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大泉洋、誕生日記念!北海道が生んだスーパー演劇ユニット「TEAM NACS」に迫る

日本で“最もチケットが取れない”人気演劇ユニット「TEAM NACS」。その中心人物であり、俳優、声優、タレント、作家…多彩な顔を持つ大泉洋が、4月3日で46歳の誕生日を迎える。

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森崎博之&安田顕&戸次重幸&大泉洋&音尾琢真「TEAM NACS」
森崎博之&安田顕&戸次重幸&大泉洋&音尾琢真「TEAM NACS」 全 36 枚
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日本で“最もチケットが取れない”人気演劇ユニット「TEAM NACS」。その中心人物であり、俳優、声優、タレント、作家…多彩な顔を持つ大泉洋が、4月3日で46歳の誕生日を迎える。

昨年12月から1月にかけ、難役に挑んだ『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』、日本語吹き替えを務めた『グリンチ』、北海道映画シリーズ最新作『そらのレストラン』が連続公開された大泉さん。

芳根京子が主演を務めるHTB・北海道テレビ開局50周年ドラマ「チャンネルはそのまま!」でも熱演を見せており、同作には芳根さんの父親役を演じた森崎博之をはじめ、「TEAM NACS」全員が勢ぞろい! また、北海道で大規模ロケを行った4月1日(月)スタートのNHK連続テレビ小説「なつぞら」には安田顕、戸次重幸、音尾琢真が出演しており、新たな時代を前に北海道が生んだスーパー演劇ユニットの活躍がいっそう際立っている。

連続テレビ小説「なつぞら」NHK連続テレビ小説「なつぞら」より

もはや偉人並み? 稀代の愛され俳優・大泉洋


1973年生まれ、江別市出身の大泉さん。2005年「救命病棟24時」を皮切りに「ハケンの品格」「赤鼻のセンセイ」、さらに大河ドラマ「龍馬伝」などで一気に全国区に。2015年には連続テレビ小説「まれ」、翌年には大河ドラマ「真田丸」でも好演を見せた。

札幌・すすきのを舞台にハードボイルド路線に徹した(?)映画『探偵はBARにいる』(’11)では日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞や日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するなど高く評価され、2015年公開『駆込み女と駆出し男』では第58回ブルーリボン賞主演男優賞、第39回日本アカデミー賞優秀主演男優賞に選ばれた。

『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』に続く北海道映画シリーズ第3弾『そらのレストラン』では、大泉さんを青春純愛映画『半分の月がのぼる空』や夫婦愛の物語『トワイライト ささらさや』に起用してきた深川栄洋監督と3度目のタッグが実現。

『そらのレストラン』 (C)2019『そらのレストラン』製作委員会2019年『そらのレストラン』
『アイアムアヒーロー』『鋼の錬金術師』『東京喰種 トーキョーグール』といった人気漫画の実写映画でも、特殊な世界観になじむ存在感を発揮し、特に『東京喰種』では原作キャラの再現度の高さが話題に。『恋は雨上がりのように』で演じた、小説家への夢をあきらめた冴えないファミレス店長役もハマった。

『東京喰種 トーキョーグール』(C)2017「東京喰種」製作委員会(C)石田スイ/集英社2017年『東京喰種 トーキョーグール』
2013年には自身のエッセイ連載をまとめた「大泉エッセイ~僕が綴った16年」を出版。『茄子 アンダルシアの夏』『バケモノの子』『映画ドラえもん のび太の宝島』など、声優の仕事にも定評がある。NHK「SONGS」での軽妙な司会ぶりも楽しく、舞台挨拶やイベントでは大泉さんが話し出せば独壇場で大盛り上がり。

2018年8月、北海道新聞が「北海道命名150年」を記念して行った「北海道150年で最も功績があった人は?」というアンケートでは、松本潤がドラマで演じる蝦夷地開拓に当たった松浦武四郎や、「少年よ大志を抱け」の言葉で知られるクラーク博士といった偉人に混ざって9位にランクイン。北海道のみならず、いまや日本中が認める愛され俳優のひとりとなっている。

『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』 (C) 2018「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」製作委員会2018年『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』

「水どう」が平成を代表する1作に!?


先日、朝日新聞社メディアビジネス局が発表した、「平成」の世に胃の痛くなる局面を乗り越え活躍した人や団体を称えるアワード「朝日新聞 平成胃痛大賞」。その中で平成を明るく照らした日本のローカルヒーローを讃える【ローカル部門賞】に、大泉さんの出世作である「水曜どうでしょう」が選ばれた。1996年~2002年に放送された同番組は異例の高視聴率となり、その人気は全国に波及した。

この受賞に際し、大泉さんは「若き日に、がむしゃらに、必死に、最高に楽しく過ごした『どうでしょう』との時間が、今、このように北海道を超えて日本中の皆さんに愛され、楽しんで貰えてることが奇跡のようで、改めてこの番組の凄さを実感しております」と、感慨を込めてコメントを寄せている。


完全“あてがき”の小説映画化で主演『騙し絵の牙』


そんな中、「俳優・大泉洋」を元新聞記者の異色作家・塩田武士が持ち前の取材力・分析力を生かして完全“あてがき”した2018年本屋大賞ノミネート作「騙し絵の牙」が、大泉さんを主演に映画化される。

塩田武士著「騙し絵の牙」(KADOKAWA)塩田武士著「騙し絵の牙」書影
主人公の大手出版社の雑誌編集長は、ウィットに富んだ語り口で知られる“人たらし”だが、実は騙し絵のごとく裏の一面を持っているという、まさに大泉さんそのもののような(?)男。役作りは必要ないかと思いきや、「出版界を舞台にして、自身が手掛ける雑誌の存続をかけて会社と対決していくという、骨太な社会派作品のため、結局えらい難しい役になっております!」と恨み節?

塩田氏自身も「あぁ、早く大スクリーンであの天性の人たらしが見たい。『社会派』と『40代の色気』をまとった大泉洋は無敵です」と大いに期待を寄せている。なお、スタッフやキャスト、公開日など詳細はまだ発表されておらず、期待が募る。


大学の演劇研究会から生まれた「TEAM NACS」


大泉さんが所属する「TEAM NACS」は、1996年、北海学園大学の演劇研究会のメンバーだった5人で結成。卒業とともに解散したが、東京の会社を辞めた森崎さんの呼びかけで再結成した。全員が売れっ子になった現在では、舞台以外で唯一全員そろうのが、2003年にスタートした北海道のローカルバラエティー「ハナタレナックス」(HTB)で、2015年からは年1回、特別編が全国ネットで放送されている。

音尾琢真、安田顕、大泉洋、森崎博之、戸次重幸/「TEAM NACS」第15回公演「悪童」東京公演「TEAM NACS」第15回公演「悪童」より
「TEAM NACS」での活動については、安田さんが「先は分からないけど、とにかく辞めない」と昨年出演したトーク番組で言及、「応援してくださってる方たちが押し上げてくれている。そこの元の出は北海道なんですよ。その方たちを裏切れないから続けていくしかない、続けたい」と語り、ファンを喜ばせた。

安田顕、随一のカメレオン“怪優”


1973年12月8日生まれ、室蘭市出身。戸次さんと“TEAMハンサム”を担当する安田さん。「水曜どうでしょう」ではHTBのマスコットキャラクター・onちゃんの中の人。所属事務所の現会長で「ミスター」こと鈴井貴之の初監督作品『man-hole』(’01)に主演した。舞台「スマートモテリーマン講座」『銀魂』など福田雄一作品でも知られる。

『俳優 亀岡拓次』 - (C) 2016『俳優 亀岡拓次』製作委員会2016年『俳優 亀岡拓次』
『小川町セレナーデ』や「問題のあるレストラン」では“女装”も披露。自身のような脇役俳優を演じた『俳優 亀岡拓次』や、『愛しのアイリーン』『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』といった主演映画ほか、『龍三と七人の子分たち』『北の桜守』、「SPEC」シリーズなど出演作のジャンルは幅広く、その徹底した役作りはカメレオン“怪優”という名がふさわしい。

現在も尾野真千子主演のWOWOW連続ドラマW「絶叫」にて強烈な悪役を熱演中、中条あやみと水川あさみのW主演「白衣の戦士!」にはのんびり屋だが、スイッチが入ると大変身する優秀な外科医師役で出演する。


森崎博之、ごはんソムリエでもあるリーダー


1971年11月14日生まれ、東川町出身。一度は社会人になりながらも「TEAM NACS」を再結成したリーダー。“TEAMおもしろい顔”のひとり。「NACS」の舞台の演出・脚本のほとんどを手掛けてきたが、終戦直後の北海道の知られざる兵士たちを描いた2018年の「PARAMUSHIR ~信じ続けた士魂の旗を掲げて」は原案から手掛けた渾身作。8万枚のチケットは即ソールドアウト、ライブ・ビューイングと合わせ約11万5,000人を動員した。

森崎博之、戸次重幸/「TEAM NACS」第15回公演「悪童」東京公演「TEAM NACS」第15回公演「悪童」より
美瑛町を舞台にした『愛を積むひと』ほか、札幌で撮影されたいくえみ綾原作『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』にも参加。『ミックス。』では蒼井優とともに新垣結衣&瑛太コンビを特訓する中華料理屋の店主を演じたことも記憶に新しい。

そのかたわら、北海道ローカルで「森崎博之のあぐり王国北海道」('08~16)という冠番組を持ち、ごはんソムリエとしても知られる。食育の大切さ、北海道の素晴らしさなどを講演活動でも発信。「チャンネルはそのまま!」でドラマオリジナルのキャラクターを演じた大泉さんが熱弁するセリフは、森崎さん自身の思いなのかもしれない。


戸次重幸「昼のセント酒」が話題に


1973年11月7日生まれ、札幌市出身。TEAMハンサムの一角ではあるが、極度のマーペースぶりから“ミスター残念”と呼ばれたりも…。2008年に佐藤重幸から改名。「1リットルの涙」「ガリレオ」「大奥~誕生[有功・家光篇]」などで広く認知され、劇場版も公開された「エンドレスアフェア~終わりなき情事~」では幾多のラブシーンに挑戦。

『劇場版エンドレスアフェア~終わりなき情事~』-(C) 女性チャンネル♪LaLa TV2014年『劇場版エンドレスアフェア~終わりなき情事~』
『恋は雨上がりのように』では大泉さんの旧友役に。『疾風ロンド』の怪しき研究員や、「チーム・バチスタ」シリーズのデキる救命医、長いものに巻かれがちでも最後には矜持を見せた「グッド・ドクター」など医師役のイメージもある中、毎回“お尻”があらわになる主演ドラマ「昼のセント酒」が話題に。「孤独のグルメ」原作・久住昌之のエッセイを原案に同作のスタッフが集結、営業もそっちのけで銭湯やその近隣グルメを堪能していた。

「昼のセント酒」(C)テレビ東京2016年「昼のセント酒」(C)テレビ東京
「乃木坂46」の山下美月が主演する「電影少女-VIDEO GIRL AI 2019-」に前作に続いて出演するほか、映画『空母いぶき』にも参加する。

音尾琢真、白石和彌監督ら異才のお気に入りに


1976年生まれ、3月21日に誕生日を迎えたばかりの“末っ子”音尾さん。森崎さんと“TEAMおもしろい顔”を担う。2005年から活動の幅を全国に広げると、「相棒」「深夜食堂」や大河ドラマ「龍馬伝」『アフタースクール』など、映画、ドラマ、舞台など多岐にわたり目覚ましい活躍を見せている。


特に、下半身のショッキングなシーンが印象的だった『孤狼の血』白石和彌監督とのタッグが多く、『牝猫たち』『サニー/32』『止められるか、俺たちを』に出演。原田眞人監督の『関ヶ原』『検察側の罪人』など、続けて同じ監督に起用されることが多いのも特徴的。

『孤狼の血』(C)2018「孤狼の血」製作委員会2018年『孤狼の血』
今回、北海道を舞台にした朝ドラ「なつぞら」にも出演。熱いハートの持ち主で、ヒロイン・広瀬すずらにとって何でも気さくに話せる親戚のおじさんのような存在となるという。さらに、戸次さんは東京から北海道に来た吉沢亮の父親役、安田さんは山田裕貴の父親役を演じるというから気にならずにいられない!


北海道テレビの裏側描くお仕事コメディが大好評!


5人が同じシーンに勢ぞろい、というわけではないが、各々が持ち味を発揮しているのが、漫画家・佐々木倫子の原作をモデルになったHTBが開局50周年特別番組としてドラマ化した「チャンネルはそのまま!」。芳根京子が周囲をかき乱す“バカ枠”として採用された新人報道記者・雪丸花子を快演、コメディエンヌとして新たな才能を開花させている。

「チャンネルはそのまま!」 (C)佐々木倫子・小学館/HTB2019年「チャンネルはそのまま!」
農家を営む“顔と声がでかい”父役の森崎さんほか、大泉さんが花子の優秀な同期(飯島寛騎)が取材する農業NPO法人のカリスマ代表に、音尾さんはその知人で若干「北の国から」の黒板五郎みのある農家、戸次さんは北海道警察の捜査員に扮し、安田さんがライバル局・ひぐまテレビの情報部長を憎ったらしく演じている。さらに鈴井さんも劇中のテレビ局社長として登場。北海道での先行放送の後、全国各地でも放送が決まっており、Netflixでも配信中。


なお、Netflixでは「水曜どうでしょう」や、大泉さんと戸次さん、HTBアナウンサー・佐藤麻美の3人が全国の食を巡る「おにぎりあたためますか」なども配信されている。

5人が人生に迷うアラフォーに!「スープカレー」


5人が大学時代からの友人を演じるのが、2012年に放送されたHBC・北海道放送の創立60周年記念連続ドラマ「スープカレー」。

それぞれ、亡き父の定食屋を継いでスープカレー屋を開こうとするデパートマン(森崎さん)、反抗期の娘と仲直りしたいベテラン俳優(安田さん)、婚約者がいるのに教え子に淡い恋心を抱いてしまう塾講師(戸次さん)、マイホームのために友人の不幸で商売しようとする冠婚葬祭プランナー(音尾さん)、さらに「人生はスープカレーに似ている」と語る料理研究家(大泉さん)に扮し、役者として見せ場がある一方、大泉さんがアシスタント役(峯岸みなみ)と繰り広げる料理番組のゆるさも楽しい。こちらはHuluにて配信中。

スタジオジブリの常連声優でもある!


「TEAM NACS」とスタジオジブリの関係は意外にも長く、2001年の宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』で大泉さんが番台蛙の声を務めたほか、安田さん、戸次さんが出演。ジブリスタッフの中に「水曜どうでしょう」のファンが多数いたことから実現したという。その後も、大泉さん、安田さんに鈴井さん参加の『猫の恩返し』、かかしのカブ役の大泉さんほか5人全員が出演した『ハウルの動く城』に参加。

『ハウルの動く城』-(C)2004 二馬力 GNDDDT
そして、北海道が舞台になった米林宏昌監督『思い出のマーニー』で初めて全員“キャラクター名”がついた役どころで登場。ほかにも5人で20役近くの人物の声色を演じ分けており「夏祭りとパーティーのシーン」に勢ぞろいしているそう。ちなみに、戸次さんは『天空の城ラピュタ』が大好きで全セリフが入っており、“一人ラピュタ”が特技。

大泉洋が演じる山下医師/『思い出のマーニー』-(C) 2014 GNDHDDTK大泉洋が演じる山下医師/2014年『思い出のマーニー』

社会派・池井戸作品と“いい関係”


一方で、大人のドラマとして人気を博す池井戸潤原作の作品にも多数参加してきた彼ら。安田さんがTBS日曜劇場「下町ロケット」に佃製作所の社員として2015年・2017年とレギュラー出演し、前者には戸次さん(しかもライバル)、後者には森崎さんが登場。

さらに、日本テレビ「花咲舞が黙ってない」には戸次さんと音尾さんがそろってゲスト出演した。音尾さんは野村萬斎、香川照之ら“濃い”俳優がずらりとそろった映画『七つの会議』と、陸上部のエース(竹内涼真)を見守る熱血漢の監督として「陸王」に出演。戸次さんはNHKドラマ版の「七つの会議」に出演していた。

『七つの会議』(c)2019映画「七つの会議」製作委員会2019年『七つの会議』
そして、7月期の日曜劇場で“最後のひとり”大泉さんが満を持して池井戸作品に初出演。「TEAM NACS」の舞台を見て以来、彼らと「いつか仕事をしたい」と思っていたプロデューサー・伊與田英徳氏のもと、夏刊行予定の新作「ノーサイド」のドラマ化で低迷する社会人ラグビー部の再起に挑む左遷された男を演じる。誰もが期待する新作となりそうだ。

《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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