世界を変えたい『あの頃、きみを追いかけた』


2011年に台湾で社会現象になるほどの大ヒットとなった実話ベースの青春映画を、日本を舞台にリメイク。主人公の“お気楽男子”水島浩介を山田さん、優等生の早瀬真愛を「乃木坂46」齋藤飛鳥が務めており、早くから映画ファンの注目を集めていた作品。台湾、香港など海外10か国での公開も決定している。

『あの頃、君を追いかけた』(C)『あの頃、君を追いかけた』フィルムパートナーズ
山田さんが演じる高校生・浩介はクリクリとした天然パーマが目印の、お調子者で、幼稚でありながら男らしさを併せ持つキャラクター。『デメキン』の脚本を手がけた映画監督で脚本家の足立紳が、「山田裕貴という俳優はどんな役を演じてもその中にチラリと垣間見える愛嬌のようなものが最高に魅力的だと思っていたが、この役ではそんな魅力が大爆発しており、めちゃくちゃキュートだった…」(公式サイトより)というように、山田さんはまさにハマリ役といえ、新たな代表作を手に入れた。

『あの頃、君を追いかけた』 (C)『あの頃、君を追いかけた』フィルムパートナーズ
本作最初の先行上映in札幌は、9月6日に発生した北海道地震で開催が心配されたものの、9月11日に予定どおりに実施された。このときにも、山田さんはSNSに自らの言葉を綴る。「(2011年の)東北の震災のとき、僕は海賊戦隊ゴーカイジャーとして生きていました。デビューして、初めてのお仕事。『ゴーカイジャーたすけにきて』とお手紙を頂いて、“何も出来ねぇ”と自分の無力さに本当に本当に悔しくなった」そうで、だからこそ今回は「楽しみにしてくださっている方に届けたい」という。

そして、台湾版にも登場する主人公・浩介のセリフを引用し、“「俺がいると少しだけ世界が変わるような人間」”になりたいと主人公は言います。 自分も本気でそう思っています。 今北海道に行くことで、皆様の世界を少しだけでも変えられますように」と、その強い思いを吐露した。

山田裕貴の坊主姿/『あの頃、君を追いかけた』 (C)『あの頃、君を追いかけた』フィルムパートナーズ
9月14日に更新したブログにも、珍しく長文が綴られている。「SNS辞めよかなーと思ったこともありましたが 応援してくれている人に伝えたいこともいっぱいあるので、その皆様のためにやっています」との言葉とともに、「なんなんだこの世の中はと思うことばかり」と、いまの“セカイ”について、思うところが多々ある様子。しかし、そこでも「強くなりたい すごい人間になりたい みんなのセカイも 自分の見えるセカイも変えたい」と“野望”を繰り返し、最後は「僕は戦い続けます」と締めくくっている。

まるで、志を持った現代のサムライだ。そんな根っこの部分こそ、多くのファンや映画人に愛される部分であることは間違いない。

《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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