ジャ・ジャンクー監督のカンヌ出品5作目となった本作。コンペティション部門上映時には「皮肉と華麗さに加え、密かにロマンチックなフィルム・ノワール。ジャ・ジャンクーは中国の偉大な映画作家だ」(テレラマ)、「中国の下層社会を背景に複雑に絡み合うロマンチックな悲劇」(ガーディアン)など、熱狂的に海外メディアに迎えられた。
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主人公の女性チャオを演じるのは、『山河ノスタルジア』『罪の手ざわり』など監督のミューズとして知られる、チャオ・タオ。本作の演技でシカゴ国際映画祭とアジア太平洋スクリーン・アワードで女優賞を獲得した。
チャオの恋人ビンには『薄氷の殺人』で第64 回ベルリン国際映画祭男優賞を受賞したリャオ・ファン。チャオとビン、1組の女と男が辿る2001年から2018年の18年間を、変わりゆく中国を背景に丁寧に紡ぎだした。プロデューサーは日本の市山尚三が務めている。
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■ストーリー
山西省大同。チャオは裏社会で生きる男ビンの恋人。ある日、敵対する組織に襲われたビンを助けるために、チャオは銃を発砲する。5年後、刑期を終え釈放されたチャオは、ビンを探し長江を訪れるが、かつてのビンの姿はそこにはなかった――。
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『帰れない二人』は9月、Bunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。